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晩秋の奥武蔵自然歩道を歩く 
<錦秋の能仁寺・天覧山・宮沢湖に感動!>

  幹事 益子 隆雄



 今回は飯能市街を見下ろす恰好で立つ天覧山からその東方の宮沢湖への 軽ハイキングコースを紅葉狩りも兼ねてゆっくり歩きました。
 11月末ともなると、名のある山々や行楽地の紅葉は盛りを過ぎてしま ったが、天覧山のような超低山や穏やかな丘陵で囲まれた宮沢湖辺りでは 今見頃を迎えているとの情報もあって、11月30日、我々は心躍らせて 狭山駅前からバスに乗った。
 集合場所は奥武蔵の表玄関である「飯能駅北口前広場」。
 参集した14名は晴天下、元気良く定刻(9:45)通りに出発。
賑やかな駅北口前から直ぐ左折、三差路右の近道(中町)を進んで東飯能 駅から名栗に向かうバス通りに出て左へ進む。


 市立図書館・交差点を右に折れると観音寺に到着。
 大きな灯籠が並ぶ境内には四国八十八カ所霊場を巡拝したことと同じ御 利益が得られるという、ありがたーい「お砂踏所」がある。
 メンバー2〜3名が体験し終えたところで本堂の裏墓地から薄暗い道を 北西へ歩いて行く。
 諏訪八幡神社の脇を通り抜けるとその西隣に飯能市郷土館がある。
予定外であるが、後学のために寄り道。入館して10数分ほど歴史資料・ 展示物を見学して館外へ出ると北に能仁寺・天覧山が目と鼻の先に見える。
近づくと山門脇の楓が真っ赤に色づいている。
この様子では境内も…と 心躍らせながら全員に集合してもらい紅葉をバックに記念撮影。


 山門をくぐって境内に入った途端、見事な紅葉情景にしばし目を奪われ るような思いがした。
参道に立ち並ぶ灯籠沿いの紅葉が真っ赤な炎の ように美しい。
 それにも増して中雀門に続く屋根付き塀に覆い被さる ような紅葉はコントラストが効いてひときわ美しく見応えがある。
 まさに『能仁寺は紅葉の美しい名刹』である。


 縁起(要約)には、室町中期に創建された古寺で寺号は武陽山または 天覧山といい、開基は斧屋文達。
 かつてこの地を治めた中山家三代の墓がある。
 また江戸時代には黒田家の菩提寺として栄えた後慶応4年彰義隊の一派 と官軍による、いわゆる飯能戦争(戊辰戦争)の舞台となり、寺は焼失。 本堂は昭和11年に再興されたと記されている。
 ついでに言及すると、特に有名なのが造園。松林に囲まれた本堂と天覧 山を拝し自然の木々が織りなす風景を借景として取り入れた「池泉回遊式の庭園」 は市指定の文化財であり、日本の名園百選にも入っている。

 閑話休題
 ふと、時計を見ると予定時刻を過ぎている。
 名園に立ち寄らないで散策を止めるのは如何にも残念だが、少し東へ歩くと 天覧山へのハイキングコースに出た。
 舗装された坂道をゆるやかに登り始めると頭上高く覆うように伸びた紅葉が 前方へ続いて見え、所々紅葉しかかった木々の間から木洩れ日が差し、色変わ りして見えるのも美しい。まるで紅葉のトンネルの中を歩いているような気分だ。


 ほどなく中段と呼ばれる小さな広場(東屋、ベンチ、トイレ等のある休憩場所) に着いた。
 ここには天覧山の由来の説明板と奥武蔵自然歩道の案内板がある。左へ進むと 天覧山頂上で右に進むと多峰主山(とうのすやま)への尾根道だ。また、山頂への ルートは二手に分かれていて、我々は左メインの十六羅漢を安置している岩場の道 を選び、僅かに登ると石碑と展望台のある山頂に踊り出た。
 標高195m、古くは能仁寺の守護神である愛宕権現を祭っているところから 愛宕山と呼ばれ、元禄年間には石造りの羅漢像に因んで羅漢山とも呼ばれるように なったが、明治16年、陸軍の大演習を明治天皇が視察されたところから 「天覧山」と改称されたと伝えている(説明板要約)。
 我々は山頂の碑を背景に記念写真を撮影。



