| リキャップ（Ｒｉｃａｐ）は、主に時間と伴に必ず劣化するコンデンサを交換するメンテナンスで、コリンズのメンテナンスを行っている業者の方がよく実施する予防保守です。当初、私は「壊れない限り部品は交換しない」派で（それにしては、真空管を交換して痛い目に合いましたが）、この予防保守には疑問がありました。しかし、ＫＷＭ２Ａで、Ｓメータの０設定が不安定になる不具合の修理の為に実施した結果、思いもかけず、機械全体の動作が安定する様になった経験がきっかけとなり、たちまちリキャップ派となってしまいました。ただ、以下の手順が想定されますが、結構大変な作業なので（どの範囲まで実施するかにより異なりますが）、無条件に実施する事には未だ躊躇があります。 |  取り外したコンデンサ類 |
- リキャップの範囲を決める （私は、段間のカップリングコンデンサと電解コンデンサを交換しました）
- 回路図で対象の部品を探し、部品番号を確認する
- 上記の部品番号より、マニュアルの部品表で対象の部品の「規格」、「形」、「位置」を確認する
- 部品を調達する （私は、ＭＯＵＳＥＲ ＥＬＥＣＴＲＯＮＩＣＳで調達してます）
- 古い部品へアプローチし、取り外す （これが結構大変な作業となりるケースがあります）
- 新しい部品を取りつける
私が実施したリキャップの内容とその効果は次の通りです。
- ＫＷＭ２Ａ
| 部品番号 | 仕様 | 形状 | Mouser 購買情報 | 効果 |
| C87 | 100pF 500V 10% | Cera Disc | 140-500P5-101K | Ｓメータの０設定ドリフトの解消 ＡＬＣメータの０設定ドリフトの改善 送受信切り替え遅延の解消 受信出力からのハムの改善 |
| C83 | 1000pF 500V 20% | Cera Disc | 581-5OQ102MOCAM | |
| C93 | 0.47uf 25V 20% | Cera Disc square | 77-VJ0805V474MXXCBC | |
| C47 | 0.047uf 400V | Black beauty | 75-225P400V0.047 Orange Drop $0.82 | |
| C254 | 4uf 350V | Axial Leaded - Electrolytics | 75-TVA1601 ELCTLT $1.28 | |
| C264 | 20uf 350V | Axial Leaded - Electrolytics | 75-TVA1608 ELCTLT $2.50 | |
| C102 | 100uf 6V | Axial Leaded - Electrolytics | 75-TVA1718 ELCTLT $9.18 |
