メモ
この時は事前予約ナシでスタジアム・ツアーに参加しました。というか、余談になりますがスタジアム・ツアーは完全な衝動買いでした。まる一日の観光でマンチェスター市内に行った時のことでしたが、市内での目的を終えた後は郊外に出て観光しようという予定だったところ、期せずして雪になってしまったため郊外に出るのは取りやめにしました。
時間が中途半端だったため、ではシティのスタジアム・ツアーに行こうか、と思い立ったというわけです。その時点でピカデリー・ガーデンの近くにいたため、ツーリスト・インフォメーション・センターに行ってスタジアム・ツアーの情報(本日実施しているか、などの情報)を事前に聞いてからにしようと思いました。
ツーリスト・インフォメーション・センターには、以前にアドバイスを貰ったことがある男性のスタッフがいました。この人はシティ・ファンだということが前回の記憶にくっきり残っていたため、タイミングが良かったと心の中で喜びました。
さて、そのスタッフにシティのスタジアム・ツアーに参加したいのだが、今から行って可能だろうか?という質問をいきなり投げました。すると、その人は(さすがにシティ・ファン、即答がかえってきました)「今日これから間に合うツアーはありますよ」との回答。更に「売り切れでないかどうか、クラブに電話して聞いてみますね。ちょっと待っててください」と言って事務所と思える場所に消えて行きました。
しばらくして戻ってきて、「次のツアーは15:30開始です。予約しないで大丈夫とのことです。今から直接スタジアムに行って、チケットを購入すればOKですよ」との回答だった。すばらしい。ちなみに、そのスタッフは話の途中からシティ・ファンであることを暴露するような表現が次々に飛び出しました(シティのことを"We"と表現したり、など)。
お礼を言って辞去しました。ちなみに、バス停の場所を説明してくれようとしたので私が「以前に試合を見に行ったことがあるのすが、マッチ・デイと今日のバスは同じですか?」と質問しました。すると、スタッフはにっこり笑って「同じです。スタンドDから216のバスに乗って行けば着きます」と教えてくれました。
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スタジアム・ツアーのチケット購入
216のバスに乗ってスタジアムに着きました。試合のない日でしたが、意外とこのバス停で降りた人も3-4人いました。シティのスタジアムは、周りに何もないと言って過言ではないため、このバス停で降りる人というのは間違いなくスタジアムに行く人です。試合のない日にスタジアムを訪れるファンがいるのだと知って、ちょっと感心しました。
門を入ってクラブショップまで行きました。門からクラブショップは結構あります。クラブショップに行く前にコリン・ベル・スタンド(スタジアムの正門のあるスタンド)の前を通り過ぎました。
ここは試合の日には、チームのバスや招待客やらが入ってくるスタンドで、レッドカーペットの代わりに(?)スカイブルーの衝立が敷き詰められてそれら関係者の人々の通路となります。言うまでもなく、シティではレッドは禁句です。赤い服を着ていたら出入り禁止になる、ということはさすがにありませんが、周囲のファンから奇妙な目で見られる可能性は十分にあります。(もちろん、ユナイテッドとは関係ない服でも、赤であることそのものがひんしゅくものです)。シティに行く際には、くれぐれも赤は身につけないよう注意しましょう。
ちなみに私はこの日、というか基本的に各クラブのスタジアムに行く際には色を一切身に付けず、必要な場合にはそのクラブのショップでスカーフなどを買って試合の時だけファンと同じ格好をするようにしています。基本的に、ホーム・スタンドで周囲のファンと同じ行動を取っていれば、誰もが自然にこの人はホーム・サポーターなのだと思いますので、色(チーム・カラー)を身につける必要はありません。
ただ、とある事情がありこの日は市内のショップでユナイテッドのオフィシャル・グッズを買って、それを手に下げていたので、それだけは正体がばれないように(中身が見られないように)、他の所持品などで慎重に隠してからスタジアム入りしました。
更に、スタジアムに着いてすぐにクラブショップでシティのオフィシャル・グッズを少し買ったので、その後はシティの袋の底の方にユナイテッドのグッズを入れると、外からは絶対に見えないようになりました。これでひと安心!
