清水沢坑跡 探検: 北の細道 清水沢炭鉱跡

夕張温泉から火力発電所をみる




北海道夕張市

 グルックアウフとはドイツ語で『ご安全に、ご無事で』を意味する言葉だ。
工場での作業や、モノづくりに関する企業間では「ご安全に」という挨拶がよく運用される。
ドイツの炭鉱でもかつて使用された合言葉だ。

1957年〜1962年の5年間の間に400名を超える日本人炭鉱鉱員が、
ドイツルール地方の炭鉱へ技術研修を目的に派遣された経緯がある。
ドイツ国内の労働力不足解消と修好を副次的な意向としたものだ。

その時、現地のドイツ人炭鉱マン達が口ずさんでいたのがグルックアウフという言葉だった。
その後もドイツとの技術協力や親善の意味を込めて、
日本の炭鉱でもグルックアウフという言葉が愛顧を得ることとなる。

のちに1864年創刊のドイツの炭鉱関連資料の技術学会誌の題名が『グルックアウフ』と表され、
日本版は1952年に日本石炭協会から発刊された。
立坑巻上機の技術や生産効率、鉱車押し込み装置など、
鉱山に関する日本の技術書の草分けとして1970年代まで刊行された。


夕張の炭鉱鉱区
夕張の炭鉱鉱区

清水沢炭鉱は北海道のほぼ中央部、石狩炭田の南部にある夕張市に存在し、
7鉱区、その面積は東西6.1km、南北2kmに及ぶ交通至便な炭鉱であった。

昭和19年(1944)12月に近隣の 遠幌炭鉱 が開坑、昭和22年(1947)11月に清水沢炭鉱が開坑、
それらを昭和27年(1952)2月に合併し、遠幌を本坑、清水沢を斜坑と呼称変更して統合した。

昭和44年(1969)3月には本坑(遠幌)が終堀、斜坑側を清水沢炭鉱清水沢坑として運用したが、
昭和55年(1980)に閉山した。

今回は清水沢炭鉱に伴うズリ山とかつての温泉跡地の探索だ。
大夕張ダム建設前は景勝地であった清水沢清栄町付近はかつて鐘ヶ淵と呼ばれ、
昭和9年頃より鐘ヶ淵温泉が存在した。
やがてそれは夕張温泉と呼び名を変え、
付近では数少ない温泉保養地として一帯の人にとっては憩いの場所となった。


鉱泉・メタンガス・火力発電所・・・



夕張温泉
夕張温泉





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