98年9月後半の学芸員日誌 [最新][BACK][NEXT][学芸員日誌のもくじ][館内案内] 日記猿人に参加しています。よろしければこのボタンを押してください。 初めて押した場合、登録手続き画面に飛びますが、驚かないで下さいね。 9月30日(水)曇 たまに少しだけ晴れ 夜はまた雨 さすがに、今日は運動会やりましたよ。 弁当つくって、観戦して、もうくたくたですわ。 9月29日(火)曇 夜は雨 映画における「引用」の好例として、あたしが一番にあげたいのは『カッコーの巣の上で』の中で患者たちがバスケットをやるシーン。あれを森田芳光は『キッチン』の中で使った。 健一の母(橋爪功演ずるところのオカマ)が入院している精神病院を二人がたずねていくと、いきなり、ずんちゃっちゃーっ、ずんちゃっちゃーっ、って3拍子の音楽が流れて、ボールを追う患者たちがあらわれる。 最初に見た時(ビデオで見たんです。すいません)やりゃあがったな、このやろーって、こころで喝采を送ったものだ。 札幌のどりちゃんに初めてあった時、なんのはなしからだったかなあ、あたしは『キッチン』の話をしたんだ。もちろん、このシーンのことも……。 そしたら、どりちゃんは 「あたし、その場面に出てるんです」って、いったのさ。おっどろきー。 患者さんの役で、一緒にバスケット(ポートボールかもしれない)やってたんだって……。いやあ、最近の偶然ネタであんなに驚いたことはないな。 まだ見てないかた、ぜひ両方、ビデオで見て確認してみてください。こういう「引用」やりたくて監督になるやつとか、いるんだろうな。 9月28日(月)曇 Kに頼まれていた夏休みの宿題を片付けるべく、寝床にねっころがってLXをぷちぷち。1200字なんか、ちょちょいのちょいで書けなくちゃいかんよ。悩まなくていいんだよ、他人の宿題なんだからさ。仕事の帰りにコインランドリーで洗濯ものを乾かして帰る。玄関に荷物、あっちゃー配達忘れてたわ。夜のドライブは好きだから別にいいんだけどね。ちょっと効率がわるかったな。 PHSを解約して文字メールが送れるIDOの携帯にしたんだけど、J−PHONEユーザーが圧倒的で送信先が少なすぎる! つまんない。教室の机の上にみんな大事そうに携帯置いてんだけど、IDOユーザー1人発見。さっそくメル友の仲になる。生徒相手になあーにやってんだか……。 こいつのメール、なんかほのぼのしてていいんだな。「ただいまー」とか「バイト疲れたー」とか、たあいない一言なんだけど……いやあ、働く青少年って感じが、なかなか。 9月27日(日)ひたすら雨 客足ががくんと減少したように思う。アクセスカウンタがぴったり止ってしまったように感じる。更新報告の1行コメントがいけないんだろうか。それとも、日記猿人やREAD MEからダイレクトにこのページに飛ぶように変更したから、カウンタが回転しないのだろうか。 というわけで、申し訳ありませんが、もとのように表紙から近道経由でお越しくださいますように、お願いします。表紙の俳句もなるべくこまめに更新しますので。 9月26日(土)雨のち晴のち雨 朝6:00ごろから、すごい雨で、7:00ごろ小学校の運動会は中止の連絡網がまわってきた。 「運動会は中止ですが、子どもさんは登校させてくださいとのことでした」 「はい、わかりました」といって電話を切ってから、なんで登校するんだあ? と疑問がわいて、再度あゆこちゃんちにかけて聞く。 「もう、家をでてしまっている子どもさんもあるから、とのことでしたけど……」むむむ、なんでだ? 中止の時は第4土曜だから休みじゃないのか? ま、いいや。次の人にかけなくちゃ。 「子どもは登校するようにってことですけど、なんででしょう?」をいをい、お前がきくなよ。 「あのう、妹のほうの連絡網の話では、もう家を出てしまった子どもさんもあるので(ここまでは一緒だ)今日は3時間授業をして、教育実習がすんでから代休があるんだそうです」 わかった。そうか。休みにしてしまったら、出てきた子どもが無駄足になるからな。 保育園からは何の連絡もないので、直接様子を見に行くと(この時点で雨はあがっていた)先生たちが総出で、砂場の砂をぬかるんでいる場所にかけている。 「やるんですね」 「やります」 たいへんだあ。ぼうずを起こさなきゃ。 水ぼうそうの次男を実家にあずけ、長男と運動会。天気はどんどん快方に向かう。今ごろ小学校は「やっときゃよかった」の大合唱か? ぼうずの出番がすんだら、すぐ帰宅。実家で次男と長男をトレード。次男を小児科へ。