さて、手荷物の問題が解決したのでクラブショップでスタジアム・ツアーのチケットについて質問しました。ショップの2階にオフィスがあるのでそこで購入するようにという回答がかえってきました。
さて、2階に行きます。窓口は2つ空いていて、客は一人もいませんでした。そのうちの一つに行き、スタジアム・ツアーのチケットを購入しました。その時に、シティ・カードを出すと、その場で購入履歴を打ち込んでくれました。ただ、残念ながら私のカードでは割引はありませんでした。(聞くと、シティ・カード登録時にオプションを申し込んでいれば10%割引になったそうです。)
やりとりしている最中に、写真を撮ってもいいですかと質問すると「どうぞ。自由に撮っていいですよ」と言ってくれたので、数枚撮りまくりました。
チケットが渡されて、スタジアム・ツアーの開始地点はコリン・ベル・スタンドのレセプションだと説明されました。なるほど、お礼を言って辞去しました。
シティのスタジアムは、スペースが広くてゆったりしていて、どこの建物に行ってもゆったりとしています。このオフィスもとてもいい感じでした。
外に出て、まだ時間があったのでクラブショップを再び見回りました。奥の方には、選手のサイン入りシャツが額に入って売っていました。価格は£450。ふむ...。なかなか良い値段です。
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スタジアム・ツアーへ
10分くらい前になったので、コリン・ベル・スタンドの中に入ってゆきました。広いレセプションに、ファンらしき人がぱらぱらといました。
しばらくして、ツアー・ガイドと思える人が来て、我々に話しかけてきました。「時間になったけど、あと1組来ることになってるのでちょっと待ってください」。いい感じです。時間厳守、遅刻、ハイ終わり、という感じではなく、待ってくれるとは。
そして、なんとなく会話が始まりました。既に10人くらいの人が集まっていたので、ガイドさんが「スタジアムに来たことがある人は、いますか?」と質問したので私が手を上げると、なんと、「来たことがある」人は私一人でした。
ガイドさんは、他の人々に「どこから来たのですか?」などと質問、ひと組はオーストラリアから来たとのことでした。オーストラリアから来て、このスタジアムには初めてというのはどういうことだろうか?と心の中で想像してしまいました。他チームのファンなのかな?
それから、待っている間に「写真撮っていいですか」とガイドさんに質問すると、にっこり笑って「どうぞ。写真は好きなだけ撮っていいですよ」と言ってくれました。レセプションにあった、模型のスタジアムを撮って、それについてガイドさんに質問しました。
これは、現在建設中(というか、周辺の土地の買収中)のコンプレックスで、トレーニング・グラウンドとスタジアムとの完成予定図だとのことでした。
さて、最後の1組が到着し、ツアーが開始しました。ちなみにその1組は、車で来た家族連れでした。
ガイドさんに導かれて、レセプションから階段を上って2階に行きました。
階段を上ったところがマンクニアン・ラウンジでした。一般のファンがマッチでい・ホスピタリティなどを申し込むとこのラウンジに入れるようでした。試合の日にはここは満員になるのでしょう...
そこからドアをくぐってリジェンド・ラウンジの方に行きます。ツアーの一行が廊下を行くと、スタッフらしき人々とすれ違いました。
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スタンド
廊下を出て、まずはスタンドに入りました。そこでまた小休止して、ガイドさんがスタンドの説明をしてくれました。みんなは適当に座って説明を聞いています。
写真タイム、と言って少し時間が与えられた時に、隣にいたオーストラリアのカップルが私の方を向いて「どの試合に来の?」と聞いてきました。「先日のトットナム戦」と答えると、「おお、あの3-2の試合だね」とにっこり笑い、「どのあたりの席にいたの?」と質問。うむ。自分が座ったスタンドを見回して、見つけました。指を差して「あのあたり」と言うと、二人はふむふむとうなづきました。それからこの人たちとちょっと会話をしました。
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リジェンド・ラウンジ
それからガイドさんに促されて、リジェンド・ラウンジの方に入ってゆきました。まずは、コーポレート席に入りました。
すごく豪華な個室でした。見せてくれた個室は年間の価格が£1Mに近い金額で(具体的な数字は失念しました...)、選手が年間予約している部屋とのことでした。そうだよなあ、選手じゃなきゃこの価格は払えないよなあ、と思いました。
まるでナイトクラブのような雰囲気です。
その個室から、ピッチが見下ろせるのですが、ただしピッチが見える窓のところには「ここから先はアルコール禁止」と書かれています。つまり、アルコールを飲みながら試合を見るのはNG、ということだそうです。
さて個室を出て、リジェンド・ラウンジに入りました。
いい感じの落ち着いた雰囲気のラウンジでした。
ここではすぐに次に移り、再びスタンドに入りました。エクゼクティブ席です。一般席も他スタジアムに比べたらシティのスタジアムは座席が非常に座り心地良い、とは観戦記録にも書きましたが、エクゼクティブ席は更にクッションが効いていて豪華な座席でした。
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エレベーターから記者会見室へ
しばらくスタンドで写真タイムを取った後で、次はエレベーターに乗って下にさがりました。
エレベーターを降りると、プレス・ルームという表示が見えました。
中に入ると、まずはディディ・ハマンのポスターがありました。リフレッシュ・ルームで紅茶かコーヒーかを飲んでいる写真です。今でもディディはシティの中でこのように写真が残っている存在なのだと思って、感銘を受けました。ドイツ人選手で、イングランドの2つのクラブで大切な選手として扱われている人は他にどれだけいるでしょう?
