新勤評反対訴訟

「大阪府教育委員会及び大阪市教育委員会による『教職員評価・育成システム』とその評価結果を給与に反映することの違法性を教育基本法に問う」訴訟

大阪・新勤評反対訴訟
子ども・教職員・学校を競争と点数の重圧で押しつぶすな!
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新聞記事で「評価・育成システムに関するアンケートの結果」が紹介

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大阪の伊賀です。

大阪府教委は、この7月に教職員評価育成システムの改悪を目的に大阪府内の全ての市町村教育長と全ての校長、5%程度の抽出率で選ばれた教職員(教頭を含む)を対象にして、アンケートを実施しました。

府教委は、橋下知事の意向を受けて、教職員の評価結果による給与格差をさらに広げようと考えており、それを制度化するために恣意的な項目でアンケートを取りました。

しかし、府教委の恣意的な項目であっても、教職員はもとより、校長も含めて大多数の者が教職員の給与反映について否定的な声を出していることが分かりました。

このことについては、大阪の新勤評反対訴訟団が明らかにしてきましたが、この2日ほどでマスコミにも報道されましたので紹介します。

大阪府教委は、このようなアンケート結果かかわらず、来週にも評価結果による給与差別を拡大する方向での教職員評価育成システムの改悪案を提案する予定です。

大阪府教委に対して、アンケートに表れた校長と教職員の声に真摯に向き合い評価育成システムそのものと、評価結果の給与反映をやめるように声を届けてください。

【抗議・意見送付先】大阪府教育委員会 教職員企画課企画グループ
  電話:06-6944-9374 FAX:06-6944-6897
  メール http://www.pref.osaka.jp/kyoshokuink/の「お問い合わせはこちら」から。

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■教員評価の給与反映、校長の74%が効果に「ダメ出し」

 教職員の勤務評価を給与に反映させる府教委の「評価・育成システム」について、校長と教育長の74%が「給与への反映は教職員の意欲や資質の向上につながらない」と考えていることが府教委のアンケートで分かった。
 評価する側からの思わぬ「ダメ出し」に、府教委は「結果を真摯(しんし)に受け止めるしかない」。来年度から評価基準や給与への反映方法を見直すという。
 同システムは2004年度に導入。府内の公立校の教職員をS、A~Dの5段階で評価し、07年からは給与に反映されるようになった。効果を検証するため教職員にアンケートし、すべての校長と府内の全自治体の教育長にも尋ねた。
 制度が浸透しない理由として、校長らは「ほとんどの職員は評価システムに関心が薄い」「教員は給与アップが目標ではなく、目の前にいる子どものために頑張っている」などの理由を挙げた。「府の財政再建で給与全体が削減され、頑張りが評価として反映された実感が乏しい」という意見もあった。(左古将規)
朝日新聞 2010年11月13日


■「意欲上がらぬ」教職員評価制度、校長も否定的

 公立校の教職員の勤務評価を給与に反映させるため、大阪府教委が2007年度から導入した「評価・育成システム」について、教職員を評価する側の校長らの7割以上が「給与の反映が教職員の意欲や資質能力の向上につながっていない」と、府教委の今年度の調査に回答したことがわかった。
 府教委によると、調査は7、8月、全公立校の校長や市町村教委の教育長ら評価側約1700人と、無作為抽出した教職員約3000人を対象に実施した。
 評価側の結果では、「給与反映が意欲向上などにつながっている」との回答が23・1%に対し、否定的な回答は計74・1%に上り、「給与アップより目の前の子どものために頑張っている意識が強い」「年齢による給与差が大きく、評価による差が小さい」などの理由が挙げられたという。
 この結果について、大阪教職員組合は「現場の教員だけでなく、校長さえも制度を否定している」として制度撤廃を主張。府教委は「給与差をさらに広げるなど意欲向上につながるような制度改善を検討したい」としている。
(2010年11月12日 読売新聞)