神奈川・津久井郡藤野町 牧野 4750 「五感の里」温泉

神奈川県の西の端。長寿の里で有名な藤野町。駅から南の山に分け入ると小さな秘湯がある。近くの民家まで10分は歩かねばならない山奥である。そこに湧き出した温泉宿の主人が建てた碑である。作者・中村雨紅の生まれた八王子市恩方の部落から西に伸びる陣馬街道に近い温泉。というだけの理由で館主が建碑したらしい。宿の無料送迎バスに乗せてもらって訪碑したが、温泉に浸かる暇もなく、次の送迎バスで引き返した。
神奈川・厚木市泉町 10−4 ゆうやけこやけビル

小田急本厚木駅の直ぐ近くの雨紅旧居地は現在立派な4階建ビルとなっている。名前も「雨紅に因んで「ゆうやけこやけ」ビル。駅から5分の場所であるが、雨紅が東京から厚木に引っ越してきた当時は畑の真ん中であった。まだ、小田急線が開通する前で雨紅は東海道の平塚から歩いてきたという。
雨紅自筆の碑はビルの入口の壁面に飾られている。
神奈川・厚木市寿町 3−15−34 厚木小学校

*h.05.07..二見 博(厚木市松江)建立
*ここは雨紅が厚木で奉職していた、厚木高女の跡地に建てられた小学校。校門を入ると右手に築山がある。「夕焼小焼」碑は上部に歌詞、下部に雨紅略歴を刻んですくっと建っている。雨紅が作詩した当校の校歌碑がその奥に控える。二つの碑があることで築山が見事な景観を呈している。
神奈川・厚木市七沢 2776 七沢温泉 玉川館
*s.37.11.27.館主 山本釣二建立
*厚木市の七沢温泉は丹沢山系の懐に抱かれた鄙びた温泉である。この温泉の老舗旅館・玉川館の中庭にこの碑は建ち、宿泊客の旅情を誘う。碑面には歌詞の他にカラス子供.犬.松が併刻され、碑陰には「子孫に贈る。私は何よりもこの詩が好きだ 茂子の恩師中村雨紅先生は、この地をこよなく愛された。童心は天使 童謡は心のふる里。人生には花も嵐もある。つらいこと悲しい事があったら、この碑の前に立って静かに唱ってごらん 一さいをながしてくれるよ」と刻まれている。当館の館主山本氏の子女は雨紅の教え子であった縁の建碑。 入口には厚木に在住した農民文学者の代表・和田伝の文学碑も建つ。
長野・上田市別所温泉 1656 北向観音
*s.36.04.16・顔花寺白雲会建立.観音増設完成記念.
*信州塩田平は見事な景観を誇り、信州の鎌倉と呼ばれるように美しい寺が散在し、名湯・別所温泉と共に訪れる人も多い。温泉の中心地にある北向観音は長野の善光寺と一対の厄除観音として広く信者を集めている。雨紅の碑は高台の鐘楼脇に建っている。碑面には歌詞と共に野生司香雪画伯の烏.犬.子供の線画が刻まれている。周りには松尾芭蕉、北原白秋、などの歌・句碑が立ち並び.川口松太郎「愛染かつら」でお馴染の桂の大樹が陰を落としている。三度訪問したが碑面が美しく見応えのある碑である。
                                                       
「夕焼小焼」童謡碑 アルバム 2