羆の痕跡


軍需景気で持てはやされたクロム鉱床のうち、
八田鉱山の新坑として 昭和30年代まで採掘された、本坑を訪れた。
1944年末までに2,500tを出坑した。
札幌の山々は依然、雪解けには至らないが、
積雪の少ない日高地方はすでに、
北斜面のみの積雪と相成っていた。



旧国鉄富内線は1986年( 昭和61年)11月に惜しまれて廃線となった。
富内駅は当時のまま、まるで時が止まったように保存されている。
富内駅

富内線゙ 突然切られたレイルが痛々しい。
北海道の木造地方駅の雰囲気が十分残っている。



ハッタオマナイ ハッタオマナイ岳方面へ道々を移動する。
やはり雪は少ない。



林道

林道に入っても、
南斜面は雪解けが進んでいる。



積雪

北面は一気に残雪し、
慎重に登坂する。


露頭

斜面には岩の露頭があり、

鉱山が近いのかもしれない。

展望

標高400m付近まで登った。
視界が開ける。

斜面にスノーシューの跡が・・・

こんな山中に、物好きがいるものだ。
・・・が!!!



それはスノーシューではなく、
ヒグマだった。


足跡

ヒグマの足跡が転々と残る。
やはりいるんだと実感。
その大きさをハンディGPSと比較しても
30cmはある。


上部坑は諦め撤退だ。振内坑を目指す。

標高200m付近の

グラベル

林道にはすでに積雪がない。
よく締まった林道だ。




巨石

途中には不思議な巨石がある。
微妙なバランスを保っている。



振内

再び振内地区を見下ろす高台へ来た。
鉱山跡はこの付近のはずだ。







巨大な蛇紋岩が転がっている。
斜面には人工的な施設が見える。
この付近か。


水質

鉱水関係の施設のようなマンホールがある。
鉱山跡で間違いない。




坑口跡

斜面には吐出管があり、
坑口があったのかもしれない。




坑口

坑口と思われる付近には
80A程度のビニールパイプが2本出ていて、
少し鉱水が染み出している。

ふきのとう

融雪間もない斜面には、
ふきのとうが芽吹いている。



高台

伐採の進んだ山中から、
少し下ってみる。



谷間

少し谷間に向けて下ると、
広場が見えた。



ズリ山

ズリ山だ!
街を見下ろす鉱山跡だ。



レイル

斜面から腐食したレイルが飛び出している。
トロッコを探してみる。



骨

動物の骨が落ちている。
エゾジカかも知れない。



ズリ

穏やかな斜面には、
大量のズリが落ちている。



トロッコ

ズリに混じって木造の廃材が落ちている。
トロッコなのか構造物なのか、ボルトも見える。



廃材

他にも廃材は大量に落ちており、
鉱山跡の雰囲気は十分だ。



廃坑跡

廃坑跡は少し残雪し、
これから春を迎える。



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