小野炭鉱 蜂之巣坑跡 探検: 北の細道 蜂の巣炭鉱

小野炭鉱 蜂之巣坑跡のYO式選炭機




北海道夕張市

   炭都と呼ばれる街はかつて日本各地に存在した。
九州筑豊や大牟田、三池、そして北海道夕張。
夕張には最盛期に17の炭鉱が存在し、文字通り石炭の都であった。

夕張市の炭鉱推移をまとめると以下となる。

  FY   炭鉱数   従業員数   生産量(t)/年   動向
 S35(1960)  17  16,027  3,296,804  
 S37(1962)  15  13,974  3,273,645  北新炭鉱・北隆炭鉱閉山
 S38(1963)  14  11,265  3,962,944  北炭夕張三鉱・小野炭鉱閉山/新夕張炭鉱発足
 S39(1964)  13  10,813  4,029,855  遠幌鉱業閉山
 S40(1965)  11  11,025  4,035,845  新北海鉱業閉山
 S41(1966)  10  11,155  4,264,227  旭開発鉱業閉山/三菱大夕張鉱開削
 S42(1967)  9  10,567  3,997,191  石山鉱業閉山
 S43(1968)  8  9,993  3,739,122  大和炭鉱閉山
 S44(1969)  8  9,466  3,850,534  
 S45(1970)  9  9,617  3,761,698  北夕炭鉱閉山/北炭夕張新鉱開発
 S46(1971)  9  9,737  4,007,254  北炭夕張二鉱閉山
 S47(1972)  7  7,706  4,208,747  北菱鹿島炭鉱・新夕張炭鉱閉山
 S48(1973)  7  6,474  3,301,720  三菱大夕張炭鉱・北炭夕張炭鉱閉山
 S50(1975)  5  6,290  3,173,203  北炭平和鉱閉山/北炭夕張新炭鉱営業開始
 S52(1977)  5  6,082  3,291,443  北炭夕張新二鉱閉山
 S54(1979)  4  5,655  2,946,326  
 S55(1980)  3  5,202  2,653,356   北炭清水沢炭鉱閉山
 S56(1981)  3  4,940  2,236,355  
 S57(1982)  2  3,141  2,055,876   北炭夕張新鉱閉山
 S58(1983)  2  3,094  1,845,004   北炭夕張新鉱再開断念
 S60(1985)  2  2,796  1,528,060  
 S62(1987)  1  998  935,480  北炭真谷地炭鉱閉山
 H2(1990)  0  0  0  三菱南大夕張鉱閉山



炭鉱数が減少しているにもかかわらず、生産量は増加している年度がある。
これはいかに合理化が進み、かつ新鉱の開発が加速した結果の表れだ。
閉山炭鉱が相次ぐ中、相反して開坑する新鉱の存在が炭都の置かれた状況を如実に表している。


今回紹介の小野炭鉱は昭和27年(1952)8月に 平和炭鉱 蜂の巣坑を租鉱することからスタートし、
最盛期の鉱員数は278名、昭和38年(1963)7月に閉山している。

なお参考までに『粗鉱』と『租鉱』は意味が違い、
『粗』鉱は採掘したままで、まだ選鉱されていない鉱石のことで、
『租』鉱は契約に基づき、鉱区内の一定区域を掘採するための取得する権利のことだ。

平和の街からも近いかつての炭鉱跡。
標高を稼いで遺構の探索に入山する。

浴場・選炭施設・廃坑・・・




選炭機
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