貴方様の歌碑は、昆陽池の他に、「京都・蘆山寺」「有馬温泉・瑞宝寺公園」の二箇所に建てられています。借物の写真ですがご覧下さい。
  お過ごしになられた旧居は、現在、蘆山寺というお寺ですが、桔梗の花が咲く石庭(源氏の庭)が美しいと聞いています。瑞宝寺公園は有馬温泉の外れにある紅葉の名所で、太閤・秀吉様のお気に入りの場所だったとのことです。何れの歌碑も未だ訪ねておりませんが、是非とも・・と心惹かれております。



     (蘆山寺歌碑・同源氏の庭:有馬温泉・瑞宝公園歌碑・同紅葉−何れも借物−)


  「吹く風ぞ 思へばつらき 桜花 心と散れる 春しなければ」 (後拾遺集143)


  間もなく、梅は桜へと時は移ろって行きます。
  花だけは年々歳々変わりなく咲き誇って、心を豊かにしてくれます。そんな季節を待ち望みながら、ご報告の筆を置く事にいたします。
       


付録:伊丹市のいしぶみ
  万葉集の「しなが鳥猪名野を来れば有間山夕霧立ちぬ宿りはなくて(作者未詳)」(緑ヶ丘公園に歌碑・「しなが鳥」は「かいつぶり」のこと)以来、この歌枕の地を詠った歌が数多く存在する。大弐三位の歌碑訪問の前後に巡った、百人一首に登場する歌人の歌碑(西行・定家・和泉式部など)も十数基を数えた。
  また、松尾芭蕉は「笈の小文」の旅でここを通ったし、「東の芭蕉、西の鬼貫」と称された上島鬼貫の生誕地、夭折の小説家・梶井基次郎の療養地でもある。
  市内には70基を超える文学碑がある。お奨めは、近代文学では千僧地区の梶井基次郎文学碑、中央地区の佐藤惣之助詩碑と若山牧水歌碑。句碑では上島鬼貫の句碑が市内各所に点在する。今回紹介した平安期を中心にした歌碑群も見逃せない。詳しくは「http://wagamachi-itami.jp/kahi/」でその詳細が案内されている。今回、二回目の訪碑を果たしたが、未だ、半分を訪ねたに過ぎない。
                                                   (紀行:2008.02)
            
 p.03へ                       −p.04−            メニューへ