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月刊『 本棚の溜息』97号(1998年7月号)

【今月の本棚】

▼「東京人」6月号の特集は、「神田神保町の歩き方」。
本の達人、いつものコース、ということで唐沢俊一、逢坂剛、森まゆみらが思い出を語 っている。割とよくある、またよくこの手の特集に出てくる人々ではあるが、その中で、 沼田元氣 の写真が異彩を放っていた。
個性派の出版社の紹介やグルメ紹介などもあり。

▼「上海パラダイス」はリテレール編集部編、メタローグ刊。
文学、建築、劇場、レストラン、バー、ディスコ、寺院、そして書店の詳細ガイド&マ ップ付。書店ガイドでは11店舗が写真付きで紹介されている。地図は、バンドエリア、 陝西南路エリア、文廟エリアの3エリア。
本屋を覗くために上海に行く人はいないだろうが、一読してから行くと、風景 や趣が以前と変わって受けとめることが出来るかもしれない。

▼「新・本とつきあう法」は津野海太郎著、中公新書の1冊。
副題に「活字本から電子本まで」とある。「本とコンピュータ」でも出てきた1節 「コンピューターは本の敵ではない。読んでくださった方が、なるほど、新しいもの には古いものを叩きつぶすだけではなく、それを思いがけないしかたでよみがえらせる 力もある・・」というところが肝。
活字本、電子本、インターネット、図書館と、話題が進む。柔らかく平易な文章で、 気楽に読み進める。

▼「AMUSE」6月10日号は、お得意の「名物店主のいるこだわり古書店」。
この手の特集があると取りあえず買ってしまう、私のような人種が少なからずいるのだろう。
今回はエリアではなく、特色のある分野でお店を取り上げている。古書店が分かるガ イ ド本厳選6冊、のなかに自社モノ「神田古本屋街全ガイド」を入れてしまうところが 、 営業的でもあり微笑ましい。

【サロンで激論】

日経5月30日朝刊の日経Xで「サロン」が取り上げられている。
「若者たちの「語る場」や「出会いの場」になる店が全国各地に増え始めている。あえて 古めかしく「サロン」と名付け、硬い話題も語り合う。仲間内の空虚なおしゃべりを 嫌 い、欲得が絡む異業種交流会とも一線を画す彼らはお仕着せのトレンドスポットとは異 なる居場所を見つけつつあるようだ」と、リードにある。
「どむか」の感覚に近いも のがある。(ただ、「どむか」は裏でもの凄い事を考えている かも知れぬが、あるいは秘密結社を目指しているかも知れぬが、あるいは・・・)
さて、ここで「ハックルベリー」が写真付きで取り上げられている。写真の下に、 「洋書店を改造した」とある。
その記事を見る数週間前、たまたま「ハックルベリー」の近くを通ったので覗いたのだが、 売ってはいるのだが、妙に本が少なかった。オーナーが変わったというチラシが置いて あったのだが、本屋を止めたとは書いていなかった。
棚を見ていると、メニューとお 冷やを持ってきて、「ここでいいですか」等と聞くので、 やけに丁寧な本屋だなあ、と思いつつも、何も注文せず出てきたのだが、その時の店員の 解せない表情の訳が、記事を読んで理解できたのであった。
いうコンセプトもなかなか捨てがたい、良い店であったと思うのだがなあ・・。ちょっ と残念という気持ちである。

【ニューオリンズの本屋】

仕事で1週間ほど米国ニューオリンズへ。
ダイレクトに入る便はなく、少々疲れつつ到着。まづ、ガイド地図を買う。
「マップイージー」の手書き風地図は、大きな本屋が載っているので便利。中心部には ブックスターという大きめの本屋。名前は違うが、店内にバーンズ&ノーブルのオンラ インショップの案内ポスタ ーがあったので、関連店かもしれない。ここ独自のウエッブ も持っている。隣のJAXに入っているヴァージンメガストアの3階も本屋。
この辺りの名物はブードウー教で、本屋でもその関連本や、藁人形のキットが売られている。 最新刊の棚にZINESに関する本があったのでゲット。
フレンチクオーターには古本屋も多い。クレセントシティーブックストアでは、 古本屋の組合加盟店のペラの地図を発見。リバーウオーク内のデヴィルという本屋で、 本屋マップはないか、と聞いたら、ないなあといいながらメモ帳に彼の記憶をたどって、 本屋のリストを書き込んでくれた。
ニューオリンズセンターというショッピングセンターにはチェーン店のダルトンと ウオールデンが入居。
レークサイドショッピングセンターという郊外型のモールには、 バーンズ&ノーブルが大型店を構える(タクシーでの移動中に見つけたので、構えだけ しか分からないが、単独店舗でかなりでかそう)。
ガーデンディストリクトという郊外の住宅地にはガーデンディストリクトブックショッ プがあり、オリジナル布バッグを売っていた。オリジナルしおりは同 じ柄で八色あり、選べる。
近年日本でも椅子のある本屋が話題になっているが、こちら では、既にソファーの時代を迎えていたのだ。

【7月のどむか】

98年7月13日(月)午後8時より例会。オーストラリア・ワイン・ カフェ「THE ROCKS125」(渋谷区松涛1の26の22電話3469ー01 25)にて。東急文化村の先、セブンイレブンを越えてローソンと薬局のある五差路を 右斜め前方へ、畳店の先。急な連絡や道に迷ったら、「どむか」認定公式ライフプラン ナー兼「どむか」幹事長K村陽一のケータイへ(020ー536ー1***)。神泉駅 からは歩3分位。会費は五千円位。あっと言う間に楽しい時間は過ぎていく。一度参加 した位では、話し尽くせない。何度も来た者が得をする。名刺はちょっと多めに持って 。知人、友人、隣人、愛人を誘って、時間厳守でいざ渋谷へ。主宰人敬白。

定有堂書店よりから浜崎洋三著作集「伝えたいこと」刊行。地方小出版流通センター の情報誌「アクセス」257号で店主奈良敏行さんが「町の本屋から生まれた本ー「伝 えたいこと」出版のこと」という題で寄稿。

@どむか100回、溜息100号記念イベントを10月頃開催予定。幹事長は梶村(兼任)、 プロデューサーに志立正嗣を迎えて大型企画を検討中、また、「どむか」ホームページ 立ち上げなどを、電脳尊師河野さん中心に画策中、その辺りにご興味のある人は、手を 挙げて下さい!

@シンク佐々木さんが先生!NHK教育テレビ「趣味悠々・ホームページはむずかしくな い」が7月1日より毎週水曜日午後8時よりスタート。多少硬さがみられますが、カメラ 目線で頑張ってます。テキストもNHK出版より発売中。みんなで見て勉強しよう!


★どむか主宰・「本棚の溜息」編集発行人/帰山健一★ 平成10年7月4日発行
★ E-mail:BXJ05656@nifty.ne.jp
★勤務先/100-8066日本経済新聞社総合事業部Tel5255-2847、fax 5255-2860、 E-mail kaeru@tokyo.nikkei.co.jp【どむかPATIO】GFA02534パスワードchoryu1#

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