「私たちは、救われる人々の中でも、滅びる人々の中でも、神に献げられた芳しいキリストの香りなのです。滅びる人々にとっては、死から出て死に至らせる香りであり、救われる人々にとっては、いのちから出ていのちに至らせる香りです。」(Uコリント2:15、16)
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使徒パウロは、クリスチャンとはキリストの香りであり、キリストの手紙であるというのです。このような素晴らしいことばはどのようにして発せられたのか、まずこの手紙の背景を知ることは興味深いことです。 | |
突如湧き上がる感謝 | |
「しかし、神に感謝します。神はいつでも、私たちをキリストによる凱旋の行列に加え、私たちを通してキリストを知る知識の香りを、至る所で放ってくださいます」(14)。パウロが涙ながらに書いた厳しく罪の悔い改めを迫った「涙の手紙」(4)をコリントの信者たちがどのように受けとめたか知りたかったのですが、テトスの到来により、朗報を受け、ものすごく慰められました。そこで突然、感謝と凱歌の叫びがあがったのです。 | |
キリストの香り | |
主は宣教におけるあらゆる事柄の中で勝利を与えられるお方です。コリント教会における罪の問題とその処置においてもそうでした。パウロはローマ帝国内で見られる凱旋の行軍に重ね合わせてその勝利を記します。先頭に立つ勝利の将軍は主イエスです。私たちはその隊列に加えられ、凱歌を上げるのです。あるいは勝者が捕虜の行列を引き連れる場合であっても、私たちは罪と滅びから救われた「光の捕虜」なのです。 その凱旋行列では香料が放たれ、その芳香が周囲に及びます。パウロはそれを「神に献げられた香しいキリストの香り」(15)と言うのです。神は私たちをキリストの凱旋行軍に加えて下さいました。宣教の働きにおいても、主への献身におきても、試練の勝利においても、神は私たちを通してキリストを知る知識の香りを放たれるのです。 | |
キリストの手紙 | |
続いてパウロは、「あなたがたが、私たちの奉仕の結果としてのキリストの手紙であることは、明らかです。それは、墨によってではなく生ける神の御霊によって、石の板にではなく人の心の板に書き記されたものです」(3)と記します。昔、香登の教会に人力車で訪れた笹尾鐵三郎先生が車屋さんに、「キリスト教のお話しを聞いたことがありますか」と尋ねたとき、「旦那、わしらは毎日キリストさんを見ています」との返事が返ってきたそうです。キリスト者は未信者の聖書であるとも言われます。キリスト者を通してキリストが現され、キリストが語られるからです。キリストを知らない人々はキリスト者を通してキリストを見るのです。 | |
第64回の香登修養会において私たちが「キリストの香り、キリストの手紙」となるように取り扱われ、古いおのれが十字架の上で取り除かれ、御霊によってキリストが心のうちに住み、キリストが現れ、見られ、語られるようなキリスト者とさせていただきましょう。 |
日本イエス・キリスト教団 香登教会
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