三角形は強い!
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電車好きでもある私。 分類すると“撮り鉄”かな・・・。 こういう時期なので、駅のホームから見るのは遠慮して、沿線から見ることにしています。 先日、JRと近鉄と名鉄を同時に見れる場所を探すべく、名古屋駅の南側に行きましたところ、 大きなトラス橋を発見しました。 ![]() 「向野橋(こうやばし)」という名前の橋ですが、 19世紀(1899年)に造られたトラス橋で現存するものとしては、 最長(最大スパンは85.3メートル)なのだそうです。 (注)「スパン」とは、橋を支える支柱と支柱の間の距離。 トラス橋の最大スパンが100メートルを超え始めたのが1940年頃ですから、 当時としては相当大きかったことでしょう。 歴史的土木構造物として非常に高い価値があり、土木遺産になっているようです。 ところで、「トラス橋」とは、細長い部材を三角形に組んで繋いでいった橋のことです。 なぜ、三角形なのかというと、多角形の中でも、三角形の強度が大きいからです。 では、なぜ、三角形は強いのでしょうか? 中学2年生で「三角形の合同条件」を学び、3種類の合同条件を知ります。 その1つに「2つの三角形で、対応する3辺の長さが等しければ合同である。」というものがあります。 つまり、三角形の場合、3辺の長さを決めてしまえば、取り得る図形が1通りになり、変形しません。 四角形ですと、そうはなりません。 例えば、4つの辺がすべて等しい四角形として「正方形」と「ひし形」があります。 1辺が10cmの正方形の頂点の1つを少し押して歪めると、1辺が10cmのひし形になります。 つまり、正方形からひし形へと、図形が変形するのです。 これは、四角形の強度が小さいことを意味します。 正方形がひし形に変形のを防ぐには、どうしたら良いでしょうか? 正方形の対角線を結ぶと、もう変形しません。 これは、正方形という四角形が、対角線により三角形に分割されたからです。 三角形にすることで、変形しにくくなり、強度が増します。 この性質の活用例を、身近なところで見ることができます。・・・建物の耐震補強です。 ![]() この写真で、左下に並ぶ柱の間にある「×」印が、それです。 阪神大震災や東日本大震災をきっかけに、日本各地の建物で耐震補強がなされています。 残念ながら、今後も、地震は必ず起こるでしょう。・・・地球の活動が正常な限り。 しかし、備えあれば、憂いなし。 例え大地震が起こっても、震災の規模を小さくすることはできるはず。 これまでに分かった知識を学び、これからに対する知恵を絞りましょう! |
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