CFRP

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12月17日は「飛行機の日」です。

アメリカのライト兄弟が初飛行に成功したのが、(1903年)12月17日であることに因んでいます。

・・・というわけで、昨年に引き続き、この時期は、飛行機に関する話。



中部国際空港(セントレア)には、

ボーイング787(B787)の初号機が展示されている複合施設「 FLIGHT OF DREAMS 」があります。

実物なので、迫力満点です。 一見の価値ありです♪



B787は、現行するボーイング社の航空機の中では最新のものです。

機体は、CFRP( Carbon Fiber Reinforced Plastic:炭素繊維強化プラスチック)でできており、

「軽さ」と「強度」を併せ持っています。

CFRPは、炭素繊維で樹脂を強化した複合素材で、

鉄筋コンクリートで例えると、樹脂がコンクリートに相当し、炭素繊維が鉄筋に相当します。



炭素繊維とは、日本工業規格(JIS)によると、

「有機繊維の焼成により、質量比で、90%以上が炭素で構成される繊維」のことで、

日本発の技術であるが故に、現在でも、世界市場に占める日本企業製品のシェアは高いです。

アクリル繊維を使った「PAN系炭素繊維」と、ピッチを使った「ピッチ系炭素繊維」に大別されます。

B787の炭素繊維は、PAN系炭素繊維であり、PAN系炭素繊維の世界最大手「東レ」は、

B787の開発開始直後である2006年に、2021年までの16年間、

すべての炭素繊維を供給する超大型契約を、ボーイング社と結び、注目を集めました。



PAN系炭素繊維の素となる「アクリル繊維」は、高校化学に登場します。

アクリロニトリルを付加重合させたもので、一般式は(−CH=CHCN−)です。

アクリロニトリルの分子量は53であり、そのうち、炭素で36なので、

炭素の質量比は「36/53×100≒67.9%」となり、このままでは、炭素繊維の定義に当てはまりません。



では、どのようにして、90%以上を達成しているのでしょうか?・・・一緒に学びましょう!


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