八田鉱山で神の穴に潜る


北海道日高町
日高で多く産出された石綿やクロームは、
軍需景気でにわかに特需され、現在は静かに森に還ろうとしている。
沙流川の支流、三号の沢川の上流には小さな滝がある。
山中の滝の名前が「サンゴの滝」。
この名称も不思議だが、その上流にはかつてのクローム鉱山があった。

本坑は日本でも稀に見る大鉱床で埋蔵量も多く、品質も良い。
一時、わが国生産量の六割を産出する盛況を極め、
「クローム王」と称されたものである。

車では近づけない山奥に、
見つけた「神の穴」

6月の新緑の中、登山と沢装備で挑んだ日高の山。
簡単にはたどり着けない聖域であった。


沢登り、遺体、神の穴・・・