そのあと、皮膚科にも行き、店で腹ごしらえ、配達をすませて、長女次女と帰宅。すでに夕方。 次男の水ぼうそうについてであるが、感染したのは実家の母の帯状泡疹からだった。別名ヘルペスともいう。ここを参照のこと。 ところで、午後4時ごろから、また雨が降り出し、夜もずっと雨である。 9月25日(金)曇ときどき晴一時雨 どさくさまぎれ、というか、なんというか。気がついたら体育大会が終わって三日月も沈んでいたって感じの一日だった。 9月24日(木)雨のち曇ときどき雨 昨日はわたしにとって、生で浅川マキの声を聴く、今世紀最後のチャンスだったと思う。 最初はいつだ? 73年だ。ピアノ山下洋輔、岡崎市民会館。そのあと79年か80年に名古屋の大曽根、あの有名な芝居小屋=鈴蘭南座、このころ<真夜中のミリオン座>というのも恒例だったが、一度も行けなかった。82年かなあ、<真夜中の文芸座>に行ったのは……。オールナイトのコンサートで、明けがた池袋から新宿に戻るとカラスの群れがすごかった。 85年にも年末恒例の文芸座に行ってるが、これは2時間程度の普通のコンサートだった。もう、朝まで歌う体力はなかなかねえ……。 眼の手術をして、長かった髪も少し短くしたというのを『フォーカス』で見たのはいつだったかな。とにかくわたしが結婚してからは一度もライブに行ってない。CDを買うだけだ。CDは新作をちゃんと出し続けているから、すごい。 すごいが、最近はあまりにも本人だけが先を走っているというか、メロディーやリズムが壊れてしまっている曲が多いな。コトバの比重が増したともとれるが、昔の歌が懐かしく思えてくる。が、しかしファンに媚びずに変化し続ける根性を評価しよう。 昨日の内容について書く。 いきなり無伴奏で5曲たてつづけ。そのあと渋谷毅のピアノが入り、10曲以上は歌ったはず。1ステージ=1時間だから、拍手が鳴りやむのを待たずにどんどん次の曲へいく。MCもほとんどなし。濃い内容だった。4時からのステージには曲目が変わるのを期待したが最初の無伴奏のところが少し違っただけだった。「こんなあやしげなミュージアムを作って……交通機関もないところで……」とあきれていた。広い展示室の床に、靴を脱いでじかにすわって聴くのだけど、ほぼ満員だったから300人くらいはいたかな。芝居小屋感覚。 展示品の古いブルースのレコードジャケットを見て沖縄の米軍キャンプで歌っていた「若いころ」を思い出したらしく 「わたくしにも若いころというものがありまして……、そのころは今よりもっと少しは若かったわけでして……」(笑) 「そのころ赤いクルマにいつもわたくしを乗せてくれるアメリカ兵が……彼の手の金色のうぶ毛の先に汗が光っている……それがとても若いわたくしにはまぶしかった……いつも彼は私服でしたのに最後に軍服であらわれて、『あした、発つ……』とだけいって、そうして1ヶ月後に……ベトナムで死んで……」 「わたくしはいつも8時から歌っていますので、こんな2時、4時から歌うなんて初めて。たぶん生涯でこれが最後」 浅川マキのイメージを1字でいうなら<夜>もしくは<黒>。「これから先、生きていくとして……」など、どうもこの先はあまり長くないと思っているような発言があった。 小学校の運動会、またも延期で26日(土)に。 おまけに次男が水ぼうそう。保育園にも行けないじゃないか。子ども全員の運動会がダブルブッキングとは! 9月23日(水)曇ときどきぱらぱらと雨 突然ですが、もうじき 浅川マキが登場する。 浅川マキは不滅だぞよ! 前にも書いたが、岡崎市美術博物館で今、開催中の『ジャズの街角 Part2−−内田修ジャズコレクション』の目玉(展示そのものはたいしたことない……というか、わたしには価値がわからん)は、わずか600円の入場料だけで聴ける、一流のジャズコンサートであることはいうまでもない。 9月23日に浅川マキがわたしの町で歌う。その上ピアノは渋谷毅。なんてシンプルで豪華な休日。台風のおかげで、ムスメたちの運動会は早々と23日は中止、順延が決定。母は敬愛してやまないマキに午後の時間をすべてささげると決心。 午前の部はお彼岸のお参りだ。これはもちろん、昼からぼうずたちを預かってもらう実家の母へのサービスである。 14:00からの第一部が終了。もうじき第二部がはじまる。 9月22日(火)台風接近中 出ちゃったぜ! 暴風警報。 子どもが帰ってくるぞ。保育園には迎えにいかねばならんぞ。昼ご飯を食べさせねば……。洗濯ものはどっさり……。授業はなくても、こういう時は出勤すること自体が仕事なんだよな、われわれは。 