センター生物     文責/いちかわ

1.出題形式/傾向

2.試験対策/勉強法

3.お勧め参考書・問題集

◎形式

生物の問題数は全部で5問。問題構成は以下のようになっています。

 

  1. 細胞と組織
  2. 生殖と発生
  3. 遺伝
  4. 動物の内部環境の調節・動物の反応
  5. 環境と植物の反応

 

また、平均点は以下のようになっています。

 

2014年 53.25点

2013年 61.31点

2012年 64.00点

2011年 63.36点

2010年 69.70点

 

2014年はかなり難化したが、例年はおおむね60点台で収まっています。生物は理科の中では暗記の要素も強いので、点数のふり幅はあまり多くないため、60点台前半あたりの平均点に落ち着くことが考えられます。

 

 

◎傾向

生物も他のセンター科目と同様にしっかりと「理解しているか」を問われます。理科の中では暗記要素が強いと前述しましたが、それでももちろん生物の現象を正確に把握することは必要となってきます。

 

また、生物には「考察問題」と呼ばれる問題があります。この問題は生物の知識をただ持って理解しているだけではなく、その場で図やグラフ、諸々の実験等を観察し、必要な情報を正しく読み取り、どのような現象が起こっているかを把握する必要があります。特に「遺伝」分野の考察問題等を苦手としている人は多いのでしっかり対策をしておきましょう。

 

生物は物理のような「数学的」な科目ではなく、「社会的」な科目なので、社会科目で意識したことをそのまま応用できます。歴史科目では流れを読み取ることが重要であり、地理では図を分析する力、公民では書かれていることを自力で要約するような姿勢が必要と社会科目の項では書いていますが、生物もこのような姿勢を大事にして学習を進めるのをオススメします。間違っても丸暗記には陥らないようにしましょう。

◎対策

生物は覚える事項の量がかなり多いので、ある程度時間がかかることは覚悟してください。授業で生物を取っており、コツコツと勉強してきた受験生はその点に関してはあまり問題はないかもしれませんが、そうではない初学者や独学の人はしっかりと戦略を立てて勉強をしていってください。

 

生物に関する知識がまったくないのならば、まずは講義本などを使って「生物」という科目を理解することから始める必要があります。具体的には『センター試験生物の点数が面白いほど取れる本』や『みんなのセンター教科書 生物』などを一通り読んでみましょう。生物がどういうことを学ぶ科目なのかがわかるでしょう。

 

そしてどうしても避けては通れない暗記ではあるが、これは単純に一問一答の形で覚える、ようなことはしない方が良いと思います。

覚えることが多い生物といえども科目は「理科」。事象の原因や成因、仕組みや構造などから流れを踏まえて覚えなければほとんど役に立たないので、問題演習を通して正しい知識も身に付けていきましょう。

 

これらを一通り終えると、かなり生物の問題も解けるようになってくるはずです。

 

あとはセンター試験の過去問や予想問題集などで、考察問題などある程度慣れが必要な問題の対策を進めていくことで仕上がってくるでしょう。

 

また、生物は「遺伝」などが苦手分野になりやすい傾向があるので、分野別対策の参考書などを短期間でざっと勉強してもいいと思います。確実に得点アップに繋がります。

・『忘れてしまった高校の生物を復習する本』(中経出版)

…生物は暗記要素が強いため講義本がそこまで充実してるわけではありません。その中でもより分かりやすく、初学者にも勧めることのできる本を選びました。この本はフルカラーでイラストも豊富なので楽しみながら生物の全体像を学ぶことが出来ます。軽くぱらぱらと読む感じで使用するといいでしょう。

 

・『きめる!センター生物』(学研)

…センター生物対策の参考書と言ったら僕はまずこの本を挙げます。センター生物の対策本はいろいろとありますが、様々な点でこの本は他の本よりも優れています。何をやったらいいか分からないという人はまずこの本を使ってみてはいかがでしょうか。知識の確認もしやすく、問題選定も素晴らしいです。

 

・『センター試験生物攻略64』(代々木ライブラリー)

…センター生物必出の考察問題の対策本です。見開きで1テーマとなっているため演習も復習もしやすい点が魅力です。また、薄い本なので一通り終わらせるのにもそれほど時間がかからず取り組みやすいです。