[HOME][BACK][NEXT]

月刊『 本棚の溜息』106号(1999年5月号)


【今月の本棚】

「本が死ぬところ暴力が生まれる−−電子メディア時代における人間性 の崩壊」(新曜社刊2850円+税)は、タイトルの訳し方が秀逸。
帯の背表紙には 「本が人をつくる」。タイトルはセンセーショナルだが、内容はむしろ学術書に近い 。結構重い。

「男の隠れ家」5月号(造形社)の特集は「書斎の歓び」。
松岡正剛、 田中優子、目黒孝二など41例を具体的に紹介。70ページを超えるボリュームは、 「アミューズ」の特集の比ではない充実度である。

ダヴィンチを読んで申し込んだの が「廃本研究」。北尾トロ氏のミニコミで、コミケで売れ残ったという代物。「廃本 」といっても本自身と言うよりもコンテンツを表現している、と言った方が近いかも しれない。ちょっと、私の興味の方向からは、ずれているかも。

【しつこく「溜息」記念冊子】

本葉書通信100号分をまとめた「本棚の溜息−−本屋探 検家から一方的に送られた100通の葉書」を自費刊行(本屋さんか舎)。
表紙はいい じまえみ画伯、製作河野さん。大きさは葉書大変形・ほぼ文庫サイズ、本文161ペー ジのボリューム。限定200部のレアモノ。まだまだ残部がありますので、積極的にお 分けします。実 費千円を下記へお送りください。

【本屋の街/福岡】

イムズの仕事で福岡へ。ほとんどビルから出ずに数日を過ごした が、そこで「九州ウオーカー」GW増刊号「福岡エンタテインメントマップ」を購入、 地図で本屋を探す。
アクロス福岡に福岡金文堂、イムズに福家書店(アメリカ屋靴店 倒産で福家書店は大丈夫なのだろうか、とふと思った)、ビブレに天神ビブレマガジ ン、福岡天神大丸に紀伊国屋、天神コアにも紀伊国屋、福岡ビルに丸善、福岡三越に 八重洲ブックセンター、岩田屋Zサイドにリブロ。
リブロには足を運んだが、カフェ も有りなかなか洒落た感じであった。ちなみにZサイドの包装紙は山本容子デザイン 。ショッパーズにはりーぶる天神、キャナルシティーには書楽、5月1日オープンの 福岡交通センタービルには3300平米の紀伊国屋福岡本店。
この集中度は凄い。と にかく天神附近、博多リバレインなどというバブリーなビルも出来て、地元の人も、 「本屋もそうだけど、ちょっと商業施設が多すぎる」と言っておりました。

【どむか人info.】

◆「新ラルース料理大事典」(同朋舎)を推薦するのはエコール キュリネール国立の佐々木さん。翻訳が辻調理師専門学校。全4巻で10万4千円は 、個人で買うにはちょっとつらいかも。でも本年8月までは予約特価で9万4千円。 どうしても欲しい人は佐々木さんにそっと相談してみてください。

◆4月「どむか」 初参加の宮山香里さんは、ソフトバンクテクノロジーの社員でもあり、幻冬舍刊「童 話物語」の著者でもある。内容は「ミヒャエル・エンデ、ジョン・クロウリー、宮崎 駿的なハイファンタジー」で読みやすいがとても長い(2段組み500ページ)と、 著者の弁。
ここ で最新情報にアクセス!
「ポンツーン 5月号」では小谷真理 氏が評論、「星星峡5月号」には向山貴彦氏が自作に付いて語っている。

◆いいじま えみ画伯は、初めての絵本「うさぎのごちそうなーに」を刊行。文章は吉田定一氏。 「しゅっぽしゅっぽなーんだ」も続けて出版。共にらくだ出版り。新宿紀伊国屋で平 積み、重版したということなので、児童書不振の出版界においては快挙!(これくら い宣伝しておけば、きっとサイン入りで本を贈ってくれるだろう、か? しかし、画 伯に「四木の会」(児童文学研究会)は似合わないよなあ・・・)「お誕生日おめで とう、エミ」という個展は5月20日から26日まで原宿/神宮前附近(渋谷区神宮 前3ー20ー18)のCLOCK WORKギャラリーB&C ROOMにて。駆け付けるべし。

◆講談 社の服部徹氏は野口悠紀夫教授の「インターネット超活用法」を編集。こちらも本屋 の良い場所に「面陳」されていて、見つけやすい。早くも2刷り。野口センセイも、 氏には「ひとかたならぬお世話になった」とわざわざ書いている。

◆定有堂書店の奈 良敏行氏からの推薦本は5月下旬、編書房から刊行予定の「超激辛爆笑鼎談・「出版 」に未来はあるか?」(予価1500円)。
副題に「中央公論買収の裏側、三一書房 ロックアウトの真実」。これだけで興味津々。鼎談するのが、井家上隆幸、永江朗、 安原顯の各氏であれば、面白くないはずが無い。編書房は、TRC(図書館流通センタ ー)の「週刊新刊全点案内」をつくっていた國岡氏(ペンネーム;くにともこ)が独 立して作った一人出版社。

◆構想8年、帰山がGW日本中の知識層に問う超話題企画、 テレビ東京/フジ/TBSやラジオ日本、新聞・雑誌でも騒然!「エシャー生誕100 年に捧げる−−超感覚ミュージアム」は松屋銀座にていよいよ5月4日まで。朝10 時30分から午後8時まで(4日のみ午後5時まで)、入場は閉場30分前まで。
ここで内容をチェック!
5月1日から4日は午後過 ぎに、帰山自ら入り口に立ち、皆さんを出迎える、という噂も!!

【5月のどむか】

99年5月19日(水)午後8時より例会。オーストラリア・ワイン・ カフェ「THEROCKS125」(渋谷区松涛1の26の22電話3469ー012 5)にて。東急文化村の先、セブンイレブンを越えてローソンと薬局のある五差路を 右斜め前方へ、畳店の先。急な連絡や道に迷ったら、「どむか」認定公式ライフプラ ンナー兼「どむか」幹事長梶村陽一のケータイへ(090ー2536ー15**)。 神泉駅からは歩3分位。会費五千円は入り口で忘れず払って。名刺はちょっと多めに 持って、鞄いっぱいに話題を詰め込んで、いざ、「どむか」へ。皆様のお越しを心よ りお待ちいたしております。主宰人帰山健一敬白。


★どむか主宰・「本棚の溜息」編集発行人/帰山健一★
平成11年5月1日発行

[HOME][BACK][NEXT]

メールお待ちしています