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鯉のぶっこみ釣り
鯉釣りの中で最も主流である釣り方が「ぶっこみ釣り」であり、ここではぶっこみ釣りの釣り方、仕掛け、餌などを紹介しています。この釣り方さえ習得してしまえば、全ての鯉釣りフィールドを楽しむことができます。
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鯉釣りの主流、ぶっこみ釣り。なぜぶっこみ釣りなのか?

 当サイトでもご紹介しているように、鯉の釣り方には浮かせ釣り(パンプカ)ウキ釣りなど様々な釣法があります。その中で最も主流なのが今からご紹介する「ぶっこみ釣り」です。この釣り方は日本だけでなく、海外でも一般的です。では、なぜぶっこみ釣りが鯉釣りの主流なのでしょうか。
 実際にを水族館などで観察していただければわかるのですが、鯉は底にある餌を探して食べる食性があります。基本的に素早く動く魚は食べず、雑食性なので水底にある貝類、水生昆虫、植物の実などが主食です。このような食性から鯉を釣る最も適した方法は、仕掛けという「罠」を水底に仕掛けて釣るということになります。これがぶっこみ釣りなのです。
 以上ことから、鯉の食性上、最も適しているのがぶっこみ釣りであり、だから主流になっているというわけです。
 ちなみに、ここでは「ぶっこみ釣り」という言葉を他の釣り方と区別するために使っていますが、現在ではあまり使われていません。鯉釣りの主流の釣法なので「鯉釣り」と言えばこれを指すか、最近では海外の鯉釣りスタイルも導入されてきているので少しお洒落に「カープフィッシング」なんて言ったりします(「Carp=鯉、Fishing=釣り」という意味。)。また、海釣りでいう投げ釣りとほぼ同じなので、そちらをイメージしていただければこの先少し読みやすいかもしれません。
鯉の顔 鯉の横顔
鯉の口 鯉は底の餌を食べるため、口が下向きになっています。餌を砂ごと吸い込み、鰓耙(さいは)と呼ばれる鰓の器官で餌と砂を器用に分けて食べます。
釣り初心者はちょっとストップ!他の釣法から鯉釣りへ入門するのもあり

 釣り初心者の方は「鯉釣りの主流はぶっこみ釣りなのか。だったら、この釣法から鯉釣りに入門しよう!」と思われたかもしれませんが、ちょっと待ってください。鯉釣り経験者に同行するなら問題ありませんが、ぶっこみ釣りから挑戦するのは少しハードルが高いかもしれません。
 先ほど述べましたように、鯉のぶっこみ釣りは仕掛けという「罠」を仕掛けて釣る釣法です。つまり、鯉が餌を食べに来るであろう場所に仕掛けを設置しなければなりません。それをするには、まず目では見えない水底を把握し、その地形からどこで鯉が餌を食べるのか行動を予測することになります。この予測ができなければ、全く鯉は釣れません。もちろん、鯉釣り経験者でも予測を外してしまう時もありますが、鯉が釣れたときの喜びを知っている自分達は釣れなくてもまた挑戦しますし、フィードバックもできます。しかし、初心者の方はこの予測で苦戦してしまい、飽きてしまう可能性ありです。そこで、釣り自体が全くの初心者という方は「動」の釣りである浮かせ釣りなどからまずは釣りの感覚や魚という生き物を理解した後に挑戦したほうが心理的に楽です。
 他にも金銭的な面でも浮かせ釣りなどのほうが楽です。先ほど述べましたように、ぶっこみ釣りは鯉の行動を予測して釣る釣法ですが、人のように鯉の行動パターンも1種類ではなく何種類かあります。そして、その行動パターンの可能性が高いもの順に釣りを組み立てていくことになります。つまり、鯉の行動パターンごとに仕掛けを設置するので、「仕掛けの数×竿・リール」が必要というわけです。実際には、大体2〜3ヵ所に仕掛けを設置しますので、竿も2〜3本は必要になります。結果、単純に浮かせ釣りのコストよりも2〜3倍することになります。
ぶっこみ釣り(カープフィッシング)の装備
ぶっこみ釣りの道具 現在の私の装備、2本竿(真ん中の竿はマーカー用)。竿がセッティングしてあるのが、ロッドポッド約3万円。その先のセンサーは約3.5万円。お金を掛け始めると何事も切りがありませんが、鯉釣りも割と沼です。
 このように、ぶっこみ釣りはテクニック面と金銭面で若干のハードルがあります。これで敷居を高くするつもりもありませんし、これから鯉釣り初心者の方でもわかりやすい解説をしていきます。また、もちろん私もぶっこみ釣りにはぜひ挑戦していただきたいと思っています。しかし、あえて包み隠さずデメリットもここに記させていただきました。自分の釣り経験値、資金などを考慮して適した釣法から鯉釣りに挑戦してください。
 ちなみに、特に学生さんを中心に金銭面はなかなか手痛いと思います。だから、自分も最初は竿1本で済むウキ釣りから鯉釣りへ入門しました。そして、中学生で他の釣りもやっていたのでバスロッドやシーバスロッドを寄せ集めてぶっこみ釣りをするようになり、高校生で何とか揃えた、という感じです。
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まずは鯉を探して、釣り場を見つける

