内部は腐食した水が引いた跡がある。
凍結・融水を繰り返し腐食も進んでいるようだ。
通路に沿って進む。
時期によっては水没しているようだ。
「上段入坑口」と書かれた板がある。
内部は暗く、方向感覚を失いそうになる。
もしかしてスキップだろうか・・・。
倒れているが、採掘原炭の引き上げ箱かもしれない。
恐ろしく閉鎖的な通路を抜ける。
昼なお明かりは届かない。
崩れた巨大なコンクリート片が散らばる。
羽幌炭鉱選炭工場の施設に酷似している。
抜け出た処は竪坑直下であった。
圧倒的な高さだ。
レイルが何本もあり、
それらは大きく捩じれている。
夥しい量のアングルとI鋼で組まれた筐体。
内側からのコントラストは凄い。
しかし付近の捻じ曲げられ方は尋常ではない。
落下や劣化のレベルではない。
「いつもにこゝ元気よく」
「火事は恐ろし火の用心」
ところが、である。
閉山決定後の坑口密閉中に爆発事故が起きたのである。
死亡者も出し、
その惨劇がこの場である。
改めて事故の冥福を祈る。
見上げると届かない回廊があり、
羽幌とは違う迫力だ。
現代より遥かに大きいリレーやマグネットが装備された配電盤。
これもかなり破壊されている。
昭和46年の閉山からおよそ40年。
竪坑の廃墟のその内部である。
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