うわああああーっ! すごい風と雨。クルマの中にいるけど、揺れてんです。 詳しいことはまたあとで。 帰宅。 早く帰るつもりで、ごはんのしたくもせずに出勤したもんだから、今後の天気のぐあいと体育大会の日程について、みんなが話し合ってる間、気もそぞろ。 ほんとは新しく買った携帯に番号登録してあそんでたんだけどね。教頭ったらさ、いちいち 「生徒会の先生、いかがですか?」ってあたしにふってくんなよ。みんながいいっていったら、あたしゃそれでいいんだからさ。 子どもが寝てから、借りてあった『マイケル』を見る。小林信彦絶賛の天使もの映画である。正統派ハリウッド映画だそうだが、どういうのを正統派というのか、あたしはくわしく知りません。 ビデオ屋に『ベルリン・天使の詩』がなかったんだよ。誰かが借りてたのかもしれんが……。ま、天使ものってことで『マイケル』に。 こういうシンプルで、くすっと笑えるようなシーンがいっぱいあって、登場人物たちがそこそこ個性的で、珍道中の末にココロが通じ合うのが、いいんだよね。 7年前かな、マイケル・J・フォックス主演の『ドク・ハリウッド』もそういう映画で、あたしゃしみじみ感動した覚えがあるが、最近しみじみ感動できるのって少ないっすねえ。がんばれ『City Of Angels』 9月21日(月)曇ときどき晴のち台風 幼稚園くらいの小さな男の子が夢中になる<戦隊もの>。ま、おもちゃのバンダイとジャパンアクションクラブのための番組なんだが、毎年まいとし、あきもせずにそっくりな設定でようやるわな。だけど、実はわたくし嫌いじゃないんだよ。 理由はフィルムで撮ってるから、という内容以前の問題なんだけど……。最近じゃあ『水戸黄門』も『はぐれ刑事純情派』もビデオ撮りになっちゃってフィルム映像の好きなあたしは、それだけでも<戦隊もの>を愛してやまないよ。 戦隊ものよりもっとずっとおもしろかったのは、女の子の3人姉妹が変身して妖怪退治をする『シュシュトリアン』なんだけど、いつごろやってた番組だったかなあ? 5年以上は前だな。ビデオなんて絶対出そうもないようなB級アクション。くだらない妖怪がうんざりするほど出てきて世田谷あたりの商店街や東京によくある小さな神社の裏や雑木林で戦う場面がたまらなく郷愁を刺激する。いい映像でございました。 ところで、夜になってから大雨と傘もさせないすごい風が吹きあれ、体育大会のマスコットどころじゃないね。生徒は帰そうということになった。 暴風警報が出ているわけでもないし、授業もしないで下校させるのを教頭はどうもしぶっているようすだったが、ヒラ教員の意見が通り、8:00すぎにほとんどの子は帰っていった。 誰もいなくなると、妙に張り切るやつもたまにはいるもので、そこをうまくおだてて校舎の中でできる作業(=絵をかくだけ)を完成させてしまう。帰りにその子たちとミニストップでなんか食べて帰る。 しょっちゅう誰かに電話がかかってくる。いきなりポケットから出して「はい……」と答え出すから、かかってきた電話だとわかる。受信音を消すほうがスマートではあるよね。 なんか、こういうふうに体育大会シーズンに学校帰りにみんなで何か食べにいくっていうのはこの季節の大きな楽しみなんだが、なんかでも、今までの子とは、何かが違うような感じをうける。おんなじところもあるんだけどね。なんか違うよ、違ってきている。下の学年ならもっと違うんだろうな。 そうそう、『子規新報』が届く。今回はじめて句会に参加しているのだ。詳細はいずれ。 9月20日(日)晴 何日か前に、昔の男からの電話の話を書いた。彼の用件というのは別に『プライド』をほめるというのではなくて、わたしが『胸やけ通信』に「『接触』読了。つぎは『ススメバチの巣』だ」と書いてあったことについてなのだった。 「スズメバチがどうかしたの?」というのだ。 「いやね、アメリカのミステリーで、弁護士で検屍官で美人で離婚歴ありっていう女主人公のシリーズがあってね」などと、つらつら説明をする。 「なんだ。本の題名だったのか。おれ、今スズメバチの巣を探してんだ」 「なにすんの? 蜂蜜とるの?」昔、芝居をやってたころ、みんなで彼が持ってきたとれたての蜂蜜を6角形の集合体の巣のまま、しゃぶってなめたことを思い出しながらいう。巣はほんとに蝋で出来ていた。蜜蝋ってやつだ。 「いや、普通の蜂の子じゃあ、ちいさいだろ。スズメバチはさすがに毒が強いから、焼酎につけると、まむしの焼酎づけみたいな効能があるし……」 スズメバチはおとなの小指ほどもあるそうだ。当然幼虫もでっかい。