円周率πの値

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【素朴な疑問】


図形の「円」が初めて登場するのは、小学3年生くらいでしょうか。

まず、コンパスを使って円を描きます。

そのときに、「半径」や「直径」という言葉を知ります。



小学5年生になると「円周率」という言葉が登場し、円周率を用いて円の周り(円周)の長さを求めます。

円周率とは“円周が直径の何倍になっているかを表す値”で、「3.14」と教わります。

実際には「3.1415926・・・」というように、終わりなくずーっと続く数なのですが、

小数第3位を四捨五入した「3.14」という値で十分通用するので、ひとまず「3.14」として教わるのです。



さて、ここで素朴な疑問です。

円周率の「3.1415926・・・」という値は、どこから出てきたのでしょうか?



【円と正多角形】

円に内接する(円の内側で接する)正三角形と、

円に外接する(円の外側で接する)正三角形を描いてみると分かるように、

(内接する正三角形の周りの長さ)<(円周の長さ)(外接する正三角形の周りの長さ)という関係があるので、

(内接する正三角形の周りの長さ)と(外接する正三角形の周りの長さ)を求めれば、

円周の長さは、それらの間の値をとることになります。



円の半径をrとして求めると、



となります。高校数学で学ぶ「三角比」の知識を使うと求めることができます。

円周率をπとすると、円周の長さは「2πr」ですから、



となります。各辺を2rで割ると、次のようになります。



√3=1.7320508・・・です。

「ひとなみにおごれや・・・」で覚えている人もいるかも知れませんが、

「開平法(平方根を求める筆算)」を使えば、覚えてなくても、求めることができます。

この値を用いると、2.5980762・・・<π<5.1961524・・・となります。



同じことを、正六角形ですると、どうなるのでしょうか?



3<π<3.4641016・・・となり、三角形のときより範囲が狭まりました。

図を見ても、三角形のときより、辺が円周に近づいています。



【π=3.1415926・・・】


さらに、正十二角形、正二十四角形、正四十八角形、・・・と、正多角形の辺の数を増やしていけば、

どんどん辺が円周に近づいていき、正多角形と円の区別がつきにくくなり、

それに応じて、πの値が、より狭い範囲に絞り込めるようになっていきます。

正       十二角形のとき、3.1058385・・・<π<3.2153903・・・

正      二十四角形のとき、3.1326286・・・<π<3.1596599・・・

正      四十八角形のとき、3.1393501・・・<π<3.1460862・・・

正      九十六角形のとき、3.1410318・・・<π<3.1427145・・・

正     百九十二角形のとき、3.1414523・・・<π<3.1418730・・・

正    三百八十四角形のとき、3.1415576・・・<π<3.1416627・・・

正    七百六十八角形のとき、3.1415838・・・<π<3.1416101・・・

正   千五百三十六角形のとき、3.1415904・・・<π<3.1415970・・・

正    三千七十二角形のとき、3.1415921・・・<π<3.1415937・・・

正   六千百四十四角形のとき、3.1415925・・・<π<3.1415929・・・

正一万二千二百八十八角形のとき、3.1415925・・・<π<3.1415926・・・

正二万四千五百七十六角形のとき、3.1415926・・・<π<3.1415926・・・

ここまでくると、πがある一定の値であることは、うなづけることでしょう。


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