45年の歳月を経て、今なお、古さを感じさせない

チェンバースのベースライン、一音一音に味がある
KENNY DREW TRIO
KENNY DREW(p),PAUL CHAMBERS(b),PHILLY JOE JONES(ds) 1956年9月録音

先ず、ジャケットが印象的!
昔、何回も繰り返して聴いたレコードのひとつ。
このCDは2曲目から聴くことをお奨めしたい。1曲面は超速スピードの "CARAVAN" から始まるが、刺激が強すぎる。ここは、ゆっくりと2曲目の名曲スタンダード "COME RAIN OR COME SHINE" から聴きたい。続く "RUBY,MY DEAR" もゆったりとした気分で聴いて欲しい曲。
ケニー・ドリューにはこうしたメロディアスな歌モノの方があっている。

サイドメンは当時、最強のポール・チェンバースとフィリー・ジョーンズ。これで悪かろうはずがない。チェンバースはスコット・ラファロのような度肝を抜くようなテクニックはないが力強いベース音とぐいぐい引っ張る前乗りのリズム感が、基本的なベースのあるべき姿を示している。勿論、アルコ弾きによる演奏も素晴らしい。

6曲目が "WHEN YOU WISH UPON A STAR" 。分かりやすく言うとディズニーランドのテーマ「星に願いを」。45年も前に一流のジャズ・ミュージシャンがこの曲をスタンダード・ナンバーとして演奏している。テーマの後に、4ビートのアドリブと展開していく。
"BLUES FOR NICA" はドリューの手によるブルース・フィーリング溢れる12小節のブルース。チェンバースのベースがアーシーに歌う。一音一音に味がある。いい曲だ。

"IT'S ONLY PAPER MOON" の良くスウィングした演奏ののち、最初に戻って"CARAVAN" を聴くというのが、僕にとっての好ましいパターン。

45年の歳月を経て、今なお、古さを感じさせない名演、名盤である。
その後、ドリューはヨーロッパに渡り、新しいJAZZの世界を見つける。これはまたの機会に触れたいと思う。  (2001.12.14.)



KENNY DREW

独断的JAZZ批評 39.