その蜂の子も煮て食うんだと……。<やまが>だのう。ちなみにおとといスズメバチに指先を刺されたという。 「1度目はなんとか助かっても、2度目に刺されると死んじゃうとかいうけど……」 「ううん。それはいろんな事を言うけど、人それぞれだね。おれも指先だから、手首までしびれが来たけど、グローブほどには腫れなかったし、病めて寝てたのも一日だけだから」 そうか、そういうものなのか。 「コンビってわけじゃないが、所轄の刑事がさあ、でぶではげてて女房に逃げられたさえない中年のおっさんなんだよ」というと 「なあんだ。それでわかったぞ」 「なにがさ?」 「浜木綿子のドラマさ」 「ああ、よくやってるね」 「相手役が左とん平なんだよ。もとはそれだな」 「ははは、左とん平かあ、ぜったい、それだね」 たあいない会話だ。 9月19日(土)晴 今年の春に卒業した子たちが数人、やってきた。 「飲みにいかないの?」と聞いたら 「あとでね、たまちゃんも来るよね」 っていうんで、行ってきた。予定の居酒屋な満員だったとかで、カラオケに変更。 生中、2杯。最近の歌は練習してないから、ちょっと古目のを2、3曲。 1年の時から、ずっと世話をやいてきて5年もかかって卒業したKまでいたから、あたしは気分的に酔っぱらっていく。 帰宅後、玄関でいきなり次女に「タバコくさー」 「おかあさんが吸ってたわけじゃねえ!」 あああ、お風呂もめんどくさいが、こんなにヤニ臭いままではいられないので、入る。 その後で、またビール飲んでしまったら、今度は悪酔い状態になってしまう。背中は発汗、なのに手足は冷えてしびれる感じ。 あああ、血が手足にめぐっていってない。これと同じ状態は、赤んぼが生まれる直前がそうだった。陣痛も末期で血液が腹部に集中するんで、手足が冷たくしびれたのだ。 まいったね。 酔いがまわる前に、勢いで久しぶりにM加ちゃんに長電話。 恋の行方を尋ねられて、醒めている自分を発見。なんじゃこりゃ。終わってしまったのかも……。mを必要としていたのではなくて、mからあたしを必要とされている状態をこそ、あたしは愛したのだから、mがあたしを必要としなくなれば、あたしもmを必要とは思わない。 ……のかもしれない。 「また恋の日記を書いてよ。ジオシティーでページ持てばいいじゃん」 むむむ。書く気になかなかなれない。なんか、恋のことは切迫した状態で、書かずにはいられないから書くならまだしも、こんなに醒めてて余裕かましてる状態じゃ、どんなことを書いても「あたしってば、こんなにらぶらぶでえ、ちょっともてもて! なのかもお」っていう自慢に読めてしまうのが、やだ。 9月18日(金)雨ときどき曇 校長に見せる書類を作りに朝の保育園から、職場にきている。でも、Tシャツにひざに穴のあいたジャージなのよね。 校長室関係、無事終了。 そのあと、洗濯して、コインランドリー行って、また職場に届けものをして、安城まで出張する同僚をピックアップして、ついでにファジーズガーデンで『本の雑誌』を2冊。配達行って、ばんごはん作って、仕事行って、帰ってきて、ぼうずとお風呂、ぼうずとビデオ。寝て起きて更新して、また寝ます。 9月17日(木)晴のち曇 緊急書き込みだ。今さっき映画館から帰ってきたばかり。 『シティ オブ エンジェル』とってもよかったよ。 くわしいことはまたのちほど。失礼、出勤せねば……。 帰宅。 いやあ、あたしってば、ああいう映画で泣くやつだったんですね。自分のことですが、初めて知りました。 それも、いかにも感動! のシーンだとかじゃなく、件の<洋梨>が出てきたあたりからもう、うるうる。予告編でご承知の、街中いたるところに天使のいる映像にココロ打たれて、見に来てよかったあ、としみじみ思ったんだな。金返せ、なんてとんでもない。 ニコラス・ケイジをますます好きになってしまったのは、いうまでもない。 いまのところ、みさきの二大スターさんは、ニコちゃんとブルース・ウィリスだ。 ヴェンダースも泣いた。みさきも泣いた。それでいいじゃん。 そこであたしは考えた。映画における<本歌取り>についてだ。 ふるさとの訛り懐かし 停車場の人込みの中に そを聞きに行く 石川 啄木 ふるさとの訛りなくせし友といてモカ珈琲はかくまで苦し 寺山 修司 <本歌取り>は<幽玄><体言止め>と並んで、新古今集の三大特徴である(ほんとかよ?!)が、現代短歌を例にあげてみた。 いまでいう<パクリ>などとは違い、れっきとした文芸上の必然があってやること。ちゃんとした修辞技法として認められているわけだ。 