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『最終目的地』(The City Of Your Final Destination) | |||||
監督 ジェームズ・アイヴォリー | |||||
ヤマのMixi日記 2013年07月27日01:02 う〜む、この映画の何が面白くて、どこがいいのだろう? さっぱりピンと来なかった。 オペラを観たいから、などと言っていたのが口実でなくて 本当にそうだったわけ?ってなラストに唖然。 そんなら、何もオマーの闖入を待たずして、さっさとかの地を去ればいいのに。 結局、伝記は書かなかったのに、 何故か教壇に立つことを続けられてたらしいオマーが 『テス』における“運命”について、などという講義をしている場面を見つつ、 ウルグアイまで旅しなければいけなかった理由は何だっけ…などと(笑)。 コメント 2013年07月27日 09:04 (TAOさん) 私はとっても好きですよ〜。 ご参考までに↓ http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1878592751&owner_id=3700229 2013年07月27日 10:06 ヤマ(管理人) >エレガントで、機知に富み、後味がとても爽やか でしたか!(羨) おっしゃるように、青年の出現で変化し始めた“自死した作家にまつわる珍妙な人間関係”を描いてはいるわけですが、僕には妙に説得力がないというか、何とも納得感がなくて、まぁそりゃ皆さんのような人生もありでしょうけど、勝手にすれば?ってな他人事感ばかりに包まれて、どうにも退屈してました(苦笑)。 (日本で言えば勝間和代のような面白さ)は、大いにウケました(笑)。 いちばん印象に残り、かつ感心させられた役者が、ホプキンスでもリニーでもなく、真田広之だったことには唸ったんですけどねー。 最後に触れておいでのタイトルがらみで言えば、終の到着地点となる運命の町って、一体どこなんです? オマーが戻って行った邸宅があるのは町じゃないし、まさかキャロライン(ローラ・リニー)が遂に出ていったオペラ座のある町ってな話じゃないですよね? いくら何でも…(笑)。 2013年07月27日 10:42 (アリエルさん) 南米舞台が好きなので、DVD鑑賞しましたが、ダメでした。どこがいいの?(^_^) キャストだけ豪華。 久し振りに真田を見られたのが、よかっただけ〜。私も何で南米へ行くのか?不可解でした。そこまでする強い理由がない?ような。人物の行動、ほとんどが、わからない理解できないお話でした。 ラストもとってつけたようで。?? ブログのさ行に入れてます。5、6月頃に見たかしら〜。たいして書いてない気がしますが、ブログ内検索で出ると思います。 2013年07月27日 11:34 ヤマ(管理人) 探し当てましたよ〜。 >自然はたっぷりあり、閉ざされた空間だけにいる家族たちの倦怠感は多少出ていたが、南米の魅力は英のアイボリーは描けていなかったかな〜。 とお書きですねー。僕も同感でした。もっとも作中では、魅力ある地としての南米というのでもなかった気がしますが(笑)。 オマーがウルグアイまで旅しなければならなかった理由は、遺族の公認を得て伝記の執筆をしなければ、研究費が切られ、教職も解かれるからだったで、半ば諦めかけていた彼を叱咤激励して送り出したのが、勝間和代のように明快で歯切れのいいディアドラ(笑)。だから、理由は理解していたのですが、その件はどうなったの??っていう気分でした。 ま、再度のウルグアイ行は、アーデン(シャルロット・ゲンズブール)を追ってのものでしょうが、彼女が最初に文句を言ったように、四か月間も便りもなしってのは、どうなの?と思いつつ、まさか、せっかく公認を得ながら、伝記を書かないことでのディアドラの愛想尽かしを食らっての舞い戻りってんじゃあないだろうな、オマーよ、などと冷ややかに観てました(笑)。 2013年07月27日 12:08 (ケイケイさん) 私はその年のベストテンの4位でした(笑)。 2013年07月27日 13:08 ヤマ(管理人) なんと、ベストテンへの選定作とな!ってことで、早速、映画日記を拝読。 いやぁ、素晴らしい感想文ですね。きっと観たのは、同じタイトルで同じキャストの別作品です(笑)。 ディアドラのキャラクターをどういう意味合いによって受け止めるかで、かほどに物語の浮かび上がりようが変わるんですねぇ(しみじみ)。 >そんな人たちの前では、一般的な定義の正義=ディアドラなんて、値打ちのないもんだなぁと感じます。人生には白黒だけではなく、様々な濁った色もあり。それを知るのは人生の苦味を知っている人なのでしょう。 生身の彼女はともかく、メディア等で発言しているキャラの勝間和代さんに読ませてやりたい!(笑)「決して悪人ではなく、オマーへの愛を充分感じる」女性なんですけどね。 >人生の淵でもがきながら、しかし相手を傷つけないように慮って生きてきた彼ら 僕が“自死した作家にまつわる珍妙な人間関係”と記した彼らをこのような視線で観ることができたなら、そりゃベストテンへの選定も道理です。 で、ケイケイさんが、彼らをそのようにお感じになったポイントは、どこなんでしょう? キャロラインで言えば、夫の愛人たるアーデンの受容なんですかね? でもって、アーデン(実は彼女が最も不可解な人物でした)で言えば、キャロラインを慮ってアダムに同意せず公認しないとしていた件について、オマーへの共感のもと翻してやった配慮ということになるのでしょうか? そして、亡母の遺産を握り込んでいたアダムで言えば、15歳の時から25年間引き連れた挙句、自分の人生を生きよとピートを解放しようと思い上がった愚を咎められて、キャロラインの分の相続権ともいうべき土地利用権を取り付けて自分の分とともに(おそらくアーデンの同意も得て)ピートの事業欲を後押ししてやったあたりの配慮をそのようにお感じになったということでしょうかね? 確かに、登場したほぼすべての人物の停滞していた人生が、オマーの闖入により動き始めたのですが、僕は彼らの人生の停滞が専ら「亡きユルスの呪い」とも言うべき、服喪に近いイメージで描かれている気がして「人生の淵でもがきながら、しかし相手を傷つけないように慮って生きてきた」ようには映ってこなかったのでした。この差、とっても大きいですよねぇ〜(とほほ)。 2013年07月27日 16:31 (TAOさん) いちおうあれは町なんじゃないですか。 だってホテルもありましたよ。ほら、プールサイドでキャロラインたちが噂話をしてました。 2013年07月27日 20:43 ヤマ(管理人) オマーが帰国するまで出て行くと言って行った先ですね。そーか、あの邸宅の近所だったんでしょうかね。僕は、それこそ少しお町のほうに出て行ったのだと思ってました。 ともあれ、町をそのように解するということは、“終の到着地点となる運命の町”とは、オマーが戻って行った、アーデンの住む場所という解釈なんですね。 2013年07月28日 00:26 (ケイケイさん) >で、ケイケイさんが、彼らをそのようにお感じになったポイントは、どこなんでしょう? だいぶ前に観たので、思い出せません(笑)。 >キャロラインで言えば、夫の愛人たるアーデンの受容なんですかね? そうなるのかなぁ。御台様とお部屋様の感覚かな?(笑) 妻と愛人と言うより、姑と嫁的な感覚じゃないでしょうか? 仲良くはないけど、家族としてお互いを認めている的な。 >でもって、アーデンで言えば、キャロラインを慮ってアダムに同意せず公認しないとしていた件についてオマーへの共感のもと翻してやった配慮ということになるのでしょうか? アーデンはまだ少女の時、妊娠して引き取られるようにこの家に来たでしょう? 自我が芽生えても、きっとお押さえ込んでいたと思うんですね。それがオマーの出現によって、発露してんじゃないでしょうか? 波風立てない事より、主張する事に意味を感じたと思いました。 >(おそらくアーデンの同意も得て)ピートの事業欲を後押ししてやったあたりの配慮をそのようにお感じになったということでしょうかね? このあたりはそうですね。でも一番印象深かったのは、キャロラインを立てていた事です。彼女の自尊心を守ろうと、みんな配慮したいたと、私は思います。 2013年07月27日 17:30 ヤマ(管理人) >だいぶ前に観たので、思い出せません(笑)。 了解です、こちらは観たばかりなんで、つい訊ねてしまうのですが、それで当たり前ですよね〜。 >>キャロラインで言えば、夫の愛人たるアーデンの受容なんですかね? >そうなるのかなぁ。御台様とお部屋様の感覚かな?(笑) 大奥ですか!(笑) あれには将軍家の継承という大義名分があるんですけどね。 >妻と愛人と言うより、姑と嫁的な感覚じゃないでしょうか? 仲良くはないけど、家族としてお互いを認めている的な。 姑と嫁にまで至るんですか?(笑) でも、そういえば、家事はアーデンが担っていて、キャロラインは隠居然としてましたね。 >アーデンはまだ少女の時、妊娠して引き取られるようにこの家に来たでしょう? 自我が芽生えても、きっと押さえ込んでいたと思うんですね。それがオマーの出現によって、発露してんじゃないでしょうか? 波風立てない事より、主張する事に意味を感じたと思いました。 アーデンの娘は、十歳くらいじゃありませんでした? 確か、ピートとの間で「十年前に18歳でユルスにここへ連れて来られて…」という会話が交わされていて、ピートが僕と同じだと笑って返していた気がしますが、今のシャルロット・ゲンズブールに28歳の役を映画で当てがっているとは思えないし、僕と同じだと返していたピート役の真田広之が笑っていたので、サバ読み冗句と受け止めていました。 >でも一番印象深かったのは、キャロラインを立てていた事です。彼女の自尊心を守ろうと、みんな配慮したいたと、私は思います。 確かにそうでした。でも、それが何故なのかが不可解でしたね。