鯉釣りを紹介するサイトLightBlue

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鯉釣り釣行記No.83

春の予感②

釣行概要

  • 時間帯:6~16時30分
  • 釣り場:河川
  • ロッド:SHIMANO アビリオスペシメン 12ft 3lb
  • リール:SHIMANO ELF4000
  • 仕掛け:ヘアーリグ一本針仕掛け
  • 釣り餌:ダイワ メインライン ハイインパクト カープベイツ(エッセンシャルIB、バナフィー)、ダンゴ餌(大ごい:チヌベスト=1:4、それにコーンチヌ及び野鳥の餌を少量)
  • 釣 果:88cm筆頭に80cm台6本、70cm台4本及び68cm
鯉85cm
一本目は良型だった。目視でも確認できた赤っぽさが印象的。
鯉75cm
お腹の大きさからして、まだ産卵に至るまで時間が掛かりそうだ。
鯉86cm
この河川に多い肩の盛り上がった鯉。
鯉83cm
ザラついており頭に擦り傷もあったので、かなり早いが産卵行動を行った鯉なのだろうか。
鯉88cm
スプールの底が見える圧巻の走りを見せた良型。魚体中央の傷は若魚のときに鵜か何かにやられた傷だろうか。
鯉68cm
こちらも恐らくメスと思わるが、この鯉もあまりお腹は出ていない。
鯉72cm
少し間をおいてヒットした。
鯉84cm
針掛かりに至るまで少し面白い行動が見られた赤い鯉。この経験は今後に生かせそうだ。
鯉71cm
追星がはっきりと見られたオス鯉。
鯉87cm
餌を切り替えると、すぐに来た鯉。
鯉73cm
人がいてもお構いなしに掛かった鯉。相当お腹が空いていたのだろうか。

釣行内容

4月2日。前日から降っている雨は先ほど止んだばかりなのだろうか、濡れた路面を走る。日の出時刻をとうに過ぎているのに、分厚い雲のせいで辺りは薄暗い。しかし、天気予報の最高気温は18度、冬の肌寒さはもうない。桜の木々もあと2、3日で満開を迎えるだろう。

6時すぎ、釣り場に到着。流れ込みのある釣り場で春のポイントだ。先日から攻め始めた。6時20分、チヌベストと大ごいをベースとしたダンゴ餌を数発を打つ。その間にも目の前を大小の鯉が泳ぎ去っていく。2週間前まではこのような光景が見られなかったので、かなり期待できそうな雰囲気だ(先週は雨と寒さのため釣りに行かなかった)。そして、春のテンションになっているのは鯉だけでなく、時折卵で腹がパンパンに膨れオタマジャクシのような体系になったヘラブナも泳いでいく。水温は14.1℃だった。

6時40分、釣り開始。仕掛けはヘアーリグ一本針仕掛けで、ボイリーはハイインパクト カープベイツ エッセンシャル IBを使用。竿はいつも通り2本竿で、1本は沖25mほどの流れ込みから続くカケアガリへ、もう1本は先ほどから手前を鯉が行きかうので竿1本分ほどの目の前へ投入した。すると、早速目の前で餌をバクバク食べ始める鯉が現れた。しかしながら、サイズがアベレージだったのでこちらの存在をアピールし(ボイリーを撒き餌ついでに近くに投げて)、立ち去ってもらった。6時50分、手前に打った竿からチリチリと糸が出る。竿を上げるとかじられたボイリーが帰ってきた。どうやらカメのようだ。暖かくなってきたので、彼らも活動を始めたのだろう。気を取り直して再度手前のポイントへ振り込むと、数匹の鯉が寄ってきた。その中では赤色の鯉が最も長さのありそうな感じだ。しかし、ダンゴ餌を食べ始めるもなかなか仕掛けに到達しない。というのも、流れで糸が完全に沈み込ませることができず、それが鯉の体に触れてしまうのだ。触れたところで逃げはしないが、鯉もどんな体勢で、どの方向で食べたらいいのか迷っており、あらゆる方向から仕掛けに向かって苦戦しながら食べ進んでいく。そして、7時40分、あまりに掛からないので何か工夫が必要だなと一度仕掛け上げようとしたそのとき、鯉が体をくねらせたかと思うと口にボイリーがぶら下がっているのが見えた。ヒット!しかも、一番サイズがありそうな赤い鯉だ。体型はスマートな感じだったので、これは勢いよく走るかと思ったが、意外とそれほどではなかった。左右が木々に囲まれており、あまり気は緩められないが、浅いため大きな体型では泳ぎづらいようだ。呆気なくネットイン、川ゴイらしいスマートな85cm。一本目からなかなか良い型が出て、とりあえずは安堵か。

