方程式が解けるようになる!     中1数学の基本


(18)樹形図や表を書かずに場合の数を求める

中学校の教科書では、順列や組み合わせは、樹形図や表を書いて求めると書いてあります。例えば、

「大小2個のサイコロをふり、出た目の和が5の倍数になるのは、何通りか。」という問題だと、
  大 小
  1 4
  2 3
  3 2
  4 1
  4 6
  5 5
  6 4

以上の7通り
と、しらみつぶしに答えを探すことになります。
しかし、いつもこのやり方だと、答えを出すのに時間や手間がかかりすぎることも多々あります。例えば、

(例)レストランで、ランチを注文するとき、
  主食は、パン・ご飯

 おかずは、洋食・和食・中華

 他に、サラダ・スープのどちらかが、注文できます。

 全部で、何通りの組み合わせが考えられるでしょうか。


この問いを表にして答えを求めるのは、面倒です。
この場合、主食、おかず、他の料理で何を選ぼうと、それぞれに影響はありません。独立した事象になっているといいます。こんなときは、掛け算で簡単にその組み合わせを求めることができます。つまり、
  主食は2通り、おかずは3通り、他の料理は2通りですから、
  2×3×2=12通り
  となります。不審に思われるなら、樹形図で確かめてみてください。

大小2個のサイコロを投げる問題でも、表を書かなくても、すべての場合は、36通りなのは、大が6通り、小が6通りの目の出方があるわけですから、6×6=36となり、当たり前のことなのです。

次に、

(例)「1」、「2」、「3」、「4」、「5」の5枚のカードを並べて、3ケタの偶数を作るとき、何通り作れるでしょうか。


この例では、百の位、十の位、一の位の数を順に考えると、
百の位の数は、5通り。
十の位の数は、5枚のうち、1枚はもう百の位に並んでいるので、残りは4通り。
一の位の数は、5枚のうち、2枚はもう百と十の位に並んでいるので、残りは3通り。
よって、作ることができる数の組み合わせは、5×4×3=60通り
となります。さすがに、この問題を樹形図で解くのは大変です。

では、問題です。
(1)「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「F」の6枚のカードを1列に並べるとき、その並べ方は何通りでしょうか。

(2)6文字のアルファベットA,B、C、D、E、Fを使って、3文字の単語を作るとき、何通り作ることができるでしょうか。(同じ文字を何度使っても良い。)


(3)6種類のお菓子から、気に入った3種類のお菓子を選ぶとき、選び方は全部で何通りでしょうか。




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