 鯉釣りをするからには、まずは釣り場を探す必要があります。「釣り場=魚がいる場所」、つまり「鯉はどこにいるか?」というところから鯉釣りは始まります。
 鯉はアユやアマゴのように鋭敏に泳ぎ回る魚ではないので、流れが緩やかな場所や流れのない場所を好みます。具体的には河川の中流域や下流域、また止水域ではダム、湖、池が挙げられます。そして、鯉自体珍しい魚ではなく、どこにでも生息しているので、特殊な環境でない限りそれらの場所なら釣り場になる可能性大です。しかし、鯉の魚影が濃いほうがもちろん釣れやすいので、初心者の方はもうワンステップ絞り込みましょう。
 鯉はとても環境適応能力が高い魚種です。例えば、アユは餌となる藻がなければいけませんし、堰で河川を遡上できなければ生息はほぼ不可能です。一方、鯉はパンなどの人工の餌でも学習して食べますし、産卵も水草がなければゴミなどを使う適応力があります。結果として、鯉は都市河川において優占種になりやすく、必然的に魚影が濃くなる傾向にあります。つまり、人の生活圏に近い河川や池が狙い目というわけです。
 このようなことから、東京、大阪、名古屋と言った大都市のすぐ近くを流れる河川は鯉釣りの一級ポイントになっています。まずは、通勤や通学のときに水面を覗いてみて鯉を探してみてはどうでしょうか。他にも、釣り場を決定する前に駐車場の有無やアクセス方法をGooglemapなどで確認しておくとよいでしょう。
 しかし、このように説明されても初心者の方はなかなかイメージしにくいと思います。そこで、インターネットで「鯉釣り ポイント」等のワードで検索してしまうのもありです。検索でヒットした釣り場で、近場のところをピックアップして、そこで鯉釣りの感覚を覚えてから釣り場を自分で探す楽しさも見出していけばいいと思います。
 釣りの観点からの釣り場選びは以上ですが、他にもそこが釣り禁止かどうかもインターネットで確認しましょう。インターネットに情報がなければ、実際に現地へ行き、釣り禁止の看板があるか確認することになります(Googleのストリートビューを使っても良いです。)。また、鯉が漁業権魚種に指定されている場合は、その漁業権を管理する内水面漁協から遊漁券を購入する必要があります。漁協のホームページか、直接漁協へ問い合わせて販売店等で遊漁券を購入しましょう。このような釣りにおけるルールもあるので、やはり最初はインターネットで釣り場を探してしまったほうが確実かもしれません。
餌を探す鯉 多摩川中流域の鯉釣り場
餌を探している鯉 餌を探している鯉など肉眼で確認できれば、それは釣りをする重要なファクターになります。もし、水が濁っていましたら、鯉が跳ねないか水面を観察します。
多摩川 都市河川は良い鯉釣りポイントであることが多いです。もちろん、多摩川も有名な鯉釣りポイントです。
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ぶっこみ釣りの道具

 ここからはぶっこみ釣りで使用する道具を紹介していきますが、ここで紹介するのは私の装備であり、あくまで一例と思ってください。なぜなら、鯉釣りと言っても色々なスタイルがあり、それに伴って使う道具も変わります。そして、それらスタイルごとに道具を列挙していては混乱してしまいますし、またそれだけのパターンがありますから率直なところ「一般的」なぶっこみ釣り道具とはどれを指すのか私にはわかりません。だからこそ、自分が実際に釣っている道具をご紹介するほうがお勧めできるのです。ちなみにここで紹介するのは、60〜80cmクラスの鯉をメインに狙う装備で、どちらかと言えばライトな(手軽な)装備です。とは言っても80cmクラスでも十分に対応できますから、普通に鯉釣りをする程度なら全く問題のない装備です。

【 竿 】
 竿については、最近になって手に入りやすくなりました「カープロッド 3lb」をお勧めします。カープロッドはヨーロッパスタイルの鯉釣りで使われる竿で、日本語に訳すとそのまま「鯉竿」という意味です(単に鯉竿と言うとまた違う「日本の鯉竿」のほうを指しますので、注意。)。対鯉用の竿なので、当然鯉釣りに向いています。竿の強さは「lb」で表され、数字が大きくなるほど強く、小さくなるほど柔らかくなります。カープロッド以外には投げ竿、磯竿3〜4号が使えますので、すでにお持ちの方はそちらをとりあえず鯉釣りへ応用してしまうのもありです。また、ぶっこみ釣りの竿としては弱いですが、シーバスロッドも使えます。シーバスロッドは浮かせ釣りにも使えるので、私が学生のときはシーバスロッド(9ft)でこの二つの釣りをしていました。財布の事情が厳しい学生の方にはこういう選択肢もありだと思います。

【 リール 】
 ぶっこみ釣りで使用するリールは、@スピニングリールであること、Aドラグ機能が備わっていること、Bラインが150m以上巻けることの3点を満たしているものを選びます。まずリールには色々種類ありますが、スピニングリールを鯉釣りでは選びます。竿を置くロッドポッドにしろ、センサーにしろスピニングリールを使うこと前提に作られていますので、他の道具との互換性を考えるとスピニングリールがベストです。またドラグ機能ですが、これはある一定以上の負荷を掛けてラインを引っ張ると自動的にリールが逆回転して糸切れを防ぐ機能のことです。鯉釣りに限らず大物釣りには必須の機能です。次にラインが150m以上巻けるキャパシティが鯉釣りのリールには求められます。ここで使うラインは4号(16ポンド)なので、4号ラインが150m以上巻けるリールを選びましょう。大体はリールに何号ラインが何m巻けるか記載がありますので、そちらを確認します。またリールには「〇〇〇〇番」という番号があり、それがリールの大きさを示しているのですが、メーカーによって違いがあるので一概には言えませんが、私が使用しているSHIMANOであれば4000番です。
カープロッド 鯉釣りで使用しているリール
鯉釣りの竿 カープロッド(3lb)、長さは12ft(3.6m)。他には投げ竿、シーバスロッドなどが鯉釣りへ転用可能。
鯉釣りで使用しているリール リールは「○番」と表記され、数字が大きくなるほどリールも大きくなります。鯉釣りの場合、大体4000番台からが選ばれます。
【 竿立て 】
 ぶっこみ釣りをする際、鯉のアタリがあるまで時間がありますので、その間に竿を置いておく竿立てが必要になります。竿立てにも色々種類があるのですが、ここでは「三脚」をお勧めします。三脚をお勧めする理由は、折りたたみ可能なものがほとんどで非常にコンパクトであること、価格も数千円程度で手に入りやすいこと、三脚一つで大体4本までの竿が置けるものが多く鯉釣りの竿数もカバーできること、などが挙げられます。本当にお勧めなのは、実のところロッドポッドというヨーロッパスタイルのものなのですが、価格が数万円しますので、本当に鯉釣りに熱中したときに候補に入れてください。他にも竿立てには一本刺し、ピトンなどありますが、最終的には三脚かロッドポッドの二択に落ち着くと思います。また「木などに適当に竿を置けばいいんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、そういったところに竿を置くと当然傷が付きます。結果、竿が曲がった際にその傷から折れることがありますので、お勧めしません。

