小笠原諸島・西之島の上陸調査

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2013年11月20日に噴火した小笠原諸島の西之島で、

2016年10月20日に噴火後初の上陸調査が行われました。

今回の噴火により旧西之島に存在していた植物は全滅したので、

“生物種がまったく存在しないところからのスタート”という意味で、

生態学的に非常に興味深いものがあります。

外来種を持ち込んではいけないということで、

調査員は、島から30mのところまで船で近寄り、そこからは泳いで島に上陸しました。



生物の授業で「遷移」について学びます。

ある場所に存在する生物群集が長い時間をかけて少しずつ別の生物群集に変化していくことです。

火山の噴火によってできた場所は、最初、生物種がまったく存在しない状況からスタートします。

まず、岩石が風化し、細かく砕け、岩の隙間や割れ目に砂粒がたまります。

ここに、水分や栄養分が乏しくても生育できる地衣類やコケ植物が最初に侵入します。

これらの植物の遺体と砂粒が混ざり合うと、土壌が形成されます。

土壌が形成されると、草本植物も生育するようになります。

草本植物が増えてくると、さらに土壌形成が促進され、保水力や栄養塩類が増加します。

やがて、木本性の植物が育ち、森林が形成されます。



今後、西之島は、どのように変化していくのでしょうか?


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