ステファン・ボルツマンの法則
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空洞の壁に小さな穴が開いている。 この穴から熱エネルギーとしてもれてくる電磁波を「空洞放射」と言います。 この放射は、目に見える光線と本質的には同じものですが、 ただ、常温では波長の長い、いわゆる「赤外線」です。 物体の温度が上昇して600℃近くになると、暗いところでは赤く見え始め、 さらに高温になるにしたがって、次第に輝きを増し、色も赤から黄、白熱へと変化します。 もれてきた電磁波を分光器にかけてみると、あるスペクトルが得られますが、 このグラフから何が読み取れるでしょうか? まず、温度が高くなるほど、グラフの面積が急激に大きくなっていくのが分かります。 これは、放射の強度が急激に上がっていくことを意味します。 1879年、オーストリアの物理学者ヨーゼフ・ステファン(1835−1893)は、 「物体が発する放射エネルギーは、絶対温度の4乗に比例する。」という法則を提案しました。 ![]() その後、ステファンの弟子であるルードヴィッヒ・ボルツマン(1844−1906)が、 この法則を理論的に証明しました(1884年)。 (01)光子気体・・・溶鉱炉内の熱放射を、気体のように振舞う光子(光の粒子)の集まりとしました。 (02)ヨーゼフ・ステファン(1835−1893)・・・オーストリアの物理学者です。 (03)ルードヴィッヒ・ボルツマン(1844−1906)・・・ステファンの弟子です。 (04)ステファン・ボルツマンの法則・・・物体の放射エネルギーは、絶対温度の4乗に比例します。 「量子論」に戻る |
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