【 タモ網 】
 鯉の場合、ブラックバスやシーバスのように口は手で持てませんし、重さもありますのでしっかりしたタモ網が必要になります。玉枠(円形のもの)の場合、最低でも50cm枠以上で、できればワンフレーム(折りたたみでない)ものをお勧めします。ものによっては強度が十分かもしれませんが、折りたたみのタモ網はどうしても継ぎ目のところから破損しやすいです。また、網のほうは強度はもちろん必須ですが(網には強度を表す基準がないので具体的に伝えられませんが、ナイロン製で糸が太そうなものを。)、目が細かいほうが鯉のヒレなどが引っかかりにくいので扱いやすいです。鯉専用のランディングネットもありますが、まだまだ普及していませんのでここでは挙げません。また、釣り道具の中にはボガグリップという口を掴む器具もありますが、鯉へは絶対に使用しないでください。口がシーバスのように硬くないこと、体高が高く体が重いことなどの理由で鯉の場合ボガグリップで掴み、持ち上げる行為は口への負担が大きすぎるため、鯉に深刻なダメージを与える可能性が高いです。
鯉釣りで使用している三脚 鯉釣りで使用しているタモ網
三脚 本格的に鯉釣りを始めるならばロッドポッドですが、三脚は安価で使いやすいです。
タモ網 タモ網は折りたたみでないほうが丈夫。ランディングしやすいよう大枠のものを。
【 アンフッキングマット 】
 釣り上げた鯉を傷付けないためのマットです。鯉の体表にダメージさえ与えなければ良いので、柔らかい草の上などに鯉を置いて対応できないこともないですが、アンフッキングマットがあったほうがリリースまでの動作がスムーズですので、持っておいたほうが良いでしょう。

【 折りたたみ椅子 】
 鯉釣りには待ち時間があるので、あったほうが疲れません。

【 カメラセット 】
 カメラと三脚があれば、釣り上げた鯉と記念撮影ができます。

【 仕掛けケース 】
 仕掛けをロストしてしまうこともありますので、当然仕掛け予備等を入れるケースが必要です。

【 折りたたみバケツ 】
 餌を入れておいたり、水を汲んだりするときに必要です。

【 メジャー 】
 釣り上げた鯉を測定します。濡れてサビる可能性ありなので、100均のもので十分です。

【 ハサミ、ペンチ 】
 糸を切ったり、鯉から針を外すときなどに使用します。

【 食料、水分 】
 夏場は特に飲料をしっかり準備しましょう。

【 タオル 】
 濡れた手を拭いたりしますので、必要です。

【 その他 】
 上記の道具と餌があれば、最低限鯉釣りはできると思います。あとは個人的に挙げると、サングラスはあったほうが良いです。特に天気の良いときは水面からの反射もあり、裸眼だと結構目が疲れます。また帽子もあったほうが、個人的には疲れ方が全然違うので被っていきます。他には、早朝や夜は暗いのでヘッドライト、蚊対策に虫よけスプレー、食事時のためにティッシュや抗菌シート、長居するときはテント、冬場はホッカイロ、草むらや浅場に立ち入るためのウェーダー、必要な場所ならば遊漁券など。
アンフッキングマットに鯉を横たわらせたところ ぶっこみ釣りのアタリ待機時
アンフッキングマット 鯉釣りはリリース前提で、また重量があり持ち上げ続けることができないので、こうした鯉を置くためのマットがあります。
折りたたみ椅子 鯉釣りには待ち時間が多かれ少なかれあるので、こうした折りたたみ椅子やテントがあると快適に釣りを楽しむことができます。
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ぶっこみ釣りの餌

ボイリー
ボイリー 現在、不動の地位を確立しているボイリー。初心者の方もぜひ使用してみてください。
 鯉釣りで使用する餌は実に多様です。なぜなら鯉は雑食性で、何でも食べるからです。よって、様々なものが釣り餌として利用できます。そして、鯉釣りの餌では自然にあるものを生き餌(タニシ、ミミズ、ザリガニなど)、人によって加工されたものを加工餌ボイリー、パン、イモヨウカンなど)として分類しています。生き餌は自然にあるものなので鯉が警戒をせずに食べる即効性がありますが、オイカワやフナなど他の魚にとっても好物であり(餌盗りが多い)、さらに生きているため管理や入手も大変です。一方、加工餌は手に入りやすく、ある程度加工されているため保存ができ、管理が楽です。また、本来鯉が口にすることがない餌なので生き餌ほどの即効性はありませんが、フィーディング(撒き餌)を行うことで鯉に餌であるということを示すことができればほとんど差はありません。そのため、鯉釣りでは加工餌を使用することが一般的です。鯉が警戒心なく食べる生き餌は状況によっては初心者の方にもお勧めなのですが、ここでは手近な加工餌をお勧めしていきます。
 そして、加工餌にも色々な種類がありますが、ボイリーをお勧めします。ボイリーはパスタ麺の主原料であるセモリナ粉をベースに作られており、栄養価の高い餌です。よって、これ一つで十分に鯉釣りができます。また、ボイリーを使用する際には、ヘアーリグという特殊な仕掛けを用います。ボイリーはその栄養価から他の魚による捕食から耐えるためにボイル(名前の由来はここから。)された固い餌なのですが、固い餌を釣り針へ直接付けると魚が食いついても鈎が餌を貫通できず、針掛かりしません。そこで、鈎から余分に糸を垂らして、そこにボイリーを装着することでこの問題を解消しています(ボイリーの隣に釣り針が横たわる状態にする。)。つまり、ボイリーとヘアーリグを組み合わせは鯉をピンポイントで釣るために特化した仕掛けなのです。ボイリーは海外で生まれた餌なので最初は手に入りづらかったですが、今ではネットショッピング(Amazonなど)で購入できるようになりました。仕掛けを作るのにヘアーリグ分の手間が発生しますので、初心者の方は仕掛け作りで多少難儀するかもしれませんが、誰でも鯉を専門的に狙うことができるようになるので、ぜひボイリーを使用してみてください。
 しかし、上記で述べたように栄養価が高い餌である分、良い材料が使われていますので、餌としては高価なほうです(私が使用しているボイリーだと約3000円/kg)。そこで、ちょっと足踏みしてしまった方にはコーンをお勧めします。スーパーなどで売られている缶詰コーンを使いますので、数百円で済みます。ただし、ボイリーほどの集魚力はないので、コーンとは別に撒き餌が必要です。とは言っても、撒き餌の用意もそこまでお金は掛からないので、やはりボイリーよりは安価で済むでしょう。また、確かにコーンはボイリーほどの集魚力はありませんが、野菜の中では比較的栄養価が高いほうです。さらに、鯉はどうやら白や黄色といった明るい色に興味を示す傾向があるようで、コーンの黄色がアピール力になります。ちなみに、コーンは固い餌ではないので、ヘアーリグは使用せず、直接鈎に付けます。また、鯉釣りでは生のトウモロコシではなく、ボイルされた缶詰コーンなどを使用するので、一応この場合は加工餌に分類されます。

