「長周期地震動」とは?

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2016年4月14日から16日にかけて、熊本県を震源とする最大震度7の地震が発生しました。

国内で「震度7」が観測された事例としては、4月14日が4例目(九州では初)、16日が5例目でした。

これまでに震度7が観測された地震は、

・1995年01月17日:兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)

・2004年10月23日:新潟県中越地震

・2011年03月11日:東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)

です。



この地震に関する報道の中で繰り返し出てきたキーワードは「長周期地震動」です。

建物には、その形状、構造、構成する物質の密度などにより決まる固有の振動周期があります。

地震計の発達により、地震波の中には様々な周期の波が含まれていることが明らかになってきましたが、

地震波の周期が建物の振動周期と一致した場合、共振が起こり、振幅が増大します。

周期の長い波は減衰しにくいため、共振が長引き、建物に大きなダメージを与えることになります。



2013年3月から、長周期地震動の観測情報の提供が気象庁により開始されました。

全部で4つの階級があります。

階級4:立っていることができず、はわないと動くことができない。揺れに翻弄される。

    固定していない家具の大半が移動し、倒れるものもある。

階級3:立っていることが困難になる。

    固定していない家具が移動することがあり、不安定なものは倒れることがある。

階級2:物につかまらないと歩くことが難しいなど、行動に支障を感じる。

    棚にある食器類。書棚の本が落ちることがある。

階級1:室内にいるほとんどの人が揺れを感じる。驚く人もいる。

    ブラインドなど、つり下げ物が大きく揺れる。



今回の熊本地震では、観測開始以来初めてとなる階級4を記録し、

実に8673棟の全壊、熊本城も天守閣の鯱鉾が落下し、石垣が崩落しました。



高校物理で「波」の単元が独立しています。

現代物理学の代表格である「量子力学」。

その基礎理論の1つである「電磁気学」を理解するための「波」でもあるのですが、

“地震が多い”という、お国事情から必要に迫られて、

「波」を学ばせ、地震の研究にも力を注ぎたい!・・・という意図もありそうですね。


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