蕎麦粒岳の登山
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私が塾を始めたのは「数学のいろいろな活用例を知ってもらいたい!」と思ったからであり、 「測量」は、その例の1つです。 【連載 測量】では、まず、私が測量に興味をもつようになったきっかけを話し、 次いで、測量に関する様々な話題を展開していきたいと思います。 【山名に“蕎麦”や“ソバ”がつく山】 蕎麦屋を始めた頃は、「ソバ研究者が経営する蕎麦屋」という話題で人が集まりました。 そこからしばらくは、店を気に入ってくれた固定客で推移することになるのですが、 「そろそろ、何か新しい風を入れたいなぁ〜。」と考えていた矢先、 大学時代の恩師から、山名に“蕎麦”とつく山がある、との情報を得ました。 「これは面白い!」と思った次の瞬間、即、行動! 調べてみると、山名に“蕎麦”や“ソバ”とつく山が10峰見つかりました。 @蕎麦ヶ岳(567m:山口県) Aソバ谷山(714m:三重県) B蕎麦粒山(1072m:長野県) Cソババッケ(1097m:大分県) D蕎麦角山(1222m:岐阜県) E蕎麦粒山(1297m:岐阜県) Fソバカド山(1460m:山梨県) G蕎麦粒山(1473m:東京都・埼玉県) H蕎麦粒山(1627m:静岡県) I蕎麦粒岳(2320m:長野県) これらのうち、3峰や4峰登ったことのある人は大勢いたのですが、 10峰全部に登った人はいないようだったので、「全部登ってみよう!」と思いました。 すべてに登って分かったことですが、10峰のうち、いくつかは登山道が整備されていません。 ブッシュを払い、道なき道を進んで、ようやく登頂!・・・という峰もありました。 先に書いておきますと、10峰登頂は、やはり誰もいなかったらしく、業界の雑誌に取り上げていただき、 その話題がきっかけとなり、登山を趣味とするお客さんも増えました。 【蕎麦粒岳(2320m)の登山】 今でこそ、登山は趣味の1つですが、 元々、山に登った経験は小学校の耐寒登山で金剛山(1125m)くらいのもので、 “蕎麦の山”に登り始めるまで、ほとんど山に登っていませんでした。 「重力に逆らって、何でそんなしんどいことをせなあかんねん!」とさえ思っていたくらいです。 しかし、不思議なものでして、3峰、4峰と登っていくうちに、登山そのものが好きになりました。 登るまでは、そんな気持ちが芽生えるとは夢にも思っていませんでした。驚きです。 この経験から悟ったのは、 何事でも、する前に決めつけるのではなく、実際にしてみよ! やり始めると、だんだんハマってくる! ということです。 余談ですが、これは、掃除にもまったく同じことが言えます。 掃除なんて、誰でも嫌なことです。 最初は、重い腰を上げて、やらされてる感タップリなのですが、 やっているうちに、中途半端に終わらせたくない!、綺麗に仕上げたい!、という気持ちが芽生えてきます。 そして、いつの間にか、進んで掃除している自分がいる・・・。 もしかすると、仕事や勉強についても、あてはまるかも知れません。 ![]() さて、話を元に戻します。 10峰の中で最も困難を極めたのは「蕎麦粒岳(2320m:長野県)」でした。 上の写真は、蕎麦粒岳の困難さを象徴する1枚です。 登山をする人が見ないと、そのハードさはイメージできないかも知れませんが・・・。 奥に見えている「空木岳(2864m)」は中央アルプスの山で、 この写真は中央アルプスの西側から撮っています。 左の「独標(独標蕎麦粒岳)」までの登山記録は、ネット上でも数多くありますので、 その記録を参照していただきながらイメージしていただくと良いかも知れません。 登り7時間、下り6時間の合計13時間で、なかなかハードな登山でした。 (独標)→(蕎麦粒岳)→(独標)の往復だけで、3時間以上かかっています。 この山を紹介したのは、単なる自慢ではなく、私の心に新展開をもたらしたからなのです。 “蕎麦の山10峰”は、この山でコンプリートし、これにて1つのイベントが終了したわけですが、 これで終わりではなく、むしろ、この山は、私の登山魂を覚醒させました。 |
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