山形県尾花沢
元禄2年(1689)5月「尾花沢に清風といふ者を尋ぬ。かれは富める者なれども、志卑しからず」。長旅をしてきた芭蕉にとって、尾花沢は古い友人の住む土地であり、くつろげる場所であった。彼はここで10泊し、その間地元の俳人達と交流をもった。養泉寺は尾花沢10泊のうち7泊を、芭蕉たちはこの養泉寺で過ごした。これは気兼ねなく長旅の疲れをいやしてもらおうという、清風のはからいによるもので、境内には芭蕉が詠んだ「涼しさを我宿にしてねまる也」の句碑、いわゆる「涼し塚」と、芭蕉や清風たちの歌仙の連句碑がある。芭蕉・清風歴史資料館は商家であった鈴木清風邸跡のとなりに建てたもので、江戸時代末期の町家の姿を今に伝えている。このコースは東北自然歩道 新・奥の細道である。
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