 上記で少し述べましたが、鯉釣りではフィーディング(撒き餌、寄せ餌とも言う。)を行う餌も必要になってきます。フィーディングとは餌付けのことで、もっとわかりやすく言うと鯉を仕掛けへ寄せるための餌を撒くことです。もちろん、鈎に付けた餌だけでも釣れないことはありませんが、ほとんどの釣り場ではそこまで簡単にピンポイントで釣れません。また、撒き餌をしないということは掛かる鯉以外の鯉は餌を口にしないということになります。鯉は基本的に群れで行動しますから、つまりは「ここには餌がある」ということをその群れに対して認識させることができないために群れを足止めさせることができず、1尾釣ったらそれで後が続かないという状況になりやすくなってしまいます。このように撒き餌は釣れる釣り場を釣り人自ら作ることで鯉の主導権を握るための大切なプロセスであり、鯉のコースが読めれば撒き餌によって鯉が自然と鈎に導かれる状況さえ作ることができてしまうのです。
 以上のことから、フィーディングはほぼ必須と考えてください。そして、撒き餌には底に残ることで鯉に餌があるということを示し続ける餌(持続性)や粉状のもので遠くの鯉にも餌の存在を知らしめる餌(集魚性)など色々な意味合いを持って素材が配合されていることが必要です。どれかの性質に偏ってしまうと撒き餌として機能しにくくなってしまいます。そこで、まず初心者の方はあらかじめバランス良く配合されている市販の鯉釣り餌を撒き餌に用いましょう(参考:外部サイトへ移動します。マルキュー:鯉パワー巨鯉(きょごい))。そして、鯉釣りに慣れてきたら「ここは餌盗りが多いからコーンを足そう。」とか「冬で食いが悪いからザルで底に残る餌を少し取り除こう。」とか工夫していけばいいと思います。また、集魚性が元々あるボイリーは割高にはなりますが、撒き餌にも使えます。ただし、ボイリーは水には溶けず撒き餌としては若干物足りませんので、本格的に鯉釣りをするなら、やはり別に撒き餌が必要だと思ってください。
 ちなみに、先に述べた鈎に付ける餌を「食わせ餌」、撒き餌のことを「寄せ餌」と言い分ける場合があります。
鯉釣り生き餌用のザリガニ 鯉釣りのダンゴ餌
生き餌用のザリガニ 生き餌は鯉に対して強烈なアピールになります。しかし、ザリガニやミミズなど簡単に手に入る場所が近くにあるといいのですが、購入するとなるとなかなか高価です。
ダンゴ餌 撒き餌には底に残る餌、寄せる餌など様々な役割を持った素材が配合されていることがベストです。
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鯉釣りのダンゴ餌(自作)
ぶっこみ釣りの仕掛け

 次は仕掛けについてお話したいと思います。細かく分けていくと仕掛けの種類は結構な数になりますが、基本的な部分は同じです。と言うのも、最初に述べましたように鯉は底の餌を探して食べる習性を持っています。具体的には、砂などの餌以外のものも丸ごと吸い込み、鰓で餌とそれ以外のものを器用に分けて、餌のみを食べます。実は、この「餌以外のものも丸ごと吸い込み」というところが肝です。つまり、鯉釣りの場合は鈎を餌の中に忍び込ませて掛けるのではなく、餌と鈎をまとめて吸い込ませて掛けるのです。だから、餌で鈎を隠す必要はありませんし、餌が鈎のすぐ隣にあれば鈎には餌が付いていなくても良いのです。そして、鯉に餌ごと吸い込まれた鈎は口内のどこかに触れます。そして、鯉が鈎の違和感を感じてオモリの重さが掛かり、自動的にフッキングが完了するというシステムになっています。このシステムさえ満たしていれば、鯉釣りの仕掛けとしては十分です。よって、鯉釣りを始めると色々な仕掛けを目にすることになりますが、この仕組みさえ押さえておけば色々工夫しても良いですし、反対に手広く仕掛けを持っておく必要もありません。よって、これからご紹介する仕掛けは私が使っている仕掛けですが、このままでもオリジナリティを入れても構いません。
 本題の仕掛けをご説明する前に、簡単に鯉釣りの仕掛け全般についてご紹介しておきます。

【 仕掛けの鈎数 】
 まず仕掛けの鈎数ですが、1本鈎の仕掛けもあれば、4本鈎の仕掛けもあります。しかし、鈎数が多いとライントラブルや打ち返しに時間が掛かるため、現在では1本鈎の仕掛けがほとんどです。

【 ダンゴ餌を用いる仕掛け 】
 仕掛けにセットする餌との関係ですが、先ほど述べた食わせ餌だけをセットする仕掛けもあれば、食わせ餌と寄せ餌を一緒にセットしてしまう仕掛けもあります。吸い込み仕掛けやラセン仕掛けと呼ばれる仕掛けがそれで、糸やラセン(針金を釣鐘状に曲げたもの)で寄せ餌をセットできるようになっています。寄せ餌をセットする際、ダンゴ状に丸めてセットするのでこのようなシーンではダンゴ餌とも言われます。これらの仕掛けの強みは食わせ餌も寄せ餌もワンセットで鯉に提供できる点ですが、仕掛けを投入する度にダンゴ餌をセットしなければならないので手返しが悪く、また着水音も目立ちます。

【 オモリ 】
 オモリについてですが、オモリには仕掛けを固定する役割もありますが、先ほど述べたようにフッキングを完了させるという役割もあります。鈎先が鯉の口に触れ、鯉が違和感を感じて動くとオモリの重さが鈎に掛かり自動的にフッキングされるシステムなので、オモリが軽すぎると掛かるところまでいきません。よって、鯉釣りでは比較的重い10〜25号あたりのオモリが使用されます。

【 鈎 】
 はこれでなければならないというものはなく、標準的な形をしていれば問題ありません。鈎のサイズは伊勢尼10〜12号相当が一般的でしょうか。ただ、注意してほしいのは、鈎には鯉の口に触れたときに刺さる鋭利さが必要になります。これがないとオモリの重さが掛かる前に鈎を吐き出されてしまいます。ちなみに、私のお勧めは「一刀チヌ 5号」です。

【 接続金具 】
 サルカンやスイベルなどの接続金具は鯉の引きに耐えうるものであればどれでも構いません。私の場合は「スイベル サイズ4号」、「スナップスイベル サイズ3号」を使用しています。

【 糸(ライン) 】
 ラインは最も安価なナイロンで十分です。仕掛けの糸には、比重があり仕掛けが落ち着きやすいフロロカーボンが使用される場合もあります。私はミチ糸から仕掛けの糸まで全てナイロンで、4号(16ポンド)と3.5号(14ポンド)を使います。