ヴェンダースの『ベルリン・天使の詩』がなければ、『City Of Angels』もない。 『City Of Angels』を見るには『ベルリン・天使の詩』を踏まえてなきゃ、おもしろくない。短歌の本歌取りと一緒やん。 小林信彦はこういう映画の本歌取りに詳しくて、この映画はあの映画のリメイク、その映画にはあの映画の名場面が<引用>されている、などをいろいろ教えてくれる。映像に<引用>ってのもヘンな感じだが、<パロディ>というと別の意味も入ってしまうので、こういうんだろうと思っている。 隔週金曜日に中日新聞夕刊に彼が連載しているコラムはこういうためになる話がいっぱいで、みさきがスクラップしている唯一の新聞連載だ。 コラムシリーズで単行本になっても買っているが、ちくま文庫に入っているものの中には品切れのものもあり、ふるほん文庫やさんのお世話にならなきゃいかんかも……。 9月16日(水)台風のち晴 朝の気象情報、愛知県西部の暴風警報は解除されたものの、東部には依然発令中。さて、愛知県の中央に位置する岡崎市の小学生の運命やいかに。 三河と尾張という分類を東西にあてはめれば、東部に該当するらしくて、朝から「連絡網です」って電話がりんりん。二人のクラスそれぞれに回ってくるからさ。 結局、7:50ごろ解除され、2時間後から授業。「給食もありますから、お弁当はいりません」で、ひと安心。 [BACK][NEXT] [最新] [日誌のもくじ] [館内案内] [表紙]
9月30日(水)曇 たまに少しだけ晴れ 夜はまた雨
さすがに、今日は運動会やりましたよ。 弁当つくって、観戦して、もうくたくたですわ。
9月29日(火)曇 夜は雨
映画における「引用」の好例として、あたしが一番にあげたいのは『カッコーの巣の上で』の中で患者たちがバスケットをやるシーン。あれを森田芳光は『キッチン』の中で使った。 健一の母(橋爪功演ずるところのオカマ)が入院している精神病院を二人がたずねていくと、いきなり、ずんちゃっちゃーっ、ずんちゃっちゃーっ、って3拍子の音楽が流れて、ボールを追う患者たちがあらわれる。 最初に見た時(ビデオで見たんです。すいません)やりゃあがったな、このやろーって、こころで喝采を送ったものだ。 札幌のどりちゃんに初めてあった時、なんのはなしからだったかなあ、あたしは『キッチン』の話をしたんだ。もちろん、このシーンのことも……。 そしたら、どりちゃんは 「あたし、その場面に出てるんです」って、いったのさ。おっどろきー。 患者さんの役で、一緒にバスケット(ポートボールかもしれない)やってたんだって……。いやあ、最近の偶然ネタであんなに驚いたことはないな。 まだ見てないかた、ぜひ両方、ビデオで見て確認してみてください。こういう「引用」やりたくて監督になるやつとか、いるんだろうな。
9月28日(月)曇
Kに頼まれていた夏休みの宿題を片付けるべく、寝床にねっころがってLXをぷちぷち。1200字なんか、ちょちょいのちょいで書けなくちゃいかんよ。悩まなくていいんだよ、他人の宿題なんだからさ。仕事の帰りにコインランドリーで洗濯ものを乾かして帰る。玄関に荷物、あっちゃー配達忘れてたわ。夜のドライブは好きだから別にいいんだけどね。ちょっと効率がわるかったな。
PHSを解約して文字メールが送れるIDOの携帯にしたんだけど、J−PHONEユーザーが圧倒的で送信先が少なすぎる! つまんない。教室の机の上にみんな大事そうに携帯置いてんだけど、IDOユーザー1人発見。さっそくメル友の仲になる。生徒相手になあーにやってんだか……。 こいつのメール、なんかほのぼのしてていいんだな。「ただいまー」とか「バイト疲れたー」とか、たあいない一言なんだけど……いやあ、働く青少年って感じが、なかなか。
9月27日(日)ひたすら雨
客足ががくんと減少したように思う。アクセスカウンタがぴったり止ってしまったように感じる。更新報告の1行コメントがいけないんだろうか。それとも、日記猿人やREAD MEからダイレクトにこのページに飛ぶように変更したから、カウンタが回転しないのだろうか。 というわけで、申し訳ありませんが、もとのように表紙から近道経由でお越しくださいますように、お願いします。表紙の俳句もなるべくこまめに更新しますので。
9月26日(土)雨のち晴のち雨
