単純に床の機能といえば、家具や人の荷重を支える役割ではありますが、無垢の床材には空間にもたらす
様々なメリットがあり、それは快適な住まいを実現するのに重要なポイントでもあります。
それでは以下にその当社の標準仕様でもあるパイン材を踏まえて特徴をご紹介していきます。
● 調湿効果でさらっと快適に
床の厚みそのまま一枚の無垢材なので、木材としての調湿作用を持ち合わせています。これにより、
湿気の多い時には吸湿し、反対に少ない時には放湿する事で室内環境を快適に保ちます。
このことで床がベタ付かず、多湿状態で繁殖するダニ・カビなどを抑制することができます。
● 安らぎをくれる成分「フィトンチッド」
天然の無垢材には「フィトンチッド」という成分が含まれています。
これは樹木は動けないので、例えば傷が付いた時に菌などに侵されないように殺菌力のある物質で、
森林浴などで「いいな」と感じる「森の香り」でもあるので、まるでアロマのように人をリラックスさせたり
しフレッシュさせてくれたりと「癒し」もたらしてくれます。
● 断熱・保温効果
木材には内部に細かい空気層があるので断熱性も高く、触れたときに暖かみがあるのはこの為です。
なので例え冬場に素足でも氷の上を歩くようなヒヤッとした感覚は低減されますし、夏場には上記の
調湿作用も相まって素足で歩いてもベタ付かず、心地の良い歩行感があります。

以上から無垢の床材から得られるメリットとして、
・触れ心地の良い質感
・調湿効果
・断熱効果
・森林浴のようなリラックス、リフレッシュ効果
・アトピーなどのアレルギーの心配が少なくなる
・年を経るごとに味わい深い質感になる
など、穏やかで空気のきれいな室内環境が望め、子供の発育環境にも良いと考えます。
しかしながらメリットのみという事にはならず、複合フローリングと比較して上げられるデメリットとして、
・湿度、温度の変化で材が反ったり乾燥すると継ぎ手等に隙間ができる
・やわらかい反面、傷が付きやすい
・1枚1枚が本物なので色合いや節などにバラつきが出やすい
・コスト的には面積あたりの単価は高め
などが挙げられます。
床材のメリットのどこを主体に持ってくるかの解釈で良し悪しはありますが、住まいと人への優しさを
考えればどうしても傷や隙が気になってしまうという方以外は無垢材の方が恩恵が多いと思います。
当社ではこのパイン材もしくは杉材を標準仕様としています。
また、傷の付きにくい床をお求めの方には、
オプションにてケヤキ・サクラ・ナラ・タモ・レッドオークなどの堅い無垢材もあります。