 以上のことを踏まえて、ここではヘアーリグ一本針仕掛けをお勧めします。一本針仕掛けは最もシンプルな仕掛けなので、初心者の方でも作りやすい仕掛けです。また、シンプルであるからこそ、仕掛けのトラブルが少ないことも利点です。ヘアーリグやオモリ部分にも工夫を入れることは可能ですが、ここで紹介するのは最も標準形で、これで十分に通用します(現に私はこの仕掛けです。)。また、この仕掛けで使用する釣り具は釣具店で簡単に手に入ります。
ヘアーリグ一本針仕掛け
 こちらが今回お勧めするヘアーリグ一本針仕掛けです。下記に補足を列記しますが、初心者の方が仕掛け作成で少し手こずると思われるのは、ヘアーリグの部分です(鈎からクイックスナップの部分)。ヘアーリグの部分は、まず八の字結びで小さな輪を作ります。輪を作ったら、その糸に外掛け結びで鈎を付けて完成です。仕掛け作りに慣れるまでヘアーリグの長さが調節しにくいと思いますが、そこは何とか頑張ってください。ちなみに、ボイリーを使用せず、コーンを食わせ餌にする方はヘアーリグ部分は不要です。単純に外掛け結びで糸に鈎を付けたら出来上がりです。

【 補足 】
・スナップスイベルやスイベルへの結び方はクリンチノットがお勧めです(参考:外部サイトへ移動します。DAIWA:クリンチノット)。
・鈎と糸の結び方は外掛け結びがお勧めです(参考:外部サイトへ移動します。DAIWA:外掛け結び)。
・ヘアーリグ部分の小さな輪を作る際には、八の字結びを使います(参考:外部サイトへ移動します。DAIWA:8の字結び)。
・オモリには小さいスナップサルカンを付け、スナップサルカンは糸を通すだけにします。つまり、オモリはスナップスイベルからスイベルの間を自由に行き来できます。これを誘導式と言い、オモリの負荷が掛かるまでゆとりを持たせます。
・オモリの両端には5mmほどのゴム管を通します。結び目を保護するためです。
ぶっこみ釣りの仕掛け
 ここまでのことをまとめると、このようなセットができると思います。ヘアーリグ一本針仕掛けは、道糸に輪を作ることでワンタッチで脱着可能になります。
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いざ釣り場へ!マクロ、メゾ、ミクロの順にロジックでポイントを絞る

 上記の準備が整ったら、あとは鯉は釣るだけですが、そのためには鯉のいるポイントへ仕掛けを投げ入れなければなりません。鯉は意味もなくあちこちにいるわけではなく、何かの理由に基づいてどこかにいます。よって、ポイントの決定はその理由を当てるだけのことです。しかし、それが難しいところです。なぜなら、鯉が考えていることを簡単にはくみ取れないからです。もし魚の気持ちがわかったら、釣り人も漁師さんも苦労はしませんし、漁船には魚探が必要ないかもしれません。
 よって、ポイント決定は確実な理由を順に選んでいき、選定します。つまり、鯉釣りの場合はマクロ(広い視点)、メゾ(中間の視点)、ミクロ(細かな視点)へと順に理由を積み上げることで絞り込み、ポイントを決めます。例えば、バス釣りのようにボート等でポイントをいくつも回れるような小回りが利く「動」の釣りであれば、ミクロからマクロの方向へ釣りを組み立てても良いかもしれませんが、鯉釣りは上記で述べたように罠を仕掛ける釣りなのでポイントは基本的に動かせません。つまり、最初にミクロからの理由でポイントを選定して釣りを開始すると、マクロの理由が揺らいだ途端に一気に論理崩壊するので気付いたときにはノーヒットで一日の釣りが終わってしまうことになるのです。このように鯉釣りでは鯉の行動を外側から一つずつ紐解いていくことで、初めて広大な水底にポツンと置かれたあなたの鈎を鯉が口にするシナリオが完成するのです。

 では、実際のポイント選定の流れを述べていきます。まずは、マクロの視点です。上記のところで鯉釣りをする河川や池は決まっていると思います。そこをまず「季節」で絞り込みます。季節ごとのキーワードは「産卵」、「涼しいところ」、「水温」、「暖かいところ」です。このキーワードを念頭にGoogleマップ等を使って地図からポイントを探します。例えば、春は鯉にとって産卵という重要なイベントがあるシーズンです。具体的に鯉がとる行動は、水温上昇が早い支流を遡上して、水草などに卵を産み付けます。しかし、産卵が始まってしまうと餌は食べないので、狙うのは支流に遡上してくる鯉です。つまり、河川では本流と支流の合流点、また池では流れ込みなどがポイントになるので、そのようなところを地図で見つけるのです。
 次はメゾの視点です。ここで大切になるのは釣り場の「変化」です。先ほどの春の例からいくと、鯉は支流へ入ってくるわけですが、縦横無尽に泳いで入ってくるわけではありません。必ず遡上するコースがあります。そのコースの中継地点となる釣り場の変化を見つけるのです。例えば、本流から支流へ通ずるカケアガリ、テトラポッドやゴロタ石等で岬上になっているところ、などこのような変化を探します。これら変化は鯉にとって餌場になっていたり、休息場所になっていたりします。何もない路上よりもコンビニや道の駅に人が集まることと同じというわけです。ちなみに、私はこの辺りまではGoogleマップの衛星画像などで探していくつか候補を挙げておき、あとは実際に釣り場についてから変化を確認して釣り座(釣りをするスペースと荷物等を置いておくベースキャンプの確保。)を構えます。
 最後にミクロの視点です。ここで実際に仕掛けを投入する地点を決めます。ミクロの視点で大切になるのは「底」です。最初に述べたように鯉が餌を食べるのは底になります。よって、適切な底に仕掛けを投げ入れる必要があるのです。まず、底質としては砂地(小石くらいは混じっても良い。)を探します。理由としては、岩盤や水草などの上では仕掛けが転がってしまったり、沈み込んでしまうなど安定しないためです。さらに、砂地は鯉の食性にも合っています。ゴロタ石や水草などの変化にはエビや小魚などが潜みやすく集まっており、鯉はそれらを狙うこともありますが、生きている(活発に動く)エビや小魚を追うことはあまりありません。そのことは口の構造を見れば明らかで、鯉には貝などを砕くための咽頭歯はありますが、ピラニアやシーバスのような捕らえるための歯はありません。よって、ゴロタ石や水草などのど真ん中に仕掛けを打っても釣れる可能性は低いのです。しかし、ゴロタ石や水草などの周辺には鯉の餌となる生き物の死骸や有機物が溜まりやすいので、それら変化と砂地の境目は良いポイントになります。
河川における鯉釣りポイント
マクロ、メゾ視点での河川ポイント例 河川ではこういった環境的、もしくは地形的な変化が至る所に存在し、そこがポイントになります。まずは、マクロの視点である程度絞り込み、候補を上げていきましょう。
支流へ遡上してくる鯉のコース例
春、支流へ遡上してくる鯉のコース例 釣り場の変化はこのようにコースの中継地点になり、そこがポイントになります。後で述べる撒き餌は、この例ではポイント@とAのコース上流2〜3mに打つことになります。
 このような底の情報は陸から見ただけではわかりません。そこで鯉釣りでは「底探り」と言って、オモリを投げてそれを引きずってくる感触から底を判断します。例えば、底が砂地ならオモリは滑らかに引きずれますし、カケアガリになっているところは坂なので抵抗があり、また岩盤や石が多い場所ではコツコツとした感触が糸を通して伝わってきます。これで底の変化を読み取っていくのです。最初は陸で砂地や草むらの上を引いてみて伝わる感触を覚えましょう。この底探りは、他にも携帯型魚群探知機「deeper」を使うなどの方法がありますが、このオモリを引く方法でも十分通用しますので、初心者の方はまずこの方法で挑戦してみましょう。
 また、ここまで水深について触れてきませんでしたが、攻める水深はあまり深く考えないでください。一般的には水温が高いときは浅場、低いときは深場という傾向はありますが、それよりは上記のマクロ、メゾ、ミクロの視点で選んだポイントが的確かどうかのほうがずっと重要です。なぜなら、ポイントが合っていれば真冬でも水深1m程度の浅いところでもコンスタントに釣れますし、反対に湧き水など鯉にとって魅力的な変化が深いところにあればそこがポイントにもなるのです。つまり、攻める水深はポイント次第で簡単に左右されてしまうのです。ただ注意点としては、深いところのポイントは当然見つけにくいので、ダム湖など水深のある釣り場は難易度が高くなります。また、鯉は大型魚なので、群れでポイントへ侵入してくるには最低限の水深(1m以上)は必要です。よって、底探りの際には、大体で構いませんのでオモリが着水したらカウントを数えて水深を測ります。

