栄和炭鉱跡  探検: 北の細道 深山新坑

栄和炭鉱深山新坑 装甲車の失せもの





 原炭ポケットとは坑道から搬出した石炭を、選炭前に貯炭しておく倉庫のような施設だ。
ズリやその粒度ごとに選り分ける前に、当日処理分を保管する設備だ。
はたしてその容量はどのようにして設定されるのだろうか。

坑内より搬出される原炭を1日(20時間と仮定)午前6時から翌朝3時の間に200tとし、
午前6時から選炭操業を開始、午後2時に終了とすると8時間の稼働となる。
200t×(8h÷20h)=80t
の原炭が処理を終わり、運転終了から12時間経過すると、
200t×(20h−8h)÷20h=120t
の原炭は未選のまま保管される。
つまり120tの原炭を収容出来る原炭ポケットが必要となる。

もし12時間選炭操業すれば、
200t×(20h−12h)÷20h=80tとなり、80t収容のポケットで不足ないこととなる。

但し以下条件とすると

  選炭能力  25t/時
  運転時間  8時間/日
  搬出原炭  200t/20時間
  前日残炭  120t

8時間の選炭操業で当日坑内搬出炭と前日残炭の和は
120t+200t×(8h÷20h)=200tとなる。
逆に8時間の処理能力は25t×8h=200tとなり、
当日運転時間分+前日分の処理は終わることとなる。

これを計算式とすると、
V=(R-Ct+R×(T-t)÷T)となる。

 V=原炭ポケットの容量
 R=一日の搬出原炭量
 C=選炭機毎時処理能力
 t=選炭機の運転時間
 T=一日の原炭坑内搬出時間

昆布森の炭鉱は 別保炭鉱 の鉱区として明治後期から開発され、 財閥や近隣の炭鉱の鉱区と変遷しながら、
昭和40年(1965)に閉山を迎える。

その後、今回紹介の新坑が開発されたものの
再び昭和47年(1972)閉山し昆布森最後の炭鉱も姿を消すこととなる。


地形図で見ると鉱区は標高80mと海岸に近く、
道路からも至近で探索は優位そうだ。


チップラー・パンツァー・ホッパー・・・



巻上機
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