目録

  1   手掌放熱   しゅしょう ほうねつ

   空気疾駆   くうき しっく

3   十次元    じゅうじげん

4   スパイラル・ねじりんぼう

5   肩甲骨回転  けんこうこつ かいてん

6   Baby Style

7   仙骨浮遊   せんこつ ふゆう

8   頭部前落   とうぶ ぜんらく

9   ゆりかご

10  内臓反応

11  頭痛観頚   ずつうは くびをみる

12  遠方先攻   えんぽう せんこう

13  血路流流   けつろ りゅうりゅう

 
 1   手掌放熱   しゅしょう ほうねつ
 
  整体の第一技は腰部と背中、反転して小腸と大胸筋の上に
手のひら全体であたかも暖める様に微熱を放熱しつつその体の響きを聴く
熟練の手は かすかに置くだけで患者に深い呼吸を導き出す
えもいわれない安心感と充足感は 患者を休息の忘我境地に浮遊させ
それは
筋肉の軟体化と副交感神経の沸出の前哨である
 
 
手のひらは
湯たんぽ風を
最上とする
   空気疾駆   くうき しっく 
 

腰部・でん部・背中・腹部の筋肉 或いは筋膜の硬化部位を
緩慢に押し その後素早く戻すと体は自然に深い呼吸をしてしまう。
このやもうえず深い呼吸をさせる巧妙な技術は
体に空気を走らせ内臓を劇的に動かす。
指圧とは 押すことでなくその後の手を離す離し方の
微妙な力加減こそに 奥義があり
このあっという間に指圧力が遠ざかる事により
患者はどうしようもなく深呼吸をさせられてしまう。
すると呼吸筋の上に下にの総動員が
筋肉も内臓も血行も動かし
ゆがんだ骨格を動かしやすくする


 

空気を
徹底して利用する
  3   十次元    じゅうじげん
 
  ねらった対象物ひとつひとつの部位を
十次元の方向から刺激する
とりわけ 側臥位(横向き)の
斜め45度からの刺激は絶大な効果を生む 
又 頭頂方向からの入れ込みと
会陰方向からの入れ込みは 
そのパワーベクトルの行き先を
巧く設定し刺激を行うと体の中心ラインに沿って
体の全体がゆり動いてくる躍動感を感じさせるところとなる。
体を すべて十次元でとらえること
これはつまり静止状態での前提なので
これに動きが加わった 動的力学時で
整体する場合は それぞれの各次元に
左右のねじりを考慮するので
トータル 二十次元整体となる 
つまり 十次元整体は 二十次元への前提である
すべての部位を 事実上二十の次元で動かすのが
本技法である
 
 

10の方向で
体をとらえる



  

  
  4   スパイラル・ねじりんぼう
   

体の正中線を中心にしてあたかもしめ縄或いはタオル
をしぼるように ねじっていく。脊柱まわりの骨と肉の
ねじれとゆがみを ねじりでもとにもどす。
骨盤と鎖骨大胸筋と膝の3点を基点とし
テコの原理で左右に回旋をする
仙腸関節、腰椎、胸椎のゆがみと硬直化に対して
螺旋ねじりこむイメージで回旋すると効果的である。
その姿態はあたかもねじりんぼうに酷似しているので
この命名となった。
さて ポイントはねじり回旋を戻す時が大事で
回旋が極限までいきわりと素早くサット戻す
そのタイミングが秘訣である
その素早さが
 積年の筋肉の緊張をゆるめることとなる。
物性的に線状の長い有機物が硬直化した場合
それを スパイラルにねじりそれを戻し
硬直化をゆるめる方法が有効である
筋肉・骨格もこの原理を応用する
岩のように硬い背中〜腰にかけての
硬直ではしにもぼうにもならなく
途方にくれるような局面にこそ
この技法は有効である。
とくに背中痛の場合
心理的な緊張感をいつももっていて
上半身の脱力弛緩ができてないケースが多く
そうした場合の対処にも特効。
通常の腰痛も体の正中線に対して
回旋をスパイラルにかけながら
腰椎 骨盤 仙骨 起立筋に
数回ねじりを入れ込まないと治療にならない。


 
ねじれを
ねじりで
なおす


5   肩甲骨回転  けんこうこつ かいてん 
肩甲骨はここ

 

横に臥し 肩甲骨をがっしりと軽くつかみ
波のうねる様に 大きく小さく強弱緩慢と
肩甲骨につながるすべての筋肉をゆるめる。
肋骨にぴったりと張り付き 自由を奪われた
肩甲骨を完全解放し 肩をよみがえらす。

