水路隧道から送風設備へ
昭和30年、養老・常盤・布引各坑の坑務所や坑口浴場を統合した、
総合繰込所が設置され、ここから布引坑口に至る区間に、
少し奥には半ば埋もれたレイルが2条。トロッコだろうか。
レイルの延長にはレンガの重厚な建物がある。
巻き上げ設備だろうか。
屋根は大きく抜け落ち、
ツタがからんでいる。
さらに奥へ進む。
レンガの設備にさらに近づく。
立派な作りだ。
内部に侵入。
天井ははるかに高く、壁は白い。
昭和の初めの建造物ではときどきある雰囲気だ。
巨大なプーリーの台座がある。
やはり巻き上げ室か。
外を望む
もう少し奥にも設備が見えるので進んでみよう。
さらに進むと長い隧道が現れた。
向きは地面に水平で、明らかに坑口ではない。
これは坑内深度520〜670mに及ぶ坑道延長に通気を確保し、ガス対策を行う風洞跡だ。
奥を覗き込むと、すこし傾斜した後、開口し明かりが差し込んでいる。
内部はひんやりしているが、目立った損傷は無い。
深さは100m程度で明かりにつられる様に進んでみる。
坑道の延長39,000mに及ぶため、
自然発火や爆発を防止するためにもこれら通気施設は重要であった。
もう少し進んでみよう。
丸い坑口の反対側に登る。
先に道はなくヤブ漕ぎとなる。
奥には崩れた坑口と建物が見える。