8時2分、沖の竿が沈黙していたので、一緒に打ち直す。そして、仕掛けをセットして、竿掛けに立てかけた瞬間に、ジーッとドラグが鳴る!沖の竿、初ヒット!しかし、これはすぐにバレた(引きからして小型)。8時5分に打ち直しすると、また沖に打った竿の竿先が揺れ出した。どうやら沖ポイントには小型の鯉が寄っているようだ。6分後の8時11分、沖の竿にアタリ!また小型かと思ったが、今度はずっしりとした感触が伝わってきた。相手は下流へ。竿を反対側へ倒し、対応する。ここの鯉は今までみんな下流へ走ったので、もう慣れたものだ。浅場に近づき背中と尾が見えると意外にも長さがありそうな感じだが、引きからは確信が持てない。しかし、手前で魚体を目視して答えがわかった。その鯉の周辺に3匹ほど鯉が追尾していたのだ。大きく見えたのは、他の鯉のヒレを見間違えて一個体として判断してしまったためだろう。ネットに収まった鯉は75cmのアベレージサイズだった。鯉をリリースして、8時31分に再スタート。1分後、沖に打った竿のドラグが再び唸る。ヒット!相手は上流方向へ。ここに来て初めて違うコースをとった。沖ポイントの上流には陸地があり、草や木が生い茂っている。あまり寄せたくはないので、反対側へ竿を倒すも勢いは止まらない。そしてとうとう草に糸を掛けられ、相手はさらに上流へ。巻かれてしまったが、岩ではなく草なのでただ引っ掛けられるだけなら怖くはない。好きに走らせてやればいい。竿にも魚の感触がしっかり伝わってくる。しかし、そう甘くはなかった。徐々に感触が重たくなってきた。どうやらさらにどこかへ巻いたようだ。二重に巻かれるとさすがに厄介だ。上流に向かって泳いで行った際には沖を泳いでいたが、Uターンしてこちら側へ泳いできたのか。結局、ラインブレイク。仕掛けは回収できたが、悔しい。8時49分、ダンゴ餌を一投して再スタート。またしても反応は早かった。4分後の8時53分、沖の竿の糸がダラリと垂れたので、すぐに竿を持つ。魚は付いていた、ヒット!すると、魚は猛烈な勢いで下流方向へ。しかし、勢いは最初だけだったようで徐々にこちらへ。86cm、この周辺に多い肩が盛り上がった個体だった。

9時14分、再び仕掛けをセット。そして、無風から徐々に南東の風が吹き始めた。9時29分、沖の竿がヒット!そして、相手は上流へ走り出した。先ほどの失敗は繰り返したくないので、やや強引にやり取りする。今度は上流の陸地まで到達されなかった。その後はどう走るべきかわからなくなったのか、右往左往しながら徐々にこちらへ寄ってきた。83cm、顔がざらついていたのですでに産卵を行った個体か。9時49分、沖の仕掛けをセットするとすぐに糸が少し垂れた。すぐに掛かるなと思いつつ、竿掛けに竿をセットしたときには竿先が揺れ出し、ヒット!今度の相手は下流方向へ。定番コースかと安心したが、コイツはすごかった。いつもなら50mほど走ったところで止まる引きが一向に治まらない。少々ドラグを締め、さらにスプールに時折手を当てるも見る見るうちに糸が減っていく。まるでこちらの力が伝わっていないかのようだ。そして、とうとうスプールの底が見え始めたではないか。まずい、150mの糸が全て出し切られるかと思ったとき、ようやく失速し始めた。すぐにポンピングで糸を回収するも重さがあるのか、なかなか竿が持ち上がってこない。しかし、徐々にこちらへ。なかなか良いサイズだ。最後、手前にある左の木々に潜り込まれるも竿先を水中へ突っ込んで避け、何とかネットイン!88cm、こちらも肩が盛り上がった筋肉隆々の個体。