朝6:00ごろから、すごい雨で、7:00ごろ小学校の運動会は中止の連絡網がまわってきた。 「運動会は中止ですが、子どもさんは登校させてくださいとのことでした」 「はい、わかりました」といって電話を切ってから、なんで登校するんだあ? と疑問がわいて、再度あゆこちゃんちにかけて聞く。 「もう、家をでてしまっている子どもさんもあるから、とのことでしたけど……」むむむ、なんでだ? 中止の時は第4土曜だから休みじゃないのか? ま、いいや。次の人にかけなくちゃ。 「子どもは登校するようにってことですけど、なんででしょう?」をいをい、お前がきくなよ。 「あのう、妹のほうの連絡網の話では、もう家を出てしまった子どもさんもあるので(ここまでは一緒だ)今日は3時間授業をして、教育実習がすんでから代休があるんだそうです」 わかった。そうか。休みにしてしまったら、出てきた子どもが無駄足になるからな。 保育園からは何の連絡もないので、直接様子を見に行くと(この時点で雨はあがっていた)先生たちが総出で、砂場の砂をぬかるんでいる場所にかけている。 「やるんですね」 「やります」 たいへんだあ。ぼうずを起こさなきゃ。 水ぼうそうの次男を実家にあずけ、長男と運動会。天気はどんどん快方に向かう。今ごろ小学校は「やっときゃよかった」の大合唱か? ぼうずの出番がすんだら、すぐ帰宅。実家で次男と長男をトレード。次男を小児科へ。そのあと、皮膚科にも行き、店で腹ごしらえ、配達をすませて、長女次女と帰宅。すでに夕方。 次男の水ぼうそうについてであるが、感染したのは実家の母の帯状泡疹からだった。別名ヘルペスともいう。ここを参照のこと。 ところで、午後4時ごろから、また雨が降り出し、夜もずっと雨である。
9月25日(金)曇ときどき晴一時雨
どさくさまぎれ、というか、なんというか。気がついたら体育大会が終わって三日月も沈んでいたって感じの一日だった。
9月24日(木)雨のち曇ときどき雨
昨日はわたしにとって、生で浅川マキの声を聴く、今世紀最後のチャンスだったと思う。 最初はいつだ? 73年だ。ピアノ山下洋輔、岡崎市民会館。そのあと79年か80年に名古屋の大曽根、あの有名な芝居小屋=鈴蘭南座、このころ<真夜中のミリオン座>というのも恒例だったが、一度も行けなかった。82年かなあ、<真夜中の文芸座>に行ったのは……。オールナイトのコンサートで、明けがた池袋から新宿に戻るとカラスの群れがすごかった。 85年にも年末恒例の文芸座に行ってるが、これは2時間程度の普通のコンサートだった。もう、朝まで歌う体力はなかなかねえ……。 眼の手術をして、長かった髪も少し短くしたというのを『フォーカス』で見たのはいつだったかな。とにかくわたしが結婚してからは一度もライブに行ってない。CDを買うだけだ。CDは新作をちゃんと出し続けているから、すごい。 すごいが、最近はあまりにも本人だけが先を走っているというか、メロディーやリズムが壊れてしまっている曲が多いな。コトバの比重が増したともとれるが、昔の歌が懐かしく思えてくる。が、しかしファンに媚びずに変化し続ける根性を評価しよう。
昨日の内容について書く。 いきなり無伴奏で5曲たてつづけ。そのあと渋谷毅のピアノが入り、10曲以上は歌ったはず。1ステージ=1時間だから、拍手が鳴りやむのを待たずにどんどん次の曲へいく。MCもほとんどなし。濃い内容だった。4時からのステージには曲目が変わるのを期待したが最初の無伴奏のところが少し違っただけだった。「こんなあやしげなミュージアムを作って……交通機関もないところで……」とあきれていた。広い展示室の床に、靴を脱いでじかにすわって聴くのだけど、ほぼ満員だったから300人くらいはいたかな。芝居小屋感覚。 展示品の古いブルースのレコードジャケットを見て沖縄の米軍キャンプで歌っていた「若いころ」を思い出したらしく 「わたくしにも若いころというものがありまして……、そのころは今よりもっと少しは若かったわけでして……」(笑) 「そのころ赤いクルマにいつもわたくしを乗せてくれるアメリカ兵が……彼の手の金色のうぶ毛の先に汗が光っている……それがとても若いわたくしにはまぶしかった……いつも彼は私服でしたのに最後に軍服であらわれて、『あした、発つ……』とだけいって、そうして1ヶ月後に……ベトナムで死んで……」 「わたくしはいつも8時から歌っていますので、こんな2時、4時から歌うなんて初めて。たぶん生涯でこれが最後」 浅川マキのイメージを1字でいうなら<夜>もしくは<黒>。「これから先、生きていくとして……」など、どうもこの先はあまり長くないと思っているような発言があった。
小学校の運動会、またも延期で26日(土)に。 おまけに次男が水ぼうそう。保育園にも行けないじゃないか。子ども全員の運動会がダブルブッキングとは!
