小樽〜旅の始まり  9162(9262)レ 小樽〜塩谷〜蘭島

C62ニセコ 指定券

 快速「C62ニセコ」号〜9162列車。小樽発9:54。
 (列車番号が9262に変わるのは1993年以降)
 この列車番号の下二ケタは奇しくもC62と同じ「62」。単なる偶然か、それとも意識的につけられたものか・・・。
 その小樽発車に先立ち、C62は5両の客車を率いて、小樽築港から小樽駅に回送してきます。小樽の町の南にある旭展望台からは、その様子を見晴るかすことができます。南小樽から小樽にかけては高架線になっていて意外に急勾配。最急16.7‰でおまけにS字カーブ。回送のカラ車ながら、C62は力行。そのドラフト音がこの展望台まで風に乗って聞こえてきます。その向こうには港に停泊する大型フェリーの姿・・・。この日は春霞なのか、空気がもやっていたのが残念でした。
 (↓1993年5月 南小樽〜小樽)

南小樽〜小樽 回送

 小樽駅2番線に入線したC62。5両の客車というのは牽引機がC62だとなぜか短く見えます。
 (↓1990年5月 小樽)

小樽駅にて

 出発直前にも綿密な点検。しかしこの機関車、ナナメ後ろから見るとより巨大に見えるような気がするのは錯覚でしょうか?でかいテンダ・・・。(^^; 
 (↓1990年5月 小樽)

小樽駅にて

 運行初期の頃は、営業運転初日は華やかな出発式が行われていました。年を追うごとにこのセレモニーも寂しくなっていってしまいましたが・・・。
 (↓1990年5月 小樽)

出発式

 まだ、運転日数が多かった最初の3年間、私は営業運転初日か2日目に必ず往復乗車していました。初年度はキップを取るのに苦労しましたが・・・。4年目以降年々運転日数が少なくなっていってしまい、結局乗車より撮影に走る格好になってしまいましたが。
 しかし、この頃は私もワンカップ氏も若かった。(^^;
 この年はニセコ延長の初年度で延長処女列車の乗客全員に小旗が配られたんですよね。
 (↓1990年5月 小樽)

小樽駅にて

小樽の発車。C623を架線下で捉えられるのはここだけでしたね。(^^;

小樽発車 9162レ

 小樽を発車すると、すぐに於多萌峠。サミットの於多萌トンネル手前まで延々5km、20‰の急勾配が連続します。C62にとってはいきなり難所を迎えるわけですが、私はなぜか115日も撮影に行っていながら、上り列車の於多萌越えの写真は撮っていません。一つには定宿の小沢から遠かったのと、やや街中に近い感じのところを登ってくるので敬遠したんでしょうね。C62重連時代はけっこうこの区間で撮られた名作は多いですが・・・。もっとも冬場なら家も屋根が白くなって絵になりますしね。
 於多萌峠を越えると、列車は滑るように山を下り、塩谷を通過。この塩谷の通過、かつての急行「ニセコ」を思わせるほどの高速で駅を駆け抜けていきます。しばらく走ると右手に石狩湾が見えてきます。その、海を見下ろす築堤をまたいでいたのが文庫歌踏切。この踏切の上が、C62と海をからめて撮れる定番撮影地で「塩谷の海バック」と呼ばれていました。国鉄時代からの撮影地ですね。ただ、ここは春か秋に撮るべき場所だったかもしれないですね。北海道の夏、朝10:00にはすでに太陽は高々と上がっていて光線状態は完全なトップライト。海の色を殺さないためには絞りを開けるワケにはいかず、結局機関車はドンツブレ・・・。(^^;
 せめて白煙でも出てくれれば・・・ですが、夏の煙は真っ黒。煙が影を作ってしまって・・・。
 ただ、この場所も運行後半の頃になるとバイパスができてしまって、このようにスッキリした形では撮りにくくなりましたね。
 (↓1989年7月 塩谷〜蘭島)

塩谷〜蘭島 文庫歌俯瞰

 ここを通過した列車は桃内の4つのトンネルを抜け、一気に蘭島に下って国道沿いに走り、余市に到着します。