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記者会見室
さて、プレス・ルームに入ります。
ふとみると、入口の横にファンの写真があります。ガイドさんが、「これは、ミュンヘン悲劇の時に、ファンが追悼をささげた写真です」と説明してくれました。
ユナイテッドに対する憎しみは全身に浸透しているシティ・ファンですが、でも悲劇に際してはチームは関係ないのだ、ということはこの写真が表現していました。
メディア・ルームという部屋は広くてゆったりしていました。記者会見室というわけですが、スタジアムにこれだけの広さの記者会見室を専用に持っているクラブってどれだけあるのだろうか?と思ったほどに、すごい部屋でした。
この部屋でもしばらく時間を撮って、写真タイムとなりました。ツアー参加者がここで、みんなで中央の席に座って交替で写真を取りあいました。ツアー・メンバーがこんな感じで会話を交わすツアーはいいなあ、としみじみ感じました。これまで参加した他クラブのツアーでは、ガイドさんの説明を一方的に聞くことの方が圧倒的に多く、参加者同士が会話する、というのはあまり多くはないような気がします。
ちなみに、ここに至るまでに、まるでスタッフであるかのように振舞っていた男性(最後に来た、家族連れのお父さんのように見える男性)が、みんなに写真を撮ってあげていました。私も撮ってくれました。私は最初は辞退したのですが、「いやいや、いいから撮りなさい」と言って座らせられて、写真を2枚撮ってもらいました。いい感じの人でした。
さて、いよいよツアーは終わりに近づきます。次はアウェイ・チームの控室とホーム・チームの控室に行き、最後はベンチです、とガイドさんが説明してくれました。
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アウェイ・チームの控室
入口の前で、ガイドさんが「さて、最初に言っておきますが、ホームとアウェイとではかなり違います。違いは、敢えて説明しません。見ればわかります。」みんな、笑いました。
アウェイ・チームの方に先に入ります。また写真タイムです。
控室の中にシャワーやトイレがあり、ロッカーもあり、という普通の控室でした。ガイドさんいわく「クラブによっては、アウェイ・チームの控室を壁をピンクに塗ったりという嫌がらせに近いことがあるけれども、わがクラブはそんなことはありません。極めて良い設備の控室です。ゆっくり見て写真を撮ってください。」
アウェイ・チームを出て、トンネルの脇を通ってホームの方にたどり着きました。
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ホーム・チームの控室
入口の前で、ガイドさんが「さて、アウェイとの違いを見てくださいね」と念を押します。
入った瞬間に、みんなが歓声を上げました。たしかに、違います。すごい設備です。最初にガイドさんがバス・ルームを案内してくれて、冷水バスについて説明してくれました。この冷水バスの設備はシティのホームがかなり珍しいのだそうで、スポーツ・サイエンスの研究を受けて、これを導入したのだそうです。
そして、ロッカーの方に行きました。これもすごい。壁中に文言が貼られています。
スタートする選手、ベンチの選手、そしてベンチにも入らない選手、という感じでロッカーが分かれています。ちなみに、この日の写真などは、スタジアム・ツアーのために張られたもので、ロッカーは試合によって変わるのだそうです。
控室の中に、簡単なストレッチが出来る設備が用意されています。これもすごい。
そして、テレビやIT機器があるユーティリティ・ルームもあります。
リフレッシュメント・ルームという名前で、コーヒーやお茶菓子などのための部屋が別室で用意されています。ここまで来ると、選手は甘やかせられているような気すらしました。
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ウォームアップ・ルーム
控室を出て、次はウォームアップ・ルームに案内されました。これもシティは「他にはない」自慢の設備だそうです。
