鯉釣り釣行記No.91
庄内川初釣行、秋深まる中で良型連発
釣行概要
- 時間帯:7時30分~18時
- 釣り場:庄内川 / 愛知県
- ロッド:SHIMANO TRIBAL DIAMOND 12ft 3lb
- リール:SHIMANO ELF4000
- 仕掛け:ヘアーリグ一本針仕掛け
- 釣り餌:ダイワ メインライン ハイインパクト カープベイツ(エッセンシャルIB)、ダイナマイトベイツ(ザ・ソース)、ダンゴ餌(大ごい:チヌベスト=1:4、それに白チヌSP・コーンダンゴチヌ・チヌにこれだ!を少量)
- 釣 果:95、92、86、80、70、67cm
釣行内容
11月に入り、最低気温は二桁を切るようになった。平野部の樹木は色づき始め、秋も終盤だ。冬はもう間近。鯉釣りはオールシーズンの釣りであるが、食いの渋くなる冬の鯉釣りは厳しいものがある。しかし、そんな厳しい季節に面白くなるフィールドがある。それが「都市河川」だ。都市河川は温排水が流れ込み、水温が安定しているため、まるで冬を感じさせないような釣りができる。そこで今回は、名古屋市を流れる庄内川へ初釣行した。
庄内川は、鯉釣り雑誌等でも紹介されている有名ポイントだ。魚影は濃く、大型も混じるが、情報によると人口が多い都市部を流れるだけあってプレッシャーも相当あるようだ。未明から車を走らせ、7時頃に庄内川下流部へ。下流部は庄内川でも一級ポイントらしく、土手を走っていると早速カープアングラーを発見。ハイプレッシャーであることをいきなり感じさせてくれる。まずは、地図から第一候補に挙げていた温排水の吐き出しへ。しかし、竿を出せる場所がなく断念。初釣行ではこういうことが当然あるので、すぐに少し下流の第二候補へ。先客がいてもおかしくないので、少し緊張しながら釣り場へ踏み入れたが、誰もいなかった。また、階段には猫らしき足跡はあるが、人の足跡は一つもない。不安になって釣り禁止の看板を探すも見当たらず、釣れない場所なのか?と不安が過ぎる。しかし、鯉のモジリはあり、手前に2匹70cmクラスが悠々と泳いでいく。早速、底を探ってみると約30m投げても水深が2m前後しかない。それより手前は1〜1.5mの浅場だった。水深はもう一声欲しいところだ。先ほど見かけた鯉釣り師はもっと下流でやっていたので、ここは上流すぎるのか?浅いという不安はあるが温排水から近いので、そのまま決行。いつも通り2本竿で攻め、1本は岸から30mの水深2m〜1.7mにかけ上がるカケアガリへ(以下、沖竿)。もう1本は浅場回遊狙いで、岸から10mの水深1.3mを攻めることにした(以下、手前竿)。水温は18度で申し分なし。温排水が効いている。この日の潮は大潮で、5時頃満潮を迎えていたため、11時の干潮に向けて水位は下げつつあり、流れはキツい。夕方の17時頃、再び満潮を迎える。
今回の釣行で初めてのPVAバッグを導入。8時5分、セッティングに戸惑いながら、釣り開始。1投目からキャスティングミスをして、手前でPVAバッグが溶ける様を見ていたが、餌に水分がない分、ふわっと散っていくのが良さそうだ。ただ、キャスト時に空気抵抗をかなり受けるのか、飛距離に制約が出そうである。
9時30分、水位はグングン下げて、浅くなってきた。手前竿にアタリがないので、鯉がしきりに食んでいる少し沖の馬の背になっている砂地へ。10時、目の前を鯉が泳いでいく。これは手前竿にそろそろ来るかと竿先を眺めていると、沖の竿からゆっくりと糸が引き出されていく。ヒット!下流に障害物があるので、そこへ一気に走ると読んでいたが、勢いよく走らない。大きくないのかと思ったが、簡単に寄せることもできない。伝わる重量感からして、良型か。トラブルはなかったが、10分近く掛かってようやく寄せることができた。ネットインした鯉は、太いとは思ったが、これが95cmのグッドサイズだった。庄内川初釣行の1匹目でまさかのサイズ。また、都市河川にしては鱗一枚剥がれていない綺麗な魚体だった。都市河川の鯉独特の重量感も十分。