 以上長々と述べさせていただきましたが、このボリュームになるのはそれだけポイント選びが重要だからです。魚さえいればあとは餌と仕掛けが機能して掛かるだけなので、ここで釣果はほぼ決まります。そして、ここが鯉釣りで最も難しいところです。上記で述べたようなセオリーに基づいてポイントを絞るわけですが、ポイントは天気など様々な事象を勘案して見極める必要があるので、とても難解です。20年ほど鯉釣りをやっている自分でもよく見誤ります。初心者の方はなおさら、こんなことを説明されてもなかなかイメージしにくいと思います。よって、最初はネットや鯉釣り雑誌等で公開されているポイントへ入釣したり、経験者と同行することで経験を積むのも良い方法だと思います。
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鯉釣りにおける河川のカーブ外側のポイント
向かい風時の鯉釣りポイント選定
追い風時の鯉釣りポイント選定
流れ込み・排水口
抽水性植物と沈水性植物
撒き餌の「集約力」を使いこなす

 ポイントが決まったところで、鯉釣りでは釣りをする前にフィーディング(撒き餌)を行います。撒き餌で最も重要になってくるキーワードは「集約力」です。上記で述べたように、鯉釣りは罠を仕掛けて釣る釣りです。しかし、仕掛けに付けた食わせ餌だけを広大な水底に置いたところで、その怪しげな餌だけをピンポイントで鯉に食べさせることはなかなか難しいことだと容易に想像が付くと思います。だから、その罠に掛かる確率を上げなければならないわけです。そこで、撒き餌の集約力を上手く活用します。具体的には撒き餌によって鯉に餌の存在を知らせて、寄せて、口を使わせ、餌を食べ続けさせ、気付いた時には仕掛けの餌も吸い込んでいた、というシナリオを作ります。つまり、撒き餌自体が壮大な罠であり、例えるならば撒き餌を使うことは魚を捕るのにタモ網から漁網に持ち替えたようなものなのです。
 撒き餌の使い方を説明する前に、鯉は撒き餌をどう食べるか、というところをまず押さえておきましょう。河川のほうがイメージしやすいので河川での例でいくと、当然上流から下流への流れがあるわけですから、撒き餌を投入すると下流方向へ餌の細かな粒子や匂いが拡散していきます。まず、それに鯉が反応して寄ってきます。そして、撒き餌を投入したところは流されにくい粒の大きなコーンや麦、ボイリー等が残っている状態になりますが、基本的に寄った鯉はこれらの餌を下流側にある餌から順に食べていきます。つまり、鯉は餌を発見すると撒き餌を投入した中心部へいきなり食べに行くのではなく、撒き餌を投入した外側(下流側)の細かな餌から順に食べるのです。細かな餌のほうが消化吸収が良いからなのか理由はわかりませんが、まずはこの習性を念頭に置いてください。
 このことを踏まえて、どうすれば望むシナリオになるのかというと、答えは仕掛けの投入ポイントよりも少し先(上流)のコースに撒き餌を打つのです。先ほどポイントのメゾのところで述べたように、鯉にはそのポイントへ入ってくるコースがあります。要は、撒き餌を使ってミクロで決めた仕掛けの投入ポイントへできるだけそのコースを集約したいわけです。しかし、ミクロで決めた仕掛けの投入ポイントと同じところへ撒き餌を打つと、鯉は拡散した(外側の)撒き餌を完食してから仕掛けの食わせ餌を食べることになりますので、鯉が掛かるまで多くの時間を要します。反対に、仕掛けの投入ポイントから離れすぎたところへ撒き餌を打つと最悪そちらが主のコースになり仕掛けの食わせ餌が置き去りになってしまう、つまりは強みである集約力が裏目に出るケースが出てきます。よって、遠からず近からずの撒き餌の外側に仕掛けが設置されるように撒き餌を打つ必要があるのです。
 では、具体的に仕掛けと撒き餌の距離感は一体どれくらい保てばいいのか述べたいところですが、これについてはケースバイケースなので一概に言えません。例えば、河川と野池では流れの強さが違うので、撒き餌の拡散する範囲も変わってきます。また、撒き餌の投入量についてもその場その場の状況を見て判断しなければなりません。なぜなら、鯉の活性や魚影の濃さ、またジャミ(餌盗り)に撒き餌を食べられる分も考慮しなければならないので、例えば冬場で鯉を含めた魚の活性が低ければ撒き餌を少量に、逆に夏場で活性が高ければ多めに調整しなくてはなりません。そこで初心者の方はまず、市販の鯉釣り餌なら野球ボール小サイズを3投、もしくはボイリーならば大きく一掴み程度を仕掛けの投入ポイントよりコース先(上流)2〜3mのところへ投入しましょう。この量は撒き餌としては少ないほうです。撒き餌が多くてアタリがなかった場合、撒き餌が多すぎて仕掛けに到達できないのか、そもそも鯉のコースを外しているのか、または鯉自体の魚影が薄すぎるだけなのか、など釣れない要因を絞ることが難しくなってしまい、その後の釣りが組み立てにくくなってしまいます。よって、撒き餌は少な目から始めたほうが無難なのです。この量から釣りをスタートしてアタリがあるようなら増やしても良いですし、反対に冬場で活性が低そうならば撒き餌の量を減らし、仕掛けの投入ポイントと撒き餌の距離も1mくらいに変更してタイトに攻めたほうが良いです。もちろん、釣り場の鯉のストックや活性もある程度予想が付くならば、最初から撒き餌を多めに撒いても構いません。
 このように鯉釣りでは撒き餌を使うことでコースに入ってきた鯉を次々に仕掛けへ導くことができます。しかし、使い方を誤るとアタリが遠くなってしまうので注意しましょう。また、撒き餌が効くまでに多少の時間を要するので、私の場合は底探りをして仕掛けの投入ポイントを決めた後に撒き餌を行っています。そうすると仕掛け等の準備をして投げ入れる頃には十分に拡散しています。また、市販の鯉釣り餌は、乾燥された状態で売られており釣り場で水を加えてから使用しますが、作り方は商品裏面等に記載されているので心配ありません。恐らく記載されていると思いますが、作り方のコツは、練らずに水を均一に行き渡らせることです(練ってしまうと拡散しにくくなります。)。
自分のイメージをチューニングしながら鯉を釣り攻める

