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高雄山神護寺 寺宝紹介

□ 明恵上人書状

 明恵が師であり伯父である上覚にあてた、三十三歳のときの手紙。
 華厳思想と密教行法の融合を試みた学僧である明恵は、義林房喜海らに華厳疏百三十巻全部を正治二年(1200)の冬に講じ始めた。
 「その残り四十余巻を完了して生々世々の思い出としたい。そのため師とも弟子とも思うように暮らせません。また修行と学問の二方面において成果を上げることができません」と師匠に会えない寂しさ、学問の思うように進まない悩みを真摯に書き送っている。
 後半部分では、シルクロードやインドへ思いをはせ、ひたすら釈尊を念じ敬慕する気持ちに胸打たれる。

後白河法皇神護寺御幸記(上覚筆)
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