 展望台からは飯能市街を一望できて素晴らしい光景だ。遙か彼方に新宿や 池袋の高層ビル群まで見渡せるそうだが、残念ながら霞んで見えなかった。
 しかし南方方面に丹沢山塊や大岳山等奥多摩の山々が見え、その中間には真っ 白に輝く富士山も拝むことができた。
 登山口から僅か20分程度で山頂に立て抜群の眺望を堪能できたのだから大満足だ。


 暫時、展望を楽しんだ後、山頂の裏、茶屋前から多峰主山へ向かう急坂を下って 直ぐ右手の休憩所前の散策道に折れるのだが、この辺りも木洩れ日に照り映える 紅葉を楽しめた。

 我々は先ほどの中段広場に戻り、案内標識に従って北東方面、雑木林の中の道を 行くと間もなく多峰主山と宮沢湖への分岐標識があり、右手東へゆるやかに下り 国道299号に出た。標識に従って西武線を横切り先に進むと高麗峠の入口に着いた。
 樹林の中に入り急坂を少し登ればまた分岐、真っ直ぐ進むと高麗峠・巾着田へ。
 我々は右に曲がって武蔵丘ゴルフ場沿いの林の静かな尾根道を行く。
 緩やかなアップダウンを繰り返しながらくねくねした山道を進むとやがて 宮沢湖岸に到着(12:10)。


 宮沢湖は昭和16年にできた灌漑用の貯水池であるが、現在は釣り船・ボート、 遊戯施設などの整った公園として利用されている。湖の周囲は約2.4キロ (一周約40分)なので、高齢者等のウォーキングコースに適しているとか。
 ゆっくりペースでも歩けばやっぱり腹の虫が騒ぎ出している。
 「おー!あそこにテーブルと椅子があるよ。」、「弁当広げるにはもってこいだね!」 と自然急ぎ足。
 各自握り飯など頬張りながら紅葉のこんもりした丘陵に囲まれた湖の長閑な 景色を眺めていると急に突風混じりの風が吹き、煽られた。
 「これじゃ、おちおち食べていられないわ…。」の声に休憩タイムを早々と切り上げて 湖の遊歩道を一周することにした。
 堰堤から見渡す湖の景観は奥多摩の山々も望むことができて本当に素晴らしい。
 また堰堤反対側も懐かしい山里の雰囲気を感じさせる風景が残っていて実に良い眺めだ。


 少し進み急登僅かで芝草の「萩の丘」に着く。
ここは松、桜、雑木に囲まれている から風が遮られて弁当を広げるには絶好の場所だが、後の祭りと悔やみながら下って行く と舗装された湖岸道路に出た。


 湖には数艘の釣船がゆったりと間近に浮かんでおり、道路際にはこれが最後とばかり 真っ赤に燃え上がった紅葉が誇らしく存在を示して楽しませてくれた。
 少し歩くと岸際に錦を重ねるような絶妙な色彩の紅葉があった。
 それが紺碧の湖の全景とよくマッチして圧巻だ! 今日随一のビューポイント であったが、残念ながら、会長ほか数名が先行していて記念集合写真のシャッタ ーチャンスを逃してしまった。仕方なく後方の4名の記念写真を撮って宮沢湖を後にした。


 帰路もバス停を横目に歩き、途中で飯能名物「四里餅(しりもち)」の手土産 買いに寄り道したものの、約50分かけて基点の飯能駅北口に全員無事たどり着 いた(15:00)。
 歩行距離:約12km、3時間40分。

 この後、恒例の下山祭(兼忘年会)は当然のことながら美酒を酌み交わし、 和気藹々楽しいひとときを過ごしたのは言うまでもない。

 それにしても我が狭山市近郊で「最高の紅葉狩りハイク」ができるなんて思い 及ばなかったな! 
 晴天に恵まれたお陰もあるな!

 今回参加できなかった皆さん! 
 せめて狭山白門会のホームページを是非ご覧ください。
 見事な紅葉狩りハイクの一端が見られます。
(会報では印刷の都合上カラー写真の掲載はありません。)
 

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※狭山白門会は埼玉県狭山市在住・在勤の中央大学OBで構成されています。