『フロム・ダスク・ティル・ドーン』(From Dusk Till Dawn)['96]
監督 ロバート・ロドリゲス

 公開当時に中学生の長男を連れて観に行って以来の再見で、吹替版を観るのは初めてだ。映画館を出た後、息子がなんか無茶苦茶な映画やったと興奮気味のなかで、親子で観に来るような映画じゃないでねと笑っていたのが懐かしい。彼も既に四十路に入っていて、今や中学生の息子と娘を持つ身になっている。

 とびっきりの俗悪感がなかなかの作品で、迷えるジェイコブ(ハーベイ・カイテル)の設定がバプテストの元牧師だというところが面白い。だから、唐突とも言えるヴァンパイアものに転じたのかと得心した。やはり宵の口から夜明けまでのクラブ“TITTY TWISTER【乳竜巻】”でのサンタニコ・パンデモニウム(サルマ・ハエック)の白大蛇をまとった圧巻のセクシーダンスから以降が凄いなと改めて思った。万神殿ならぬ万魔殿の名に相応しいカタストロフが訪れ、最後に姿を現していた地獄の伏魔殿に当時、長男が呆気に取られていたことを懐かしく思い出した。鞭が得意のセックスマシーン(トム・サヴィーニ)が股間に装着した銃をぶっ放していた“TITTY TWISTER”が、中学生の長男にはなかなか刺激的だったようで、馬鹿ウケだった。

 すると、高校の後輩が途中から急展開して「うおっ!」となりました。タランティーノの怪演とティンティンツイスター←おっぱいぐるぐる 記憶に残っています。ロドリゲス作品はデスペラードも好きです。と寄せてくれた。なるほど「おっぱいぐるぐる」ときたか。【乳竜巻】より冴えているなと感心。僕が観ているロドリゲス作品はこの後『パラサイト』『シン・シティ』『プラネット・テラー in グラインド・ホテル』『マチェーテ』『マチェーテ・キルズ』『アリータ』なのだが、『デスペラード』は今だに宿題のままなので、そろそろ片付けたいものだと思ったりした。
by ヤマ

'24. 7.16. BS松竹東急土曜ゴールデンシアター録画



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