中に入ってびっくり。これはちょっとした室内体育館?という感じです。こんな施設がホーム・スタジアムにあるシティの選手たちは全く持って恵まれているとしみじみ感じました。
ここで、写真タイムの間にさきほどプレス・ルームで写真を撮ってくれた男性とガイドさんと3人でちょっと会話しました。なんとこの男性はブラックバーン市民で、ブラックバーンのファンだそうです。ははは...。熱心に質問していたこの男性、自分がブラックバーン市民だと言ったので、私が「ブラックバーンのファンなんですか?」と質問したところ、その人は苦笑いして「地元のチームを応援するのが義務だからね」と言ったのでした。
ふむ、シティのスタジアムの中を見て歩いていた時に、やや他人事のような態度をしていた理由は「他チームのスタジアムだから」というわけでした。でも、いい感じでした。
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トンネル
さて、ツアーの最後、いよいよベンチです。選手が試合に臨む時のように、トンネルに列を作って待ちました。
そこで、トンネルの壁にはびっしりと、人の名前と一言メッセージが書かれています。ツアー・ガイドさんが私に向かってそのひとつを指さして「これが僕だ」と教えてくれました。これは、チームに対してメッセージを寄せたファンの名前とそのメッセージなのだそうです。すごいと思いました。こんなところにファンの名前が刻まれるとは、こんなクラブは他にあるでしょうか?
じっくりとメッセージを見てしまいました。
ベンチ入りする前に、試合後のインタビューでテレビに映るお馴染みの「インタビュー・スペース」の案内がありました。これは、どこのチームも似たり寄ったりですが、シティも例外ではありませんでした。トンネルの近くに設置されており、リーグ戦の時はリーグのスポンサーがついたボードが被せられ、別のカップ戦などの時にはそのスポンサーのログが付いたボードを取り付ける、という感じで運用されているそうです。これも同じでした。
選手や監督がそのボードの前に立って、カメラは顔をアップで写しますので、ボードの切れ目の部分は通常カメラに映りません。テレビで見ていると、大きな部屋かという気がしますが実際はこんな感じのボードになっています。
さて、トンネルを出てベンチへ...向かうところで、雪がひどくてピッチがカバーされている様子が見えました。時間は4時をちょっと回ったところでしたが、もう暗くて見えません。結局、トンネルの端に立って全員でピッチのカバーを見つめてガイドさんの説明を聞いて終わりました。
この写真のような設備は、ピッチの芝の保護(手入れ)のための設備だそうです。これもお金をかけていることがよくわかります。雨の多いイングランドでは、芝は自然に育ちますがフットボールに適した芝を保つためにクラブは様々な設備を導入しています。シティは先進的な設備を使っている方だ、と説明されました。確かにそんな気はしました。
雪がやみそうに無いのでベンチ入りはあきらめて、そこで終点に向かうことになりました。残念...でも、もちろん、ピッチの上に入ることは禁止されていますので、ベンチに座ってもそれだけのことだったかもしれません。
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ベンチ
トンネルに戻ると、あとは廊下を通って最初の出発点に戻って、解散でした。
通り道に、レフリー・ルームと監督ルームがありました。ここはツアーの公開場にはなっていません。外からドアの写真だけで終わりました。
さて、元のレセプションに戻り、挨拶で終わりました。参加者は、ガイドさんへの挨拶と握手はもちろんですが、参加者同士の間でみんな握手してお別れの挨拶を交わしました。とてもいい感じのツアーでした。この家族的な雰囲気は、今後も残ってほしいと思いました。
以上、シティのスタジアム・ツアーの紹介でした。
スタジアム・ツアーの実例
マンチェスターシティ
リバプール
マンチェスターユナイテッド
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