万有引力の法則

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【天動説から地動説へ】


古代ローマの天文学者クラウディオス・プトレマイオスが数学的に体系化して以降、

約1500年もの間、人々は「天動説」を信じていましたが、

大航海時代以降、「天動説は本当に正しいの?」「実は地動説なのでは?」と疑問を持つ人々が増えてきました。



古代ギリシャのアリスタルコスが主張していた「地動説」を、久しぶりに再提唱したのは、

ポーランドのカトリック司祭であるニコラウス・コペルニクス(1473−1543)。

そして、ヨハネス・ケプラー(1571−1630)が「ケプラーの法則」を発表し、

ようやく、「天動説」V.S.「地動説」の議論が落ち着きました。



【惑星運動の“動力”は?】

これで、めでたし、めでたし!・・・なのですが、やはり人間の探求心は止まりません。

ケプラーは、楕円軌道を考えることで、惑星の運動を説明することに成功していましたが、

惑星がそのような運動をする原因にまでは踏み込んでいませんでした。

その運動の原因を考えたのがイギリスの物理学者アイザック・ニュートン(1642−1727)です。

ニュートンは、自らが考え出した「運動の法則」を用いて惑星の運動の“動力”となるものを考えていった結果、

「万有引力の法則」にたどり着きました。



という式で表されるものです。



【ロケットの打ち上げ】


2016年2月に、映画「オデッセイ」が日本で公開されました。

火星に1人置き去りにされた宇宙飛行士の生存をかけたサバイバル・ストーリーで、

小説「火星の人」(2011年出版)を映画化したものです。

   NASAの救助計画まで:4年 / 手持ちの食料:1年分 / 酸素:ほとんどなし

   水:なし / 外気温:マイナス55℃ / 最大風速:400km/h(通常の台風で150km/h)

   通信手段:なし / 地球からの距離:2億2530万km(行くのに3日間かかる月まで38万km)

・・・なかなか厳しい状況に置かれました。



人類が火星探査をする目的の1つに「テラフォーミング」があります。

人為的に惑星の環境を変化させ、人類が住める星に改造することを意味し、「惑星地球化計画」とも呼ばれます。

一見、環境問題により住めなくなった地球から火星への移住・・・だけが注目されますが、

テラフォーミングの研究自体が地球環境の研究そのものでもあり、

地球の環境を修復する技術にもつながり、移住する必要がなくなるかも知れません。



火星のテラフォーミング技術がいろいろ考えられていくのと並行して、

それを実行するための火星探査をもっと詳しく行わねばなりません。

そのためには、火星に着陸して、火星表面を調査する必要もあるかと・・・。

火星に向けてロケットを打ち上げるのに必要なロケットの速度や燃料の量などを計算するときにも

「万有引力の法則」は利用されています。


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