 ここまでで撒き餌を投入し、ミクロの話で仕掛け投入ポイントも決定しているはずです。よって、あとは餌を付けた仕掛けを投入ポイントへ投げ入れるだけになります。餌のセット方法ですが、ボイリーの場合はヘアーリグの部分にボイリーを通し、ストッパーで抜け落ちないようにして完了です。また、コーンの場合は鈎に直接2〜3粒ほど付けます。そして、キャストして仕掛けをポイントへ投入します。基本的にはこれで糸を張った状態で竿立てに竿をセットし、スピニングリールのドラグを緩めて(糸が出るようにして)そのまま竿は動かさずに待つだけです。また、仕掛けを投げ入れてからの待ち時間は、フィールド等によって変わるため決まったものはありませんが、私の場合は1時間半としています。経験上、仕掛け投入から30〜40分で鯉の警戒心は解けますので、鯉の魚影がそこそこあれば十分に余裕を持った時間設定です。また、コーンやボイリーは溶けないので鯉が掛かるまで放置しても良いのではないかと思われるかもしれませんが、仕掛けが絡まったり亀などに餌を盗られることもありますので、釣れなくとも1時間半経ったらそのチェックのために一度回収することをお勧めします。しかし、ポイントが合っており、撒き餌も効いていると投げてからすぐに掛かることもあるので、油断はしないようにしてください。
 以上のやり方で、何かの理由に基づいてポイントを決定し、仕掛けを投入しているので、釣れる可能性は十分にあります。しかし、自分の狙うポイントが必中するとは限りません。上記のポイント選定で述べたように、魚の気持ち(動き)を全てくみ取ることは難しいです。よって、ポイントを外してしまい全く釣れないかもしれませんし、釣りこぼす鯉も出てきます。そこで、竿と仕掛けをもう一式用意して、自分の予想よりもう一歩先を見据えたポイントへ仕掛けを追加で投入します。最初のほうで述べたように、鯉のぶっこみ釣りの竿数が1本で済まないのはこのためです。この竿のことを鯉釣りでは「捨て竿」と言います。ただし、一般的に「捨て竿」とは、目的なくキャストをして放置し、単発の大物を狙う竿のことを指すので注意してください。
 では、もう一歩先を見据えたポイントとはどこを指すのか、具体的に述べていきたいと思います。先ほど述べたように自分の狙うポイントが当たっているとは限りません。そこで狙うポイントよりももう一つ手前(浅場)か、沖側(深場)のポイントへ捨て竿の仕掛けを打っておきます。鯉の回遊ルートは意外と規則的なのですが、活性により行動範囲が変わります。例えば、鯉の活性が高ければ行動範囲は広くなり(浅場に来やすくなり)、反対に低ければ行動範囲は狭くなります(深場に行きやすくなる)。つまり、浅場か深場かのポイント選択は、言い換えれば鯉の活性が高いか低いかということを問うているわけです。だから、自分の予想よりも鯉の活性が高い可能性がある場合は(夏場の早朝・夕方、雨の後、秋に暖かい日が続いたとき、初春に暖かい日が続いたときなど)、もう一つ手前(浅場)のポイントに捨て竿の仕掛けを打っておくと良い結果が得られるかもしれません。もちろん、捨て竿にアタリが続くようであれば、そちらをメインのポイントにしても構いません。
 このように「保険」的な意味合いの捨て竿の使い方もありますが、単発で入ってきた鯉を狙い撃つこともできます。鯉釣りをしているとポイントよりも手前で鯉が跳ねたり、足元を泳いでいくことがあります。狙っているポイントで釣れていても、こうした釣りこぼす鯉も当然います。そこで、このような目撃がある場合は、鯉がよく通っていく場所へ撒き餌を1投し、捨て竿の仕掛けを投入しておくと、こういった鯉を釣ることができます。浅場に群れで入ってくることは少ないので、メインのポイントよりはアタリの頻度が少ないですが、さらに釣果を伸ばす要因になります。また、目視だけで釣ることができますので、初心者の方は積極的に狙ってほしいです。
 ここまで色々と述べてきましたが、結局のところ狙ったポイントへ仕掛けを投げ入れて待つ、という淡泊な釣りのイメージを持った方もいらっしゃるかもしれません。しかし、この捨て竿で一気にゲーム性は高まりますし、もちろん釣果にも差が出てきます。最初から狙ったポイントで釣れることはそれはそれで楽しいですが、捨て竿でその日の鯉釣りのピースを一つ一つ埋めていくことも楽しみの一つになると思います。
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待つときの糸の張り方
アタリ、そして鯉の取り込み

