鯉釣りを紹介するサイトLightBlue

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鯉と釣り人を結ぶ

鯉釣りで使用する糸(ライン)

釣糸(ライン)で、釣果は左右される

釣糸(ライン)は、釣り人と魚を繋ぐ重要な釣り道具です。しかし、太さや強度、素材などラインには多くのバリエーションがあります。使い所を間違ったラインを選んでしまうと、簡単に切れてしまったり、アタリがわからなかったり、釣果に結び付きません。適切なラインを選びましょう。

直射日光にさらされるライン
石などに擦れる、紫外線による劣化などラインのダメージは、大物釣りである鯉釣りでは致命傷です。釣行前には必ずチェックしておきましょう。
パンを吸い込む鯉
ラインは太ければ太いだけ良い、というわけではありません。特に鯉の浮かせ釣り(パンプカ)では、パンの動きが不自然にならないように、細いラインを使用する必要があります。
釣竿のガイドとライン
ガイドに砂埃などが付着すると、ラインも傷付きます。キャストの少ない鯉釣りでは滅多にありませんが、ガイドの汚れも気にしましょう。

ライン表記の見方など

ラインは、素材によって特徴が異なり、主にナイロンライン、フロロカーボンライン、PEラインの3種類があります。

ラインは、太さを「号数」で、強度を「ポンド(lb、1ポンド=0.45kg)」で表します。よって、号数が上がるほど糸は太くなり、強度も上がっていきます。また、素材によって強度が異なるので、同じ号数(太さ)でも素材が違えば強度は異なります。例えば、ナイロンライン2号の強度は約3.6kgですが、PEライン2号の強度は約11kgです。

ぶっこみ釣りには、ナイロンラインかフロロカーボンライン

ぶっこみ釣り(ヨーロピアンスタイルを含む)は、仕掛けによって鯉が自動的に鈎掛かりするため、アタリを取る必要はありません。よって、鯉を釣り上げる強度のあるラインさえ選べば、問題ありません。

鯉の引きは強烈なので、時には走られ、水中の倒木などに巻かれることもあります。根ズレ(※1)には、強いほうが良いです。また、糸が細いほうが、リールに多く巻けるので、鯉釣りのような大物釣りに向いています。

そのような条件を満たすのが、ナイロンラインです。3種類の中で最も安価であることも、釣り人にはありがたいです。3種類の中でPEラインが最も強度がありますが、根ズレに弱いので不向きです。ティッシュで擦ると切れるほど、めっぽう弱いです。フロロカーボンラインは、ナイロンラインに比べて強度は弱いですが(同じ強度だとフロロカーボンラインの太い=弱い)、水の屈折率に近いため水中では目立たない、また硬いものでなければ根ズレには強い、という特徴があります。ハリスにはフロロカーボンラインを使用しても良いでしょう。

以上のことから、ぶっこみ釣りの道糸にはナイロンラインを、ハリスには釣り場の状況や好みでナイロンラインかフロロカーボンラインを使用します。一般的には5〜6号(20〜24lb)が使用されます。私については、道糸はナイロンライン4号、ハリスはフロロカーボンライン3.5号を使用しています。野池や中河川では、これくらいでも十分です。また、ピンキリですがナイロンラインは基本的に安価で、500m巻きが1000円を切る商品もあります。鯉釣りの場合は、安いナイロンラインで問題ありません。

※1:ラインが水草、倒木、テトラ、岩礁など障害物に擦れること。

一例(私が使用しているもの)

(道糸)フィッシング遊オリジナルライン4号(16lb) / フィッシング遊

(ハリス)BIG フロロカーボン3.5号(14lb) / デュエル https://www.duel.co.jp/products/big_fluorocarbon

パンの浮かせ釣り(パンプカ)には、ナイロンライン

パンプカでは、パンをノーシンカーで流すため、浮力が必要です。

フロロカーボンラインは水より重いため、沈みます。よって、パンを浮かせるパンプカには向きません。また、PEラインは根ズレに弱いこと、そしてパンプカでは軽いことも不利に働きます。パンプカでは、目視でアタリを見ますが、鯉がパンを吸い込んだか否かわからないことが時々あります。その時は、竿先に出る変化や感触でアタリを判断しますが、PEラインは軽いため、張った状態でないと変化も感触も伝わってきません。

一方で、ナイロンラインは水と比重が近く、表面張力で浮きます。根ズレにも強く、強度もあるため、パンプカでもナイロンラインを使用します。

パンプカで使用する強度は、2〜3号(8〜12lb)です。パンの動きに違和感を与えたくないので、できるだけ細いラインを使用します。最初は3号を使用し、慣れてきたら2号まで落としましょう。

ウキ釣りには、ナイロンライン

ウキ釣りは、浮きで鯉のアタリを取ります。

伸びの少ないPEラインは、竿先でアタリを取るような釣りには向いていますが、ウキ釣りでは浮きが繊細なアタリを取ってくれるので、高価なPEラインを使うメリットがありません。また、遠投もしないので、PEラインを使ってラインを細くする必要もありません。フロロカーボンラインは重たいので、浮き下の長さが変わる度に、浮きの具合も変わります。フロロカーボンラインもナイロンラインよりは高価なので、こちらもわざわざ使うメリットがありません。

これらのことから、ウキ釣りにおいてもナイロンラインを使用します。使用する強度は、3〜4号(12〜16lb)です。野池や中河川では、3号で十分です。

ラインのチェックは怠らない

鯉釣りでは、ナイロンラインを使用すれば問題ありません。フロロカーボンラインやPEラインが悪いわけではなく、鯉の釣り方に合っていないだけですので、お間違いないように。

また、ラインのチェックを怠らないでください。障害物に擦れる、直射日光にさらされる、吸水するなど釣りをすれば、必ずラインにはダメージがあります。

障害物に擦れてザラザラするようであれば、その部分はカットしましょう。直射日光や吸水でもダメージを受けますので、擦れるようなトラブルがなくとも、釣行5回くらいで交換をしたほうが良いです。

釣りは、逃したくない大物に、ふと邂逅するものです。その時、些細な怠慢でラインが切れてしまっては、もったいないです。いつ何時でも、大物と相手ができるようラインはしっかりチェックしましょう。