地下T字路




冬の幾春別川を渡り、
左岸を目指す。
スノーシュー無しではとても進めない。 幾春別川

サイクリングロードとなった森林軌道跡を、
鹿道に沿って歩く。 鹿道



軌道跡から崖下に下り、
まずは錦坑の探索だ。
雪深い土手に残存する煉瓦のポータル。 錦抗


煉瓦アーチは5段と非常に重厚だ。
要石付近の題額には「錦坑」の文字が・・・。
ポータル面には煉瓦の小口面が露出している。 錦抗


アーチ部分はねじりまんぽと見間違う形状だが、
通常の長手積みのようだ。
すぐにブロックにて密閉されている。 ねじりまんぽ

坑内の床面は水没し、
青い鉱水が吹き出し硫黄臭がある。
水温は水道水より暖かい程度だ。 鉱泉

坑口から続く鉱泉が流れる川。
水温が高いこともあり、
雪を溶かしながら流れる。 鉱泉

錦坑から更に登り、
竪抗と巻揚げ施設に到着した。 巻揚げ機

竪抗は大量の積雪で覆われている。
深さ194mのケージには坑内馬も載せたようだ。
地下深くの坑道内で馬が働いていたのだ。 竪抗



巻揚げ室との境目に巨大なプーリーが残存する。
現在はジオパークとしての、
保存が進められている。 プーリー

巻揚げ室は煉瓦の重厚な建物だが、
閉山から50年以上経過し、劣化は激しい。

内部は殺伐とし冷却層のタンクらしきものがある。
キタキツネの足跡が縦横に残る。 内部

少し離れた脇には変電施設のような、
同じく煉瓦の建物がある。 変電施設

白い壁に覆われた変電所内部。
天井にはフックが残存する。 変電所

少し下った土手にはキタキツネの足跡が続き、
その延長には隧道らしきRCの坑門が見える。
接近してみよう。 隧道


積雪でほとんど埋没しているが、
入坑は可能だ。
内部を確認し、その用途を探索してみよう。 坑口


積雪をかき分け、
坑口から入坑する。
ポータルは六角形の断面だ。 入坑


入坑するや否やナイフエッジのような氷柱が垂れさがり、
六角断面のまま奥まで続いており、
対面の明かりが漏れる。 隧道


30mほど進むと、
なんと坑内分岐が現れた。
出口方向に対して90度に折れ曲がる。 坑内分岐


折れ曲がった先には巨大氷筍が生えている。
こちらも六角断面で、
その先に続いている。 氷筍


この断面形状は北隆鉱山で見た坑口に似ている。
一部天井が抜け土砂が埋没している。
この高さは「人道」のようだ。 隧道跡


更に先で再び左に90度で折れ曲がる。
その先は氷筍の森となり、
積雪の出口が見える。 氷筍


入口から直線の、もう一方の出口付近にも、
氷筍が広がる。
中央部に行くに従って氷筍は低くなりやがて消える。 出口


出口の坑門も入口と同様の形状だ。
3方に坑口を持つ不思議な人道隧道だ。
分岐がある理由は最後までわからなかった。 坑門


本隧道はおおよそ下部の図のようになる。
出入口が3か所ある、
珍しい隧道だった。 分岐







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氷筍
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