『葛城事件』をめぐって
映画通信」:ケイケイさん
ヤマ(管理人)


mixi日記にて
2016年11月29日(火)00時54分~2016年12月 4日(日)13時40分
(ケイケイさん)
 いくらか難はあっても、決して不埒極まりない人物ではないように映ったから、彼の呟く「俺が一体、何をした」に挑発的響きはなく、本気の弱音を感じた。
 でしょう~? この作品、中高年のお父さん向けの、ホラーなんですよ(笑)。

ヤマ(管理人)
 ◎ようこそ、ケイケイさん、

 いや、全く全く。ほんとに、思わず我が身の幸いを思いましたもん。 助かったぁ~って(笑)。
 いちばん不可解なのは、田中麗奈の演じた星野順子でしたよ。

(ケイケイさん)
 確かに。狂言回しの役割も果たしてしなかったし、救われたわけでもなかったし、別に存在しなくても良かったですよね。
 私は、清(三浦友和)と結婚したらいいのにと、思いましたけど。この家庭の崩壊の戦犯は、私は伸子(南果歩)だと思うなぁ。

ヤマ(管理人)
 星野順子は居場所のなさのもたらす症例の一つのようにも映りましたが、本作は、繰り返し彼女の発する「心を開く」ことのもたらすカタルシスが、彼女自身を含めて全く得られなくなっている人ばかりの物語で、少々しんどかったね。
 ケイケイさんの映画日記『ぼくたちの家族』との対照は、お見事だった!(拍手)並べて思い浮かべると、味わい一深という感じになるねー。お母さん、両方とも病んでしまうし、みんな死に体で。

(ケイケイさん)
 ありがとうございまーす♪
 『葛城事件』の画像を観た時、とっさに『ぼくたちの家族』の画像が浮かんだんです。そう言えば、似た状況だなと。『ぼくたちの家族』のほうは、お母さんの病気で、家族の絆を再構築するお話でしたが、『葛城事件』は、次男の事件が元に家庭が崩壊するお話。両方が入れ替わったとしても、おかしくないお話だと感じたんです。それで、どう違うんだろうか、考えて観ました。

ヤマ(管理人)
 ある意味、最も年若い弟のポジションに皺寄せが溜って行って、ある種のはみだしを余儀なくされんだろうけど、そう思えば『ぼくたちの家族』で池松壮亮が演じた俊平は、本作の稔(若葉竜也)と違って天晴れだった。

(ケイケイさん)
 お医者さん(鶴見慎吾)から、手術できる医師を紹介して貰えたの、彼の頑張りのお蔭だったですからね。学生で金銭的に支えられない分、自分のできることを一生懸命だったんだと思います、うろ覚えですが、確か兄弟でやる事分担していませんでしたか?

ヤマ(管理人)
 僕も自信のないところがあるけど、確か、兄の浩介(妻夫木聡)に少し引け目を感じつつ、ちょっと呆れたような屈折した感情を抱いていたような覚えがある。その点、本作の保・稔兄弟と重なる点もあるよね。

(ケイケイさん)
 『ぼくたちの家族』では、そっけいない関係だったのが、母の病気で子供の頃のように距離が近づいたんでしょうね。

ヤマ(管理人)
 葛城家で、こうはならなかったのには、保が既に子持ち家庭を築いていた点も作用していたかも。
 ケイケイさん、星野順子に対しても、葛城伸子に対しても、なかなか辛辣だったけど、僕は、誰を犯人とも言えないような気がしましたねぇ。

(ケイケイさん)
 いやいや、浮世離れしているけど、私は順子は好きですよ。長男に、「お母さん、迷惑かけてごめんな」と言われて、「そう?忘れちゃった」と、「お母さん、お父さんが好きなの。だから別れたくない」のこの台詞、今でも思い出すと心が温かくなります。

ヤマ(管理人)
 ん?それは順子ではなくて、『ぼくたちの家族』のほうの玲子(原田美枝子)ですよね? 順子というのは、田中麗奈の演じていた、稔と獄中結婚をした女性ですよ。

(ケイケイさん)
 あー、間違っちゃった、すみません(~_~;)
 『葛城事件』の伸子はヤマさんご指摘のように、同情できるし、情状酌量の余地はありますよね。でも私はご飯を作らないのが、どうしても許せなくて。