ほぼ間髪入れずに食ってくるので、ここで少し休憩。手前の竿は沈黙しているが、2本とも沖へ打てばヒットしたときに仕掛けが絡むのは目に見えているので、そのままにしておく。休憩後の10時15分、再キャスト。しかし、それでも勢いが止まらない。キャストして仕掛けをカケアガリに置いた瞬間、竿が締め込まれた。ヒット!68cm。これくらいのサイズのほうが浅場である手前に来てからも体が動くので、左右にある木々へ走り出そうとして最後に意外と苦戦する。

あまり休憩にならなかったので、ここでパンを食べてまた休憩。南東からの風は徐々に強くなってきている。しかし、冷たい風ではないので肌寒くない。10時42分、再スタート。餌をエッセンシャルIBから当サイト初登場バナフィーへ。匂いの好みでエッセンシャルIBのほうが釣れそうな気がするので、釣れるときに釣っておき個人的なイメージを払拭する作戦。10時58分、また沖ポイントで72cmを追加。しかし、アベレージが下がり、少し間が空いたのがサインだったのかもしれない。11時15分に再キャストするも、両竿とも沈黙した。11時58分に撒き餌、12時ちょうどに打ち直し。打ち直してすぐに赤っぽい鯉と黒い鯉が手前のポイントへ。そして、赤い鯉が口をもごもごさせながら右に泳いで行ったかと思うと、つられるようにその方向へ手前竿の糸がツツーと走った。12時7分、ヒット!相手は右の木の下へ。すでにくぐっていたので竿先を水中に入れて外す。外れたら泳ぎにくい浅場ではあとはこちらのものだ。84cm、重さは今日一番な気がする重量級の一本。実はこの赤い鯉が掛かるまで興味深い行動が見られた。このとき現れたのは赤っぽい鯉と黒い鯉の2匹。赤のほうがやや大きいくらいだが、本当に少しで全長は5cmも変わらないと思う(体型は赤のほうが太い)。まず赤い鯉がバクバクとダンゴ餌を食べ始め、体勢を変えるため一度仕掛け周辺から離れた(基本的に鯉は餌を食べる際にバックはしない。一度円を描くように周り、違う方向から食べ直す)。そして、入れ替わるように黒い鯉が餌を食べ始めた。その時だった。黒い鯉に対し、腹に向かって垂直に赤い鯉がぶつかってきたのだ。もちろん、そんなに勢いはなかったが、餌を食うなというアピールであることは見ているこちらでもわかった。押しのけられた黒い鯉は少し離れた場所の餌を食べ始めた。個人的によく一投目から良いサイズが釣れる気がするのだが、なるほどこの行動から納得がいった。どうやら見つけた餌は大物優先であるらしい。つまり、逆に一投目に良いサイズが来なかったらポイントを少し外しているのかもしれない。

12時26分、赤い鯉をリリースして手前の仕掛けをセットする。その12分後の12時38分、今度は沖の竿がヒット!引き合っている最中追尾されていたが、追星の出た雄鯉だった。71cm。12時59分、やはりエッセンシャルIBのほうが釣れる気がするのでバナフィーから切り替える。飲み物を飲むために離れ、戻るとすでに沖ポイントのリールから容赦なく糸が吐き出されていた。13時1分、ヒット!下流方向へ。スプールの底までは見えなかったが、こちらも100m以上糸を出されたスプリンター、87cm。やっぱりエッセンシャルIBじゃないかと思いつつ、13時29分再セット。そして、13時46分に沖ポイントの竿にアタリ。しかし、チリチリと糸を出しただけで止まってしまった。14時12分、手前で鯉がうろついているが、沖の仕掛けを回収。ボイリーを見るとかじられていた。恐らくカメだろう。先ほどのアタリはカメかと思って仕掛けを見ていると、ジジーと手前に打ってあった竿から糸が出る!ヒット!まさか人がいる気配があるのに食うとは思わなかった73cm。14時34分、ダンゴ餌を追加し、再スタート。しかし、すっかり落ち着いてしまい15時24分、沖の仕掛けのみ打ち直す。16時1分、手前で2匹鯉が餌をあさり出し、ヒット!しかし、これはバレた。その後も30分ほどやったが、反応はなく終了とした。

午前中の勢いはすごかったが、午後はイマイチだった。恐らく、まだ次々と群れが入ってくるような状況ではないのだろう。また午後の予報は晴れだったが、結局一日中曇りだったので気温の上昇がもう一声欲しいところだった。88cm筆頭に11本も釣れたので、これ以上欲を言っては罰が当たるものだが、春という特別な鯉釣りシーズンなのでとびきりの大物を一本釣りたかったと思う。