肩甲骨のこの回転技法をその微妙な力加減でじっくり行うと
された方は えもいわれぬ気持ちよさに
至上の一瞬の愉楽を感じる らしい。

同時に 洗練されたこの寄せては引く回転で
積年の岩や鉄やかつおぶしのように硬い肩が
やにわに真綿のようになってしまう。
さらに 肩から背中から首へと広域にわたって
しだいにゆるんでくる きざしを ひたひたと感じてくるのだ。

この 肩甲骨回転の技は整体 M I K U N I でも 
最も人気のある技法のひとつである。
それもそのはず、この肩甲骨を回転する技、
実は古来より 伝承されてきた基本技法である。
不安おびえおそれ等精神的肉体的に
興奮状態にある人を落ち着かせる手当ての
最も効果的なひとつなのである。

ただし 整体 M I K U N I は
この技を 高度に純化し さらに磨きをかけ
その効果を広域にし 鋭く深いものにした。
圧倒的な人気のゆえんである。



肩甲骨を
回転する
6   Baby Style 
 

ちょうど 赤ん坊のハイハイの状態で
顔を伏せた形になりそのままうつ伏せる。
その体勢で 殿部内の筋肉群を標的にし次々と弛緩し 骨盤の完全弛緩をめざす。

おとなにとっては 少々奇妙な姿勢だが 腰痛をもった患者は この姿勢をとるだけで
骨盤〜腰の全体がふっくらとゆるみなんともいえなく 気持ちがいいはず。

骨盤周りの緊張した筋肉がゆるみ太ももの裏側と ふくらはぎの裏側が
リラックスし 肛門から尾骨の開放感が突然訪れてきて 新鮮。

腰痛治療も 坐骨神経痛治療も骨盤矯正も ふくらはぎの慢性だるさも
すべて まずここから出発する。

赤ん坊が立ち歩行への助走準備をする様に
大人もここから腰痛回復への準備をする。


骨盤を完全に
ゆるめる

 
 
7   仙骨浮遊   せんこつ ふゆう 
 
   
まず 仰向けの患者の骨盤の柔軟性を確認する。
次に 仙骨の柔軟性の程度を確認。
理想的な仙骨は なんともいえない柔らかい触感り
あたかも水中に浮遊してプカプカしているような
錯覚にとらわれるものである。つまり
仙骨をこうした状態にするのが施術の目的である。

仙骨は 成人では一体化の状態だが幼児では別々に分離していて
成長にしたがってくっつき 最後は一体になる、
そんな不思議な骨格である。
その生成由来も その作用も その名称も神秘をはらんだ骨格であり
ラテン語でも 「神聖な骨」 の意味となっている。

実際に仙骨の役割は 人間の体の中心にあって
頭蓋骨を支え 脊柱を支え 骨盤の動きを制御し
体全体の衝撃を吸収し 静的・動的な身体保持の
カナメであり 整体の世界では最も重視される。
ただし  この仙骨、西洋医学界では まだ 
その機能がよく解明されていない。

 
 仙骨を
浮遊させる


8   頭部前落   とうぶ ぜんらく 
 
 
名称は 『頭部前落』となっているが
医学的に『頸部屈曲』(けいぶ くっきょく) と呼ぶ
首のコリをとるのに首ばかりもんでいても
解決の道は遠い。
首は肩〜背中〜胸と一体に動かさないと
しつこい首のコリはとれないのである。
この『頭部前落』は 
首と胸を一気にダイナミックに動かす技法で
鎖骨から胸筋も同時にゆるめて
胸の つまり も一気に取りさり
重苦しい閉塞感から解放する。
患者と術者の呼吸をあわせるのが大切で
呼吸のタイミングがずれると
全く施術の体をなさないので注意を要する。 
右下図の 深化 とは 胸筋から鎖骨の部位の
各ポイントを抑えながら より深く首の筋肉を
伸ばす施術で 狭心症、不整脈、乳腺などの
症状にも効果が期待できる。
 
首は
首だけをみない


 
9   ゆりかご 
  かつて母胎にいた頃
こんな姿勢で羊水に浮かんでいた事を覚えているだろうか?
もし想い出せなくても海の波間でゆらゆらとゆれながらの感覚を
患者が感じれば第一関門はクリア。
慢性、急性のいずれの腰痛にも
効果は顕著で その揺り動かし方を微妙に変化させながら
狙った骨格と筋肉を次々と解き放っていく。
骨盤を始め 背中〜首、大腿〜膝と脱力を十二分にさせてさせ 
あたかも羊水にただよう胎児の気分で 
ゆらゆらと揺れるようになればいい。
海上に漂う ゆりかごの中にいる錯覚に陥ってしまう人も なかにはいる。
 
ゆりかごに
浮かぶ

 
 
