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タスマニア島は北海道より小さい面積ですが、国立公園として指定されている場所が１５〜６ヶ所あります。 そのうちの一つ、マウント・フィールド国立公園は、タスマニア島の国立公園の中では一番最初の１９１６年に指定されています。ここにはオーストラリア大陸が南米大陸や南極大陸とくっ付いていて一つの巨大大陸を形成していたゴンドワナ時代（今から２億年ほど前）からの森林といわれる原生雨林（レインフォレスト）が今でも残っていてます。 公園入口のプレート（右の写真）には、この原生雨林に生えている「南極ブナ」の枝葉が彫られています。この「南極ブナ」の化石が南極大陸でも発見され、オーストラリアがゴンドワナ大陸の一部だったことが科学的に立証されたことを記念しています。

公園に入るとすぐにユーカリの森が目に飛び込んできます。一口にユーカリ (Eucalyptus) と言っても数十種類もあります。しかし、いずれの種類も葉に油性分を含むため燃えやすく、山火事に弱い樹木です。 一方、山火事にあった後、最初に芽をだして生え出してくるのはユーカリの木ですから、生命力が非常に強い樹木でもあります。

この２枚の写真はスワンプガム (Swamp Gum) という種類のユーカリが枯死し、切り倒されたものですが、樹齢はほぼ１００年、切り口の直径は２メートル以上ありました。 このスワンプガムは名前 （swamp＝湿地） のように湿りっけの多い土壌で育ちます。また、俗称でビッグツリー （Big Tree） とも呼ばれているように樹高は１００メートル以上に育ち、広葉樹類の中では世界で最も背丈の高い木です。

原生雨林を通り抜けると涼しげな水の落ちる音聞こえてき、間もなくラッセル滝 （Russel Fall）が目前に現れます。 ラッセル滝は落差４０メートルほどを何段にもなって流れ落ちています。滝からの水霧が煙幕のようにさーっと流れるのが目に入り、見ているだけでマイナスイオンを存分に浴びることができます。いい気分・・・！。 このラッセル滝の水源を保護することを主な目的として、マウント･フィールド国立公園が制定されたと、現地で買った本には書いてありました。

ラッセル滝の落ち口からの眺望。雄大で広大な大自然の景観に息を飲み込んでしまいます。 今振り返って考えると、なんでパノラマ写真で撮ることを思い付かなかったんだろう・・・、と悔やまれますが、このときはきっと大自然の景観に見惚れてしまっていたのかも知れません。

ハイキングコースには要所要所に案内板があり、目的地までの所要時間も記されていて親切です。	巨大ユーカリ（スワンプガム）。幹回りは大人１０名が手をつなぐくらいの太さです。

スワンプガム。素人デジカメでは入りきらない高さです。

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