「多角形」の面積
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【はじめに】 「面積」には、大きく「平面図形の面積」と「立体図形の表面積」の2種類があります。 小学校以来、 三角形や四角形などの多角形の面積、円の面積、角柱・角錐・円柱・円錐の表面積、球の表面積など、 様々な面積や表面積の計算をすることになりますが、 公式を知ってから、その公式をちゃんと理解するまでの期間が特に長いのが「円の面積」と「球の表面積」です。 長方形や正方形の面積の求め方は小学4年生で教わりますが、その時すぐに理解できる求め方です。 三角形やその他の多角形についても、小学5年生で教わりますが、やはり、その時すぐに理解できる求め方です。 角柱・角錐の表面積は、多角形の面積の求め方を組み合わせたものであり、これもすぐに理解できるでしょう。 このように、直線だけで囲まれた図形である多角形の面積は、比較的理解しやすい。 これに比べると、円をはじめ、その一部に曲線が含まれる図形の面積は、求めるのが少々厄介です。 円柱・円錐の表面積は、円の面積を理解していることが大前提。 円の面積は、公式こそ小学6年生で教わりますが、 その公式で求まることをちゃんと理解できるのは高校生になってからです。 球の表面積に至っては、さらに長期間を要します。 公式を教わるのは中学1年生の時ですが、その公式をちゃんと理解できるのは大学生になってから。 下手すると、大学でも学ばないケースもあり得るので、一生理解することはないかも知れません。 (理解していないものを使用するっていうのは、怖いことですね。) ・・・というわけで、【連載 面積】では、最終目標を「球の表面積の公式を理解すること」として、 そのために必要な知識を、段階を追って説明していこうと思います。 まずは第1回は、“面積のことはじめ”として、「多角形」の面積の求め方を見ていきましょう! 【長方形の面積】 小学2年生で「九九」を教わり、3年生になると2けたの数の掛け算など、掛け算がより複雑になっていきます。 掛け算について十分に慣れたであろうと思われる4年生になると、いよいよ面積計算の始まりです。 最も簡単なのは「長方形の面積」で、(たて)×(よこ)で求まります。 1平方センチメートルのタイルを使うとイメージしやすいですかね。 縦に何枚あるか、横に何枚あるか、を数えて、掛け算の計算をすれば良いのです。 正方形は「縦の長さと横の長さが同じ長方形」と言えるので、長方形の面積と同じ方法で求まります。 【平行四辺形の面積】 小学4年生で「面積の求め方」を学んだ後、5年生になると、 それを応用して色々な図形の面積を求めるようになります。 まずは、平行四辺形。 ![]() 上図の平行四辺形を点線で切り取り、切り取った三角形の方を右側に移動させると、長方形なります。 こうすると、長方形の(たて)×(よこ)が利用でき、(底辺)×(高さ)の式が出てきます。 【三角形の面積】 平行四辺形に続いて登場するのは、三角形。 同じ三角形をもう1つ用意して、片一方を上下ひっくり返してくっつけると、平行四辺形になります。 ![]() こうすると、平行四辺形の(底辺)×(高さ)が利用できます。 求まるのは三角形2つ分の面積なので、2で割れば、三角形1つ分の面積になります。 【多角形の面積】 多角形のある頂点から対角線を引くと、辺や対角線で区切られた各図形は、すべて三角形になります。 ![]() 三角形の面積の求め方を知っていれば、各三角形の面積を求めて、それらを足し合わせると良いのです。 |
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