『ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜』(The Help)
監督 テイト・テイラー


ヤマのMixi日記 2012年04月09日00:11

 ケネディ暗殺のあった当時の危うさって、あんなもんじゃなかろうと思うけど、あくまでエンターテイメントとしてソフィスティケートした作りに破綻がなく、そのわりに結構響いてくるところを持っている佳作だと思った。

 意外とこんなふうに撮り上げることは難しいかもっていう気がした。ちょいと持ち直したかのように見えて、結局は馬脚を現していた男とそうではないことが終わりのほうで明らかになっていた男の対照が効いていたような気がする。スキーター(エマ・ストーン)の恋人となったスチュワート(クリス・ローウェル)は結局ダメ男で、シーリア(ジェシカ・チャステイン)の夫として最後に姿を現したジョニー(マイク・ヴォーゲル)が、いいとこを持って行っていたように思う(笑)。



コメント

2012年04月09日 00:31
(ケイケイさん)
 素直に良かったと思います。
 差別を描く作品特有の、片一方だけが悪いと言う描き方じゃなかったですしね。
 確かに差別はもっと酷かったと思うけど、白人側が見るに耐えない様な作りじゃ、歴史も知ってもらえませんしね。
 登場人物の描き分けも良く、主要なキャストは全て良かったです。

2012年04月09日 00:41
(北京波さん)
 また、差別するほうにも憐れがにじみ出るのが良かった。

 タッチストーン作品というのは、その名前を冠するだけで糾弾よりも普遍性を押し出してくることを宣言しているようなもので、実は清潔な姿勢でもありますね。
 ディズニーの実写劇映画の伝説をいつも感じます。

2012年04月09日 08:11
ヤマ(管理人)
 ◎ようこそ、ケイケイさん。

 差別というのは、人種問題でも個人の問題でもなく、文化の問題であるということを最も訴えている作品でしたね。
 どちらの側にであれ、社会構造として、組み込まれていくものなんです。

 そこからの脱却を叶えるのは、一に限って意思であり、それに必要なのが勇気と覚醒で、差別被差別双方の側においてそれが必要であることを描いていたように思います。


 ◎ようこそ、北京波さん。

 そうです、そうです。悪というよりも哀れですよね〜。
 皆を従えながら、誰からも好かれてないが故に、ますます自己拡張をして従わせることでアイデンティティを保つしかなくなっているヒリーの姿に込められていましたね。
 ブライス・ダラス・ハワードがそのへんの心許なさを好演してました。
 母親からさえ冷ややかに哀れっぽく見られているヒリーというキャラクター配置が効いていたように思います。

 タッチストーンの作品は、若い頃は刺激不足というか、ぬるい気がしてあまり好みではなかったんですよ、実は。
 サービスカットもないし(笑)。
 でも、エンターテイメントの王道を貫いてブレのない姿勢には、つねづね感服しているところであります(笑)。



推薦テクスト:「映画通信」より
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編集採録 by ヤマ

'12. 4. 8. TOHOシネマズ3



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