参覺鉱山跡 探検
石垣が語るもの
ニセコ連峰から岩内方面を遠望。
鉱山跡は標高560m附近。
付近には標高388mの三角山があり、鉱山名との語源は同じかもしれない。
当初は木漏れ日の林道を進む。
9月下旬のニセコは少し涼しく歩きやすい。
林道はほとんど車両の進入が無いようだ。
古地図では参覺鉱山の北方に
岩雄登鉱山
の関連施設である中小屋精錬所の記載がある。(遺構は無し)
また、付近に『三角鉱山沼』(現長沼)というのがあり、
これは当時の名残の人工池だったかも知れない。
森を進むと脇から低温の風と甘い木材の腐った匂い。
少しの硫黄臭もある。
これはもしや・・・。
藪を進むと坑口の発見だ。
鉱床図にも載らない試掘の坑道かもしれない。
岩肌に辛うじて開く人口の坑道だ。
坑道はほとんど埋没しており、
水路のように流れがある。
高さは400mm程度しかない。
沢をコンクリート橋で超えると
その先は一気に廃道だ。
ここから300m程度で鉱山跡に到達のはずだ。
林道は辛うじて路床がわかる程度で、
激しい藪だ。
これを進む。
そして現れたのは石垣だ。
これは人工物、鉱山跡で間違いない。
恐らく昭和20年頃の遺構だ。
非常にわかりにくいが、平場もある。
恐らく建物があったのだろう。
規模さえも分からないが、かつての産業の遺構だ。
石垣は結構な規模で続く。
製錬施設やこれだけの山中なら宿舎などもあったかもしれない。
『参覺』、あの角川日本地名大辞典にも載らない謎の地名だ。
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