「t分布」の理解に向けて
|
|
大学で統計学の講義を受けて思った感想は、「思ったよりも奥が深い・・・。」でした。 「単に、正規分布だけ知っておいたらOK!、ではないんだ・・・。」と思いました。 ただ、それは、講義を受けて完全に理解した充実感を持っていたわけでなく、 むしろ、t分布に対する謎を持ったまま不完全燃焼、といった感じでした。 そこで、「じゃー、自分で勉強しましょうかね!」となったわけです。 t分布理解までの道は、思った以上に長く険しいので、 「自力で勉強しよう!」と思った方でも、途中で道に迷うかも知れません。 以下に、道しるべを書いておこうと思います。 (01)「場合の数」を勉強する。(特に、「組合せの記号」について) (02)「確率」を勉強する。(特に、「反復試行の確率」について) これらは、高校数学「数学A」の内容に含まれています。 (03)「二項検定」を理解する。(「二項分布」の確率分布の式を導く) これは、高校数学「数学B」の内容で対処できます。 以下は、大学数学の知識が必要です。 (04)「テイラーの定理」「スターリングの公式」を使って、「正規分布」の式を導く。 (05)「標準正規分布」の式を導く。 (06)「中心極限定理」を導く。 (07)「重積分」を使って、「正規分布の再生性」を確認する。 (08)「広義積分」を使って、「ガンマ分布」を導く。 (09)「ガンマ分布」の1つである「カイ2乗分布」を理解する。 (10)「F分布」を理解する。 (11)「F分布」の1つである「t分布」を理解する。 主なプロセスをザーッと書きました。 高校数学の集大成である「微分積分」が、大学数学の入門編になり、 大学に入学して間もなく、「微分積分」のパワーアップ版を学ぶのですが、 その知識が統計学にも存分に活かされています「テイラーの定理」「重積分」「広義積分」。 「何のために、○○の単元を学ぶのか?」という生徒さんからの疑問に対して 「後で、こういう単元を学ぶときに大事な基礎になるから。」という答えを提示して、 生徒さんのモチベーションを保ち、向学心を伸ばしていくことが、私の役割だと思っています。 |
|
|