だから、愛人であることの引け目とか、亡母の遺品の独占の引け目とか思いつつ、妙に腑に落ちない感じがしていたんですよ。 2013年07月28日 06:10 (TAOさん) >町をそのように解するということは、“終の到着地点となる運命の町”とはオマーが戻って行った、アーデンの住む場所という解釈なんですね。 原題はCITYなので、もう少し大きいくくりでもいいかも。 ともかく、作家の伝記を書くための取材旅行先が気がつけば最終目的地に・・・しかも本人は遺族の承諾がもらえないから気が進まなかったのに、超前向きな恋人にお尻を叩かれて行っただけなのに、というところが面白いなと思いました。 2013年07月28日 17:30 ヤマ(管理人) >原題はCITYなので、もう少し大きいくくりでもいいかも。 それはそうなんですが、何か大仰なタイトルですよね(笑)。 >ともかく、作家の伝記を書くための取材旅行先が気がつけば最終目的地に・・・しかも本人は遺族の承諾がもらえないから気が進まなかったのに、超前向きな恋人にお尻を叩かれて行っただけなのに、というところが面白いなと思いました。 了解です。得てして人生はそうしたものですよね。狙って果たしたとおりの人生を歩んでいる人のほうが、少ないはずですもん。僕にしたって、帰高するつもりも、今の職に就くつもりも、全くなかったしなぁ(あは)。 2013年07月27日 12:08 (ケイケイさん) >確かにそうでした。でも、それが何故なのかが不可解でしたね。だから、愛人であることの引け目とか、亡母の遺品の独占の引け目とか思いつつ、妙に腑に落ちない感じがしていたんですよ。 彼女が好きだったからじゃないですか? あの家が成り立っていたのは、彼女の仕切りによってだと思うんです。そうじゃなかったら、ぐちゃぐちゃでしょ? だから、主が亡くなった後でも、彼女に引け目を感じてもらいたくなかったと思いました。好きと言うより、感謝かな? 2013年07月27日 13:08 ヤマ(管理人) アーデンもアダムも、こぞって女主人キャロラインを信奉していたということですか。その成り立たせている家を最も出て行きたかったのも彼女で、結局、アダムからの提案に乗る形で、最後にはオペラ座のある町(ニューヨークだっけ?)に出ていくわけですけどね。 彼女が守ろうとしていたものは、いったい何だったんでしょうね。 そこを考えると、映画には全く登場しなかったユルスの存在が興味深くなってくるのですが、TAOさんが、お茶屋さんのブログに寄せたコメントのなかで、「ユルスはオマーの人生の師匠」と書いていたのが面白かったです。強い女に支えられているとラクなんだけど窮屈で、風が吹けば飛んでいってしまいそうな同類を求めちゃう男という意味での師匠なんですって(笑)。キャロラインや勝間和代から離れて、アーデンに向かう男たちの話のようです。なるほどー、と思いつつ、それをもって“ファイナル・デスティネイション”にするのは、作品世界として、どうなのよって気もしなくはありませんが(笑)。 いずれにしても、女主人への信奉であれ、そこからの離脱であれ、どうやらキーワードは、“仕切り女”ってことのようですね。ユルスの自死も己が才能との葛藤なんかではなさそうですもんね。ボートで修羅場を演じる二人の女性を遺稿の最後に置いてるくらいですから(笑)。まぁ、それでも別にいいんですけどね(たは)。 でも、おかげさまで、随分と作品世界が興味深い形で視界に入ってくるようになりました。やっぱ高評価を与えている女性の方々の意見は、とても刺激的です。 2013年07月28日 21:00 (TAOさん) オマーくんは、ユルスの研究者ではなく、死んだユルスに代わって彼の人生の続きを生きることを選んだわけですから、いわばミイラとりがミイラになったんですよね(笑)。 2013年07月28日 21:17 ヤマ(管理人) アダムは、ピートに対してではなく、オマーに対してこそ、君は自分の人生を生きよ!と忠告すべきでしたな(笑)。 推薦テクスト:「チネチッタ高知」より http://cc-kochi.xii.jp/hotondo_ke/13072701/ 推薦テクスト:「映画通信」より http://www.enpitu.ne.jp/usr1/bin/day?id=10442&pg=20121029 推薦テクスト:「TAOさんmixi」より http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1878592751&owner_id=3700229 推薦テクスト:「銀の人魚の海」より http://blog.goo.ne.jp/mermaid117/e/2bb764b01f352ae22c73dc813dcad801 | |||||
編集採録 by ヤマ '13. 7.26. 美術館ホール | |||||
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