9月23日(水)曇ときどきぱらぱらと雨
突然ですが、もうじき 浅川マキが登場する。
14:00からの第一部が終了。もうじき第二部がはじまる。
9月22日(火)台風接近中
うわああああーっ! すごい風と雨。クルマの中にいるけど、揺れてんです。 詳しいことはまたあとで。
帰宅。 早く帰るつもりで、ごはんのしたくもせずに出勤したもんだから、今後の天気のぐあいと体育大会の日程について、みんなが話し合ってる間、気もそぞろ。 ほんとは新しく買った携帯に番号登録してあそんでたんだけどね。教頭ったらさ、いちいち 「生徒会の先生、いかがですか?」ってあたしにふってくんなよ。みんながいいっていったら、あたしゃそれでいいんだからさ。
子どもが寝てから、借りてあった『マイケル』を見る。小林信彦絶賛の天使もの映画である。正統派ハリウッド映画だそうだが、どういうのを正統派というのか、あたしはくわしく知りません。 ビデオ屋に『ベルリン・天使の詩』がなかったんだよ。誰かが借りてたのかもしれんが……。ま、天使ものってことで『マイケル』に。 こういうシンプルで、くすっと笑えるようなシーンがいっぱいあって、登場人物たちがそこそこ個性的で、珍道中の末にココロが通じ合うのが、いいんだよね。 7年前かな、マイケル・J・フォックス主演の『ドク・ハリウッド』もそういう映画で、あたしゃしみじみ感動した覚えがあるが、最近しみじみ感動できるのって少ないっすねえ。がんばれ『City Of Angels』
9月21日(月)曇ときどき晴のち台風
幼稚園くらいの小さな男の子が夢中になる<戦隊もの>。ま、おもちゃのバンダイとジャパンアクションクラブのための番組なんだが、毎年まいとし、あきもせずにそっくりな設定でようやるわな。だけど、実はわたくし嫌いじゃないんだよ。 理由はフィルムで撮ってるから、という内容以前の問題なんだけど……。最近じゃあ『水戸黄門』も『はぐれ刑事純情派』もビデオ撮りになっちゃってフィルム映像の好きなあたしは、それだけでも<戦隊もの>を愛してやまないよ。 戦隊ものよりもっとずっとおもしろかったのは、女の子の3人姉妹が変身して妖怪退治をする『シュシュトリアン』なんだけど、いつごろやってた番組だったかなあ? 5年以上は前だな。ビデオなんて絶対出そうもないようなB級アクション。くだらない妖怪がうんざりするほど出てきて世田谷あたりの商店街や東京によくある小さな神社の裏や雑木林で戦う場面がたまらなく郷愁を刺激する。いい映像でございました。
ところで、夜になってから大雨と傘もさせないすごい風が吹きあれ、体育大会のマスコットどころじゃないね。生徒は帰そうということになった。 暴風警報が出ているわけでもないし、授業もしないで下校させるのを教頭はどうもしぶっているようすだったが、ヒラ教員の意見が通り、8:00すぎにほとんどの子は帰っていった。 誰もいなくなると、妙に張り切るやつもたまにはいるもので、そこをうまくおだてて校舎の中でできる作業(=絵をかくだけ)を完成させてしまう。帰りにその子たちとミニストップでなんか食べて帰る。 しょっちゅう誰かに電話がかかってくる。いきなりポケットから出して「はい……」と答え出すから、かかってきた電話だとわかる。受信音を消すほうがスマートではあるよね。 なんか、こういうふうに体育大会シーズンに学校帰りにみんなで何か食べにいくっていうのはこの季節の大きな楽しみなんだが、なんかでも、今までの子とは、何かが違うような感じをうける。おんなじところもあるんだけどね。なんか違うよ、違ってきている。下の学年ならもっと違うんだろうな。
そうそう、『子規新報』が届く。今回はじめて句会に参加しているのだ。詳細はいずれ。
9月20日(日)晴
何日か前に、昔の男からの電話の話を書いた。彼の用件というのは別に『プライド』をほめるというのではなくて、わたしが『胸やけ通信』に「『接触』読了。つぎは『ススメバチの巣』だ」と書いてあったことについてなのだった。 「スズメバチがどうかしたの?」というのだ。 「いやね、アメリカのミステリーで、弁護士で検屍官で美人で離婚歴ありっていう女主人公のシリーズがあってね」などと、つらつら説明をする。 「なんだ。本の題名だったのか。おれ、今スズメバチの巣を探してんだ」 「なにすんの? 蜂蜜とるの?」昔、芝居をやってたころ、みんなで彼が持ってきたとれたての蜂蜜を6角形の集合体の巣のまま、しゃぶってなめたことを思い出しながらいう。巣はほんとに蝋で出来ていた。蜜蝋ってやつだ。 「いや、普通の蜂の子じゃあ、ちいさいだろ。スズメバチはさすがに毒が強いから、焼酎につけると、まむしの焼酎づけみたいな効能があるし……」 スズメバチはおとなの小指ほどもあるそうだ。当然幼虫もでっかい。その蜂の子も煮て食うんだと……。<やまが>だのう。ちなみにおとといスズメバチに指先を刺されたという。 「1度目はなんとか助かっても、2度目に刺されると死んじゃうとかいうけど……」 「ううん。それはいろんな事を言うけど、人それぞれだね。おれも指先だから、手首までしびれが来たけど、グローブほどには腫れなかったし、病めて寝てたのも一日だけだから」 そうか、そういうものなのか。 「コンビってわけじゃないが、所轄の刑事がさあ、でぶではげてて女房に逃げられたさえない中年のおっさんなんだよ」というと 「なあんだ。それでわかったぞ」 「なにがさ?」 「浜木綿子のドラマさ」 「ああ、よくやってるね」 「相手役が左とん平なんだよ。もとはそれだな」 「ははは、左とん平かあ、ぜったい、それだね」 たあいない会話だ。