10  内臓反応 
 
整体では とりわけ 
胃 腎臓 副腎 肝臓 胆のう 腸 脾臓を 重視する 
なぜならこれら臓器の不調は 筋肉などの
疼痛・動態制御・しびれ・不調・不快・違和感 
に大きく影響し相互に密接な関係を持ち 
症状の根源的な因果関係があるため
臓器状態をよく把握しないと
整体の的確な施術が困難になる。
仰向けの状態で まず確認するのは 
胃と肝臓と腸のトライアングルゾーンである
胃と肝臓は 半分以上が肋骨にて覆われているので
肋骨の端から顔をだしている部分部位を
少しく強めにせり上げる形で触診するとその状態がよくわかる 
この時患者の表情の変化をしっかりと見ていなければいけない。
腸はできるだけ軽いタッチでけっして強圧せずに微妙に
触診しないといけない 
腸は触診しながら整体する感じでぜん動運動を活性化しながら
腸の状態を触診する。
グーグーとやかましいほど泣き続ける腸もなかにはある。
とくに 腰痛のある腸は念入りに触診&施術をすると 
腰まわりの疼痛を軽減しやすい。

ぎっくり腰の 
第一施術は腸という整体家も多い

内臓は
骨格と筋肉と
一体で動く



 
 
11  頭痛観頚   ずつうは くびをみる 
   
整体 M I K U N  が対象とする頭痛は 第一次頭痛 すなわち; 

   1 群発性頭痛
   2 緊張型頭痛
3 偏頭痛
   4 三叉神経痛

等で これらは 整体施術でほとんどがその場で軽減をみるが
その近因が筋肉のコリによるものであるからで
当面の筋肉のコリがなくなればその場で劇的な幕切れとなるが
その遠因は 往々にして
かなり複雑なこみいった個人的なそれぞれの理由が背後にある事が多く
この遠因を解決しないと 慢性 周期的に頭痛はでてくる。
さて 整体 M I K U Nの頭痛施術は
つきつめれば 頚部に始まり頚部に終わるが
実際は 頚部以外でも 相当に広域にわたるエリアを縦横無尽にカバーする。
たとえば 頭蓋骨全域、眼窩周囲、顎、こめかみ、胸筋、肩、背中、 等等

頭痛の痛みとは つまり 頭の中で行き場の失った血液が膨脹停留し
それが神経を刺激し最終的に痛みとなるのだが
整体施術は この頭部内での血液膨脹停留を
関連筋肉群を弛緩することで解消をはかるもので
頚の筋肉群をゆるめるとは 頚への血路を開くことに他ならない。
頚の構成は 紆余曲折、重層的に複雑にからみあっている。
その頚の一本一本のあざなえる筋肉群をゆっくりほぐしていくと
いつのまにか 頭のなかで膨脹停留していた血液がひたひたと散流する。

ちなみに 頚の血路を開かせる筋肉群は;
上頭斜筋  下頭斜筋  大後頭直筋  小後頭直筋 頭半棘筋 頸半棘筋
などなど


 
  12  遠方先攻   えんぽう せんこう
 
    施術に際し 見立ての後 どこから手を就けるかは
極めて重要であり 整体家の手が第一手にどこに置かれるのかは
 施術全体の行く末を宿命つける。

東洋医学全般の基本的考え方は
患者が訴える主訴部位を
全体の中で位置つけて 見立て しかる後に 
まず遠方から攻め込み 最後に主訴部位にたどり着く
というのが定石である。
それは先に排出のルートを作り 排毒あるいは
体液の流動性を高める為の地ならしを先に行い 
その後
核心部位に新たな刺激を与えるという思想
つまり 「排出先打」ということでもある。
 
13  血路流流   けつろ りゅうりゅう 
 
 

体の血液量は 成人で 5 リットルあり
60秒でこの全血液が体を一巡する。
つまり 心臓は安静時に1分間に5リットルの血液を
体全体に送り出しているということである。
さて
 注目するのは その血液の送り出し先である。

   10%
   15%
肝臓  28%
腎臓  23%
皮膚   9%
骨格筋 16% 

となっている。
したがって 血行を良くする簡便な方法は
これらの部位への断続的な触刺激であり 
陰に陽に 軽重たくみに これらの活性化をはかる施術すると
体を駆けめぐる血は勃々とわきおこってくる。
全身機能の引き上げをねらう整体が 
これらの部位をとりわけ重視する由縁がここにある。

身体回復の鍵をにぎる血液の路を存分に開いて
体中に 鮮血をめぐらせる
整体は
まず 第一段階で 皮膚と筋肉を徹底して刺激する理由が
ここにある。


 
 
 
  以下 建設中です
暫時 お待ちください