中学校の教科書では、順列や組み合わせは、樹形図や表を書いて求めると書いてあります。例えば、
「大小2個のサイコロをふり、出た目の和が5の倍数になるのは、何通りか。」という問題だと、
大 小
1 4
2 3
3 2
4 1
4 6
5 5
6 4
以上の7通り
と、しらみつぶしに答えを探すことになります。
しかし、いつもこのやり方だと、答えを出すのに時間や手間がかかりすぎることも多々あります。例えば、
(例)
レストランで、ランチを注文するとき、
主食は、パン・ご飯
おかずは、洋食・和食・中華
他に、サラダ・スープのどちらかが、注文できます。
全部で、何通りの組み合わせが考えられるでしょうか。
この問いを表にして答えを求めるのは、面倒です。
この場合、主食、おかず、他の料理で何を選ぼうと、それぞれに影響はありません。
独立した事象になっているといいます。こんなときは、
掛け算で簡単にその組み合わせを求めることができます。つまり、
主食は
2通り、おかずは
3通り、他の料理は
2通りですから、
2×3×2=12通り
となります。不審に思われるなら、樹形図で確かめてみてください。
大小2個のサイコロを投げる問題でも、表を書かなくても、すべての場合は、36通りなのは、大が6通り、小が6通りの目の出方があるわけですから、6×6=36となり、当たり前のことなのです。
次に、
(例)「1」、「2」、「3」、「4」、「5」の5枚のカードを並べて、3ケタの偶数を作るとき、何通り作れるでしょうか。
この例では、百の位、十の位、一の位の数を順に考えると、
百の位の数は、5通り。
十の位の数は、5枚のうち、1枚はもう百の位に並んでいるので、残りは4通り。
一の位の数は、5枚のうち、2枚はもう百と十の位に並んでいるので、残りは3通り。
よって、作ることができる数の組み合わせは、5×4×3=60通り
となります。さすがに、この問題を樹形図で解くのは大変です。
では、問題です。
(1)「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「F」の6枚のカードを1列に並べるとき、その並べ方は何通りでしょうか。
(2)6文字のアルファベットA,B、C、D、E、Fを使って、3文字の単語を作るとき、何通り作ることができるでしょうか。(同じ文字を何度使っても良い。)
(3)6種類のお菓子から、気に入った3種類のお菓子を選ぶとき、選び方は全部で何通りでしょうか。