9月19日(土)晴
今年の春に卒業した子たちが数人、やってきた。 「飲みにいかないの?」と聞いたら 「あとでね、たまちゃんも来るよね」 っていうんで、行ってきた。予定の居酒屋な満員だったとかで、カラオケに変更。 生中、2杯。最近の歌は練習してないから、ちょっと古目のを2、3曲。 1年の時から、ずっと世話をやいてきて5年もかかって卒業したKまでいたから、あたしは気分的に酔っぱらっていく。 帰宅後、玄関でいきなり次女に「タバコくさー」 「おかあさんが吸ってたわけじゃねえ!」 あああ、お風呂もめんどくさいが、こんなにヤニ臭いままではいられないので、入る。 その後で、またビール飲んでしまったら、今度は悪酔い状態になってしまう。背中は発汗、なのに手足は冷えてしびれる感じ。 あああ、血が手足にめぐっていってない。これと同じ状態は、赤んぼが生まれる直前がそうだった。陣痛も末期で血液が腹部に集中するんで、手足が冷たくしびれたのだ。 まいったね。
酔いがまわる前に、勢いで久しぶりにM加ちゃんに長電話。 恋の行方を尋ねられて、醒めている自分を発見。なんじゃこりゃ。終わってしまったのかも……。mを必要としていたのではなくて、mからあたしを必要とされている状態をこそ、あたしは愛したのだから、mがあたしを必要としなくなれば、あたしもmを必要とは思わない。 ……のかもしれない。 「また恋の日記を書いてよ。ジオシティーでページ持てばいいじゃん」 むむむ。書く気になかなかなれない。なんか、恋のことは切迫した状態で、書かずにはいられないから書くならまだしも、こんなに醒めてて余裕かましてる状態じゃ、どんなことを書いても「あたしってば、こんなにらぶらぶでえ、ちょっともてもて! なのかもお」っていう自慢に読めてしまうのが、やだ。
9月18日(金)雨ときどき曇
校長に見せる書類を作りに朝の保育園から、職場にきている。でも、Tシャツにひざに穴のあいたジャージなのよね。
校長室関係、無事終了。 そのあと、洗濯して、コインランドリー行って、また職場に届けものをして、安城まで出張する同僚をピックアップして、ついでにファジーズガーデンで『本の雑誌』を2冊。配達行って、ばんごはん作って、仕事行って、帰ってきて、ぼうずとお風呂、ぼうずとビデオ。寝て起きて更新して、また寝ます。
9月17日(木)晴のち曇
緊急書き込みだ。今さっき映画館から帰ってきたばかり。
帰宅。 いやあ、あたしってば、ああいう映画で泣くやつだったんですね。自分のことですが、初めて知りました。 それも、いかにも感動! のシーンだとかじゃなく、件の<洋梨>が出てきたあたりからもう、うるうる。予告編でご承知の、街中いたるところに天使のいる映像にココロ打たれて、見に来てよかったあ、としみじみ思ったんだな。金返せ、なんてとんでもない。 ニコラス・ケイジをますます好きになってしまったのは、いうまでもない。 いまのところ、みさきの二大スターさんは、ニコちゃんとブルース・ウィリスだ。 ヴェンダースも泣いた。みさきも泣いた。それでいいじゃん。
そこであたしは考えた。映画における<本歌取り>についてだ。
ふるさとの訛り懐かし 停車場の人込みの中に そを聞きに行く 石川 啄木
ふるさとの訛りなくせし友といてモカ珈琲はかくまで苦し 寺山 修司
<本歌取り>は<幽玄><体言止め>と並んで、新古今集の三大特徴である(ほんとかよ?!)が、現代短歌を例にあげてみた。 いまでいう<パクリ>などとは違い、れっきとした文芸上の必然があってやること。ちゃんとした修辞技法として認められているわけだ。 ヴェンダースの『ベルリン・天使の詩』がなければ、『City Of Angels』もない。 『City Of Angels』を見るには『ベルリン・天使の詩』を踏まえてなきゃ、おもしろくない。短歌の本歌取りと一緒やん。 小林信彦はこういう映画の本歌取りに詳しくて、この映画はあの映画のリメイク、その映画にはあの映画の名場面が<引用>されている、などをいろいろ教えてくれる。映像に<引用>ってのもヘンな感じだが、<パロディ>というと別の意味も入ってしまうので、こういうんだろうと思っている。 隔週金曜日に中日新聞夕刊に彼が連載しているコラムはこういうためになる話がいっぱいで、みさきがスクラップしている唯一の新聞連載だ。 コラムシリーズで単行本になっても買っているが、ちくま文庫に入っているものの中には品切れのものもあり、ふるほん文庫やさんのお世話にならなきゃいかんかも……。
9月16日(水)台風のち晴
朝の気象情報、愛知県西部の暴風警報は解除されたものの、東部には依然発令中。さて、愛知県の中央に位置する岡崎市の小学生の運命やいかに。 三河と尾張という分類を東西にあてはめれば、東部に該当するらしくて、朝から「連絡網です」って電話がりんりん。二人のクラスそれぞれに回ってくるからさ。 結局、7:50ごろ解除され、2時間後から授業。「給食もありますから、お弁当はいりません」で、ひと安心。
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