集団ベルト様式 夢の跡




夕張市小松地区を遠望。
旧国鉄夕張駅舎は炭鉱の盛衰と共に、3度南下移設されている。
写真中央部がかつての夕張駅ヤードだが、今はもう面影も少ない。 夕張市

札幌近郊の積雪が減少しても、
夕張山中の積雪はまだまだ多い。
石炭の歴史村以北から大新の沢へ入る。 積雪

林道はもはや廃道と化しているが、
冬の終わりは雪が締り、
非常に歩き易い。 スノーハイク

眼下に夕張新第二炭鉱利根坑付近を見下ろしながら歩く。
風洞室も斜坑も望むことができる。
スタート地点の標高は400m、目指すは520m付近だ。 夕張新第二炭鉱



30分ほど登攀すると大きく開けた場所に出る。
今回は道を選ばなくていいようにスノーシューを履いてきたが、
南面はサクサクと歩き易い。 ズリ山



その丘を越えると前方に巨大な廃墟が見える。
左右に点在する廃祉は繰込所と巻上げ機室だ。
接近してみよう。 繰込所



向かって左手は繰込所の廃墟だ。
古地図には石狩第2坑付近からの軌道敷が記載されており、
ここまでナローゲージが来ていたのかもしれない。


天井が抜けた廃墟の中を歩く。
繰込所とは坑口に隣接した作業員のための入坑準備室のようなものだ。
作業配分や入出坑記録、防具の準備などを行う場所だ。


煉瓦で覆われ、どこか昭和初期の雰囲気とも違う
重厚な造りである。
隣の巻揚げ機室も見てみよう。 煉瓦


近くには現合製作に近い扇風機が鎮座する。
通気専用風洞を確保し、
かつてはガス干渉計による精密検定を行っていた。


巻上げ室の巨大な体躯である。
かつて発破は一切使用せず、コールピックとカッタを使用した採炭であった。
1区画(=300m)ごとに密閉を繰り返し、爆発に備えたという。 巻上げ室


巻上げ室の内部には既に何も無く、
巻上げの動力装置やゲージ、シーブなどを搬出する際に、
意図的に天井を壊したのかもしれない。 内部


外観の雄姿は偉容なもので、かつての栄光が忍ばれる。
昭和29年度の出炭量は第一、二、三、清水沢坑で全市の55%を超え、
関係人口も市の45%を占めた。


その先には植生の無いズリ山のような丘がある。
これを超えて先に進む。
天気も良く、−4℃とアタックに最適な気候だ。 ズリ山


ズリ山の頂上には機能を失った電柱が残存する。
斜面の角度は上部に行くと急だが、
スノーシューで一直線に登攀する。 電柱


西斜面には選炭場のような廃墟がある。
ここではブラッドフォードブレーカーにより、
大塊を75〜100mmに粉砕していた。 選炭場


更に上部には貯水槽の廃止が出現した。
水準以下の融水は2.83立米/分、揚程305mと強力なポンプで、
排水し貯水の後、沈殿濾過を行う。 貯水槽


谷間を進むと、いくつかの廃祉と坑口らしき跡がある。
最近は野生動物しか歩いていないようだ。
谷は狭まってきたが、道は平坦だ。 四区風洞


建屋の内部には扇風機の鎮座する土台があった。
その延長にも密閉された風洞がある。
ここは風洞の送風機室だ。 送風機室


他にもガス抜きの配管を伴った風洞があった。
通気はすべて機械通気法で、
その総排気風量は21,100立米/分に及ぶ。 風洞


等辺山形鋼で組まれたイケール内には、
80A程度の配管が有り、ゲートバルブに接続されている。
いつか誰かがバルブを開放することがあるのだろうか。 ゲートバルブ


密封されてるとは言え、他にもあちこちに坑口が点在し、
各坑と接続した風洞の重要性を物語る光景だ。
また開坑直後から炭鉱住宅が建築された由緒ある炭坑でもある。 坑口群







戻る

スノーハイク
トップページへ

トップページへ