 ポイントを決め、撒き餌をし、仕掛けを投入したら、あとは鯉が自動的に掛かって(アタリがあり)釣り上げるだけになります。こちらからアワセ(魚が鈎をくわえた瞬間に糸を引いて、掛けること)を行う必要はありません。上記の仕掛けのところで述べましたが、鯉は鈎を餌もろとも吸い込みますので、異物である鈎に気付き、吐き出そうとしたときにオモリの重さが加わり、自動的に鯉が掛かる仕組みになっています。そして、鯉が掛かると泳ぎ出し、糸が引っ張られますので(リールから糸が出ていくので)、やり取りに入ります(リールのドラグを緩めて竿立てにセットしておくのはこのため。ドラグを締めておくと竿が持って行かれます。)。また、竿先を見ていると掛かる前に竿先が小さく揺れているのを観察できます。これを前アタリと言い、鯉が仕掛けに接近して糸が触れたり、また鈎をくわえるも器用に吐き出すことで起こるアタリの前段階のようなものです(前アタリがないときもあります。)。基本的にはそのまま待っておけば掛かりますが、掛からなければ何らかの問題があります。例えば、針掛かりを完了させるためのオモリの重さが加わっていないというケースが考えられますが、これは上記通りに仕掛けを作成していれば問題はないはずです。また、次に注意してほしいのは、竿先から出ている糸の方向です。上記で述べましたが、河川の場合、仕掛けに対して下流側から鯉が入ってきます。しかし、糸が流れで下流側へなびいていると、仕掛けへ向かっていった鯉に糸が触れて、警戒します。鯉は餌を食べたいのだけど糸に触れては離れ、再び下流側から泳いできて糸に触れては離れを繰り返しますので、結果として竿先が何度も揺れるということになります。この事態を避けるために、待ちの間は糸を張っておきましょう。ピンピンに一直線になるよう糸を張っておくまでの必要はありませんが、あまりに糸が弧を描く場合はもう少し上流側から仕掛けを投げ入れて糸が受ける流れの抵抗を低減しましょう。
 上の動画はぶっこみ釣りにおける鯉のアタリです。このように鯉は自動的に掛かります。リールから糸が出たところで竿を持ち、やり取りに入ります。少し見づらいですが、竿先をよく見ていると前アタリも映っています。鯉の掛かり方については、針の掛かり方でさらに詳しく説明しています。
 鯉が掛かったら、竿を持ってドラグを締めます。大物釣りである鯉釣りではこのドラグ調節が非常に重要です。竿と糸のバランスを考えドラグを締めすぎず、緩めすぎず調節し、鯉の引きに対応しなければなりません。ドラグを締めたら、鯉の様子を見ます。まだ走るようなら無理にリールを巻いてはいけません。反対に、もうあまり引かないようでしたら鯉を寄せにかかります。鯉を寄せるには基本的にポンピングと呼ばれる技が使われます。これは大物釣りでは大体使われる技術です。ポンピングは、竿を持ち上げて、その粘り(反発)を利用して相手を引き寄せ、再び竿を倒した時に生じるラインの余裕を巻き取ることです。これを繰り返す事で鯉を引き寄せます。そして、鯉が近くに寄ってきたら手前で少し引き合い、空気を吸わせて鯉を疲れさせます。鯉がまだ元気なうちにタモ網へ入れようとすると驚いて、再び走られ糸を切られてしまうことがあるからです。鯉があまり抵抗しなくなったら、タモ網に入れます。こちらから掬いにいくのではなく、頭から誘導して網へ入れるのがコツです。網に魚体が収まったら、網の枠を持ち、陸に上げます(柄で持ち上げようとすると折れますのでご注意)。これでフィニッシュです。
鯉とやり取り中 ランディング前の鯉
鯉の引きで曲がる竿 鯉の引きは力強く簡単には糸を巻き上げられません。また、力対力になってしまうと糸切れや竿が折れてしまうこともあります。余裕を持って、泳がせられるときは泳がせて相手の体力を奪いましょう。
やり取り終盤の様子 写真のように鯉の頭が水面に出るようになればギブアップの合図です。鯉を網へ誘導しましょう。元気なうちに網入れを試みようとすると失敗してバラシてしまったり、仮に上手く陸に揚げることができても暴れて色々と手間取ってしまいます。
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ぶっこみ釣りのアタリ
ランディング後の余韻

 鯉を釣り上げたら、傷がつかないような柔らかい場所においてあげてください。鯉を保護するアンフッキングマットという専用のマットやシートを利用したり、草の上であるなどとにかく鯉の体表を傷つけず、粘液を落とさないことが重要です。鯉は生命力のある魚ですが、ここからの作業はできるだけ早く、そして丁寧に扱ってあげてください。まず、鈎を外します(鈎を飲んでいたらペンチか針外しで外します。)。ここでリリースしてもいいですが、写真やメジャーで大きさを測り、記録としてに残しておくと良い思い出になります。鯉を横たわらせて写真を撮る場合、鯉の隣に竿やペットボトルなどを置くと大きさが良くわかります。また、持って撮る場合は腹周辺は内臓がありますので避け、基本的には頭と尻鰭の辺りを持ち撮影します。そしてリリースするときは、まず鯉を水中に入れ、しばらく支えてやります。鯉が尾を振りだしたら軽く沖へ押し出してやります。
80cmオーバーの鯉
80cmオーバーの鯉 このサイズくらいまでなら小河川や野池でも十分に狙える。さあ、鯉釣りを始めましょう!
 以上、ぶっこみ釣りの基本的な流れを紹介しました。ボリュームとしてはかなりのものになってしまいましたが、鯉を釣っていただくにはこれだけは覚えてほしい最小限の内容になっています。正直なところここまでのボリュームになるとは思っていませんでしたが、読み返してみるとそれだけ最初のハードルが高い釣りである表れなのかもしれません。また、思った以上に論理的な釣りであるとも思いました。だから、しっかり押さえるべき点を押さえれば、簡単に釣ることができます。よって、初心者の方は一見難しいなと思ったかもしれませんが、まずは一つ一つクリアしていき、釣りを組み立て慣れるところから始めていただければ思います。ここでは主に文字で鯉釣りを伝えることしかできませんが、ぜひチャレンジしてみてください。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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