[HOME][BACK][NEXT]月刊『 本棚の溜息』108号(1999年7月号)
★「どむか」7月14日(先勝/水)午後8時より★【今月の本棚】
「アミューズ」5月26日号は、知のテーマパーク「専門書店」特集。
海外、人文、理工学系を中心に27書店を紹介。海外の専門書店の開設しているホー ムページも紹介。インターネットでの本の買い方のアドバイス付き。
▲引き続き7月 14日では「とっておき専門図書館」の特集。
第2弾で、1月27日号の第1弾のバ ックナンバー紹介もしているところに商魂を少々感じつつ、本文へ。専門図書館30 館の紹介に混じって浦安図書館も登場。書誌の愉しみということで、林望、黒古一夫 両氏のコメントあり。▲井上ひさし著「東京セブンローズ」を鞄に忍ばせて行帰りの 通勤電車で読むことを決意するには少々勇気がいる。鞄には入りきれず、紀伊国屋書 店で購入したブックポシェットに本を入れて通勤する日々が3日程続いたか。旧かな ではあるが、あまり気にならず、物語に引き込まれる。今我々が日本語を使っている のは‥‥。
▲以前紹介した「超激辛爆笑鼎談・「出版」に未来はあるか?」(編書房 /星雲社)は手にした時の直感で、通勤2往復で読めると踏んだが、大はずれ。実に 4日間もかかってしまった。井家上隆幸、永江朗氏、安原顯氏の対談もので、対談物 は概して読み飛ばせるのであるが、これはヘビーであった。
中央公論買収、三一書房 ロックアウトを、いずれも元社員という立場からも語れる。安原氏の口調は少々耳に 付くが(それがヤスケン節なのだが)、永江氏の冷静な分析、コーディネーションに よって、まさに出版業界の「今」が浮きぼりにされていくのであった。▲かなり遅れ ばせながら椎名誠著「怒濤の編集後記」を読む。
ストアーズレポートが69年から8 0年。流通業の状況に触れられた部分は、妙に今日と状況が似ていて、古さを感じな かった。百貨店が厳しいのは同じで、新業態としてのスーパーの隆盛の頃。今日では 、そのスーパーさえも曲り角。プレイヤーがちょうど交代して、さて2000年はど んな勢いの良い業種・業態が出てくるのか?【まだまだ、しつこく「溜息」記念冊子】
本葉書通信100号分をまとめた「本棚の溜 息ー本屋探検家から一方的に送られた100通の葉書」を自費刊行(本屋さんか舎)。
表紙は「お誕生日おめでとう、エミ」というクロックワークギャラリーでの個展が大 評判だったいいじまえみ画伯、製作河野さん。大きさは葉書大変形・ほぼ文庫サイズ 、本文161ページのボリューム。限定200部のレアモノ。まだまだ残部がありますので 、積極的にお分けします。実費千円を下記へお送りください。【シカゴの本屋】
展示会の仕事でシカゴへ。
その合間に本屋へ。ウオータータワーの 前のボーダーズは相変わらずの賑わい。3階のCD売り場は少々広くなったよう。看板 自体が「BOOKS/MUSIC/CAFE」という3本柱を等分に扱っている。コ ーヒーは、ボーダーズ・スペシャルブレンドや、緑茶のフローズンが登場。Tシャツ に加えて、オリジナルのテイクアウトカップも売っていた。
アイテムではとにかくス ターウオーズ関連本が充実。小説、解説本、オーディオテープ、カレンダー、ポスタ ー、ダイアリーなど棚の表裏にならぶ。ボーダーズ独自のギフトカード(プラスチッ クのカード型商品券)でもスターウオーズデザインが登場していた。
本では、「CO FFEE LOVER‘S CHICAGO」。コーヒーショップガイドなのである が、評価項目に「THERE ARE BOOKS TO READ」という視点が 盛り込まれている。他の項目としては「値段」「たばこが吸える」「テラスがある」 「カウチがある」「アート作品が飾ってある」「生演奏がある」「パフォーマンスや ポエタリーリーディングがある」「テーブルゲームが楽しめる」「ビールやワインが 飲める」というなかなかイケテル切り口。ちなみに「books to read/ books to buy」なカフェはシカゴに18件あるそうな。
ほとんどの店が 6−7時頃に閉まってしまうなか、ドラッグストアのウオールグリーンとボーダーズ はまさに、「開いてて良かった!」的な存在である。ほんとうにたまたまであったが 、「プリンターズロウ」ブックフェスティバルが開催されていたのも収穫だった。「 プリンターズロウ」は地名で、昔出版社や印刷会社が集まっていたことに由来する。 露天の店で、昔の活字で構成したオブジェ的壁掛を購入。現地の人とほぼ同時に手を 延ばしたが、はるばる東京からの来訪者ということで、譲ってくれた。
展示会場のち ょっと先にハイドパークというエリアが有り、そこはシカゴ大学を中心とした学術エ リア。学生街の本屋が点在。革装の新リトル和英英和辞典(ほぼ未使用)を古本屋で 5ドルで購入。並びの別の古本屋では「BOOK JACKETS&RECORD COVERS」を25ドルで購入。こちらは1969年刊。日本の本の装丁も何冊か 紹介されているが、そのうちシリーズもの4冊がまるまる天地が逆、というのも愛嬌か。【どむか人info.】
レゴアンバサダー北本水晶氏が澁谷パルコ・パート3のスクエア7 で「LEGO Maniax」をプロデュース、7月4日まで。
レゴの終わりなき無 限の可能性を追求した展覧会。副題は「レゴのスターウオーズからマインドストーム までの世界」/「AMERICAN BOOK JAM」6号に南陀楼綾繁こと河上 進氏@本とコンピューター編集者(「どむか」近々登場予定!) の「日記日和」が ZINE LANDの住人から届いたPOST CARDとし紹介文掲載。ちなみに ABJの6号はサンフランシスコ特集。/服部さん編集のオンライン・マガジン「W eb現代」いよいよ始動ここをクリック【7月のどむか】
99年7月14日(水)午後8時より例会。オーストラリア・ワイン・カ フェ「THE ROCKS125」(渋谷区松涛1の26の22電話3469ー01 25)にて。東急文化村の先、セブンイレブンを越えてローソンと薬局のある五差路 を右斜め前方へ、畳店の先。神泉駅からは歩3分位。急な連絡や道に迷ったら、「ど むか」認定公式ライフプランナー兼「どむか」幹事長梶村陽一のケータイへ(090 ー2536ー15**)。主宰人帰山も最近ケータイなんぞを持ち歩いてはいるが、 遅刻がちだからあてにはならぬ。会費五千円は入り口で忘れず払って。6月は北本さ んがロゴのアートワークを持ち込み展示! 名刺はちょっと多めに、鞄いっぱいに話題 と商売ネタと自己主張を詰め込んで、いざ、「どむか」へ。皆様のお越しを心よりお 待ちいたしております。 主宰人帰山健一敬白。
★どむか主宰・「本棚の溜息」編集発行人/帰山健一★平成11年7月1日発行★
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