ヤマ(管理人)
 ケイケイさんの本領ですな(笑)。

(ケイケイさん)
 男の子ばっかり育てているお母さんなら、共感して貰えると思うんですが、子育て=ご飯作りと言っても過言ではないんです。美味しいご飯を作って食べさせるのは、子供、特に男の子と母親を結びつけるのに、重要なんですよ。稔みたいに引きこもりの子がいたら、尚更ご飯は母親が作らなくちゃいけないと思います。

ヤマ(管理人)
 最初はきっと、していたんでしょうね。

(ケイケイさん)
 清みたいな男が、妻がご飯作らない事を責めないのは、不可思議でした。家を建てた当時の回想では、手作りみたいだったから、夫婦仲の悪化とともに、段々とそうなったんですね。

ヤマ(管理人)
 これに、おそらく上手くいかなかった子育て問題が絡んでいた気がします。ご飯のことよりも稔の母親というとこで専業主婦の妻を責めてたんじゃないでしょうか。

(ケイケイさん)
 これはありそうだなぁ。うちも息子たちがちょっとでも反抗的な態度を取ると、「お前が言わせている」と、私を責めましたから。このことを友人たちに話すと、うちもうちもと、言われたもんです。

ヤマ(管理人)
 専業だとよけいにそうなりがちなんでしょうね。

(ケイケイさん)
 今じゃみーんな、妻のほうが偉いですが(笑)。

ヤマ(管理人)
 あら、そうなんですか。

(ケイケイさん)
 だから、清もお前の育て方が悪いと、責めてたんでしょうね。

ヤマ(管理人)
 ありがちなパターンですよね(笑)。で、自分のせいで母親が咎められることでの傷つきが稔の変調のとば口だった気がします。

(ケイケイさん)
 これはどうかなぁ。一概には言えない気が。

ヤマ(管理人)
 もちろんです。

(ケイケイさん)
 元々あの高圧的な父親には、反感があったと私は思いました。もちろんヤマさん説も、要素だとは思います。

ヤマ(管理人)
 三浦友和が演じているからか、僕は、あの高圧的な父親も最初からのものではない気がしてました。ちょうど、あの母親が最初からご飯づくりの手抜きをしていたわけではなさそうだとケイケイさんが書いておいでたように。

(ケイケイさん)
 うちの夫にしても、清みたいなところは、ありますよ。私も黙って耐えていた時期から、戦いに明け暮れたり、押したり引いたり、叱咤激励したりを経て、今に至る訳。今じゃ好きなこと言ってますが(笑)。夫いわく、サンドバックのような毎日だとか(笑)。私が「この家を明るく楽しく、私が回してきたように、あんたに出来たのか?」と一喝すると、ぐうの音も出ません。

ヤマ(管理人)
 この自負が、伸子に対する辛辣さに影響を及ぼしているのかもしれないですね。

(ケイケイさん)
 自負かな? ま、そうでしょうね(笑)。奥様にも、一度お尋ね下さい(*^_^*)。ご飯の事もね!

ヤマ(管理人)
 訊くまでもなく、ご飯にはこだわってたましよ。献立以上に、家族そろって食卓につくということを大事にしてたねぇ。特に、子供たちが幼い時分には。だから、僕は残業の用があるときも、夕食は帰宅して済ませてから改めて職場に出直すということをしてたなぁ。そんなわけで、何十年も食べることのなかったカップ麺をあるとき久しぶりに食べたら、なんだかひどく懐かしい味のような気のしたことがありました(笑)。
 だから、もし、暗転し始めたときに奇跡的に状況を食い止め転換できるとしたら、家族においては、それは母親であり妻である女性の力によるものだろうというのは分かります。だけど、それができなかったからって、戦犯は酷なように感じましたよ。みんなが大阪ハムレットの房子(松坂慶子)のようにはなれないわけだしね~。

(ケイケイさん)
 いや、出来たと思いますよ。ご飯作ってたらね(笑)。
 女は周囲の人と、たっくさん喋るんですよ。無駄話のなかに、必ず家庭を改善させるヒントがあります。ほんと、女は喋ってなんぼです。

ヤマ(管理人)
 なるほどねー(笑)。

(ケイケイさん)
 だから伸子とお友達になって、お話したかったなぁと思います。

ヤマ(管理人)
 ますます、なるほどねー、です。
by ヤマ

【mixi日記】2016年11月29日(火)00時54分~2016年12月 4日(日)13時40分



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