独断的JAZZ批評 906.

SWART ROLFF ROTELLA
このグループの本質はどこにあるのだろう?
"AFTER DARK"
JOOST SWART(p), MASSIMILIANO ROLFF(b), DAVIANO ROTELLA(ds)
2011年5月 スタジオ録音 (BLUE ART : BAJ113)

前掲に続いてオランダのピアニストのアルバムから。
このJOOST SWARTっていうピアニストは初めて聴く。今年の9月には別のトリオ、アムステルダム・ジャズ・コネクションの一員として日本ツアーを行ったらしい。

@"GENOVA AFTER DARK" 今風のモーダルな演奏だ。アップ・テンポでガリガリ進む。テンション高めな分、多少荒っぽい感じもするけど・・・。ドラムスのソロと繋いで終わる。
A"DRIFTING" 
一転して、浮遊感のある美しいバラード。ピアノのクリアなタッチが次第に熱を帯びてくるとベース・ソロにスイッチ。こういう演奏はアメリカのジャズにはないなあ!やはり、ヨーロピアン・テイストと言っていいのだろう。
B"COOL AND HAPPY" 
タイトル通りに、明るいタッチで4ビートをズンズン刻む。ここではアメリカ的なサウンドを聴かせる。
C"TOKYO" 
SWARTのオリジナル。とても美しくて心地よいワルツだ。日本的というよりは小粋なサウンドだ。東京の印象を歌い上げたなら嬉しいね。
D"LUNCH BREAK SKETCH" 
これも明るいタッチの4ビートでズンズン進む。とても楽しそう。続くベースがちょっと平凡だ。録音のせいかもしれないけどピアノの音色がヒステリックに聴こえてしまうのは残念だ。
E"DOLPHIN DANCE" 
H. HANCOCKの曲。フリー・テンポのピアノのイントロからイン・テンポにシフトするとベースとドラムスが静かに合流する。進むほどにテンションが高くなってくるのはSWARTのパターンだ。ここでもベース・ソロが用意されているけど、退屈だ。
F"WHEN WILL THE BLUES LEAVE" 
O. COLEMANの曲。ウーン!ここでも退屈なベース・ソロが入る。ドラムスとの12小節交換を経てテーマに戻る。
G"STONES AND MEMORIES" 
リリカルなバラード。

このトリオはどちらかというと、ピアノのワンマントリオという印象が強い。ベースのソロは結構用意されているが、このベース・ソロが退屈だ。
ピアノは強くてクリアなタッチだが、何故かヒステリックに聴こえてしまう。だから、少々聴き疲れする。これは録音レベルの問題もあるかもしれない。ちょっと耳に優しくない音だ。
ハード・ボイルド的演奏があるかと思えば、浮遊感のあるリリカルな演奏もある。いったい、このグループの本質はどこにあるのだろうと思ったりもする。
聴き終わった後に余韻が残らないのも残念だ。   (2014.11.22)

試聴サイト
 : http://www.blueartmanagement.com/tag/after-dark/



.