センター現代社会     文責/地学マスター

1.出題形式/傾向

2.試験対策/勉強法

3.お勧め参考書・問題集

◎形式

現代社会は問題が全部で6題。問題構成は明確に決まってはおらず、以下の分野がよく出題される。

 

・日本の政治制度と経済

・青年期

・高齢化社会問題

・国際平和

・農産物

・選挙

・金融

 

このように、現代の国内、国際社会全般に対する知識は問われる問題になっている。

また平均点は以下のようになっている。

 

2014年 58.32点

2013年 60.45点

2012年 52.10点

2011年 61.76点

2010年 58.76点

 

利用できる受験先が少ないという理由もあるだろうが、平均点は低めとなっている。

 

 

◎傾向

現代社会は政治・経済・倫理・環境問題等々、内容は多岐にわたる。センター試験ではその各分野の基礎知識がまんべんなく出題される。マーク数はおよそ36個で、制限時間は60分。各大問の最初に長文が与えられ、そこに登場するキーワードに関連して設問がつくられる。設問は「4つの文から正しいものor間違えているものを選べ」問題や「3つの言葉と3つの説明の正しい組み合わせを選べ」問題や「空欄にはどちらの言葉がふさわしいか×4」問題、「グラフ・図表の読み取り」問題などがある。一般的に70点台まではかなりはやく到達するが90点以上はなかなか到達しない科目と言われている。高得点は望まないが負担は軽くしたいって人におすすめである。

◎対策

現代社会には3タイプの問題がある、と考える。

[1]誰でもとれる問題

[2]努力でとれる問題

[3]教養でとれる問題

それぞれの問題に対するアプローチ方法を説明しようと思う。

 

[1]は端的にグラフ・図表の読み取り問題でこれはグラフ・図表を丁寧に読み取り、各選択肢の文との対応関係を丁寧に確かめると間違えようがないはずだ。ここで注意点をあげると「だれが見てもそう思えるか」という視点が必要である。「ほんのすこしだけ数値が低いけどとらえ方によってはこれも正解になり得る」という選択肢がないこともないが、客観性を重視しこのタイプの問題でのミスは撲滅してほしい。

 

[2]は教科書や参考書、テキストに重要事項として書いてある知識で解ける問題をさす。こういった問題を解けるようになることが現代社会を勉強する上での目的である。正誤問題の4文のうち1文がかなり難しい知識を要求する選択肢であったとしても、知識で3つの選択肢の正誤の判別が出来てさえいれば正解は導けるのだ。こういった知識をつける参考書としておすすめなのが『センター試験の得点が面白いほどとれる本』である。この参考書で内容を理解し、マーク式の問題集で演習をつみ、そこで抜けていた知識は参考書に戻ってチェックし直すことの繰り返しで[2]の問題は制覇できる。

 

[3]は一番厄介な性質をもつタイプの問題である。この問題(選択肢の文)は背後にある常識を前提としつつ見た目はかなり難しい知識を問うているように見える。例をあげる。

「国連の事務総長は安全保障理事会の常任理事国から選出されることが慣例となっている」

これが正しいかどうかを判断するポイントは「今の事務総長を知っているかどうか」である。「今の事務総長は韓国出身のパンさんで、韓国は常任理事国じゃないからこの文は間違っている」という頭の動かし方をしてほしい。確かにテキストに書いてあることだとは思うが具体的な人を知っていれば一発で解けるので自分が持っている常識もフル活用しよう。

・『現代社会の点数が面白いほどとれる本』(中経出版)

…現代社会の内容がほぼすべて網羅されている本。初学者でもここからはじめれば理解できる。理解するべきこと・覚える必要のあることが他教科に比べると少ないが、それでも量は多いのでかなりの読み込みが必要である。この参考書では近年のセンター試験の過去問から注意点・頻出ポイントをていねいに書いてくれているのでそこの知識はおさえておくようにしよう。単語一つ一つを完璧に覚えるというよりも、単語がどのような意味をもつのか、どういったことと関係があるのかを抑えながら勉強してほしい。

 

・『センター試験への道 現代社会』(山川出版)

…センター試験の過去問を中心にマーク式の問題が大量にのっている問題集。この時点では4択が正解できるようになるだけでなく他の選択肢がなぜ違うのか、というところまで突き詰めて勉強しないと成績の向上は遅い。解説が少ないので不明な点は講義本に戻って逐一調べる必要がある。