10時30分、再スタートする時には手前竿付近は浅くなりすぎてポイントが潰れてしまったので、沖竿のみで勝負する。食わせのボイリーにはエッセンシャルIBを使っていたが、反応があったのでそのままエッセンシャルIBで攻める。次のアタリは早かった。投入15分後、同じく沖竿にヒットし、尾ビレの長い80cmを追加。ランディングの際はアベレージくらいかと思ったが、長さがあった。
10時50分、シーバスアングラーが私の存在に気付かないのか、仕掛け付近まで立ち込み、釣りを開始。しばらくアタリは遠のくかと思われたが、そんなときにヒット!70cmの出目金魚ならぬ、出目鯉だった(病気かと思われたが、体表は綺麗でそういうわけではなさそうな・・・。)。そうこうしている間に流れが逆流し始め、水位を上げてきた。下げの状況と異なるので、何か釣り方を変えるべきか迷ったが、アタリはあるので、とりあえずこのまま続行することにした。また、水位が上がることを見越して、手前竿を元のポイントへ復活させる。
13時15分、またしても沖竿にヒット!こちらも86cmの良型だった。
14時30分頃、また沖竿から糸が出る。しかし、すぐにストップ。竿を持ってみると何か付いているような・・・。餌も確認したいので、巻き上げてみると高速で泳ぐ何かが付いている。正体は何と20cmくらいのボラ!最初は驚いたが、冷静になるとチヌの餌を使っている私には掛かって当然である。上潮の勢いはさらに増し、15号のオモリで何とか止まるほど速い。
15時50分、満潮が近づき、やっと流れが落ち着いてきた。そんな時に手前竿先を見ていると、ふわっと糸が動いた気がした。気のせいか、と思っていると猛烈な勢いで糸が出始めた。ヒット!相手は一気に沖へ。今まで経験したことのないような早さで糸が出ていく。必死で止めようとするが、全く動じない。あっという間に70m近く走られ、ようやく減速。引きを確かめると重量感もある。走りのトルクからしてもアベレージではない。上流に立木、下流に障害物があるので、強引に寄せたいところだが、時折首振りがあるので、無理はせず軽いテンションで優しく寄せると徐々にこちらへ。赤く染まりつつある水面に大きな尾ビレがクジラのように立ち上がる。かなり長さがありそうだ。ネットインした鯉は、こちらも鱗一枚剥がれていない、そしていかにも「川の鯉」というような綺麗なスタイルの鯉だった。92cm。打ち返した際に手前竿のボイリーは、ザ・ソースに変更していた。これがザ・ソースでの初鯉である。いまいち上手く使えてなかったボイリーだが、これで克服か(と言いつつ、他に食べ物がある環境で一つパンチのあるボイリーが良さそう、という勘が当たっただけだが・・・。)。
17時頃、満潮を過ぎたかと思うと、いきなり下流方向へ水が流れ出した。沖竿は沈黙したままだったので、急遽釣り座から10mほど下流の岸から竿真下のところへ。干潮時に見たときは普通の川岸だったが、やたら泡付けのようなものが見えるので、試しに攻めることにした。そして、これが正解で、17時20分にヒット!しかし、掛かった際に根ズレていたのかすぐにラインブレイク。しかし止まらず17時55分、またしても竿真下にヒット!うねうねした引きだったのでナマズかと思ったが、しっかりと鯉で67cmを追加。
その後、19時前まで粘ったが、アタリが徐々に減ってきたので、終了とした。いきなり良い結果が出た釣行であったが、偶然大潮だったことが良かったかもしれない。魚の動きが良かったのだと思う。また、思った以上に鯉の生活圏は狭そうだ。沖竿で連発していたときは干潮前後だった。到着時に測った水深は2mほどだったが、干潮時の水深は腰くらいまであったかどうか。逆に手前でアタリが出たときは、満潮前後。それこそ満潮±1時間の時間帯は岸から1.5mほどの竿真下だった。こちらも水深1mちょっとか。結果として、今回は潮位に合わせて水深1mほどのレンジにアタリがあった。よって、それより下は海水の影響があるのか、鯉は入って来なかった。鯉と塩濃度の関係は、水温や降雨によって変化